SMを含む特定の性的嗜好の総称である「BDSM」。欧米では、BDSMをテーマにした映画『フィフティ・シェイズ~』シリーズなどの影響から注目度が上がっています。
そこで<コスモポリタン イギリス版>が、BDSM愛好家の協力を得て、初心者向けのガイドを作成。BDSMに興味津々で試してみたいけど、なんとなく踏み込めない人のために、基礎知識を分かりやすく解説します。
※実際に試す場合には、お互いの合意のうえで行うだけでなく、性感染症の予防のため、挿入時はもちろんオーラルセックスの時でも適切にコンドームを使用し、セーファーセックスを心がけましょう。
BDSMとは?
「BDSMは、Bondage(拘束)、Discipline(調教)、Sadism(加虐性欲、サディズム)、Masochism(被虐性欲、マゾヒズム)の略語です」とのこと。
痛めつけることばかりがSMじゃない
「よくありがちな間違いは、BDSMが"痛めつけたり、痛めつけられることで喜びを感じるもの"だという点。確かにそれはBDSMの1つの側面だけど、両者の合意があってのみ成立するものです。
痛みのせいでBDSMを避ける人もいるかもしれないけど、痛みが全てではありません。BDSMは情熱的で官能的で、お互いの信頼感を高め、相手をより近く感じられる行為でもあるんです」。なるほど。
SM愛好家の人口は想像以上にも多い
BDSMの愛好家は、私たちが思っているよりずっと多いのだとか。ただ、世間の偏見に悩まされることもあるよう。「BDSMは変態的で異常な行為だと思っている人がいるのは残念です。全然そんなことはないのに」。
ベッドの上で色々試してみるのは悪いことじゃないし、今までの関係をさらに親密にしたり、マンネリ化した関係に刺激を与える可能性も。
手錠やお尻を叩かれるのに興味がある人、次回は思い切って彼におねだりしてみては?
パートナーとの話し合いが重要
実はBDSMの意味は大変広義なため、まずはパートナーと話し合ってみることが重要。自分が何を欲しているのか、お互いがどんなファンタジーを抱いているのか、そうすることがいいプレイにするためのコツなのだとか。
また、お互いが何を期待しているのかを理解するのも大事。なぜなら、そこに食い違いがあると相手に対して不信感を抱く結果になってしまうから。オープンに話し合うだけでなく、お互いが信頼関係を構築することが必要なようです。
必ずしもお金がかかるとは限らない
いきなり高価なボンデージ服や小道具を買う前に、まずは家の中を見回してみて。
縛って(縛られて)みたいという人は、まずはワードローブの中のネクタイやベルトをチェック。もしくはバスローブやナイトガウンの柔らかいベルトを使ってみるのも手。
別の場所に目を向けると、キッチンにあるプラスチックのヘラはスパンキング(お尻を叩くこと)に使えるし、氷はちょっとしたお仕置きに最適…って、数えだしたらキリがないくらい!
ロープなどの質感も刺激の一つに
『フィフティ・シェイズ~』シリーズでは、クリスチャン・グレイがシルクのロープを使用する場面があるけれど、実は選択肢は他にも色々。
「パートナーの両手の自由がロープによって奪われているイメージ」…これこそが、SM愛好者の感性を刺激する要素で、それがシルクかどうかは、個人のお好み次第なんだとか。
まず、SMに昔からよく使われている"縄"が好き、という人も。あのちょっとザラッとした質感にグッとくるよう。または、品質の良いナイロン製のロープなら肌へのダメージも少なく、シルクよりもずっと安価。
高価じゃないからダメ、ということではないそう。
始まりはソフトに
ちょっとした玩具を買いたい、と思った時、オススメなのはフロッガーと言われる鞭。
これはソフトなプレイにもハードなプレイにも便利なので、初心者にもぴったりなのだそう。最初は安価なものを入手して、気に入ったら徐々に高価なものを買うのがベター。「刺激的だけどそれほど痛くありません」とのこと。
二人の関係を深める可能性も
実は愛がないと機能しないのも、BDSMの重要なポイントの1つ。なぜなら、相手に対する信頼と尊敬なしには快楽が得られないから。
自分の体が拘束され、相手にその自由を委ねる…確かにこれは、愛と信頼なしにはできない行為。愛好家いわく、「多くの人が、BDSMには愛が必要なんだと知らないみたいです」。
何を欲しているか考えてみる
何か新しいこと事を始める時、それが快適か否かはとても大事な要素。自分の本能を信じつつ、自分の体が欲しているのは何かを理解して、万全な精神状態で臨むことが重要。
たとえばボンデージ(拘束)は試行錯誤が必要だけど、同時に、実験を重ねていくことで自分がどんなレベルのボンデージを欲しているのか、どこまでやりたいのかが見えてくるはず。
初心者におすすめの体位
イマジネーションを刺激する、ビギナーにオススメの体位がこちら。
服従の姿勢
跪いて、両手を後ろで拘束され、足首も縛られた状態。目隠しをするとさらに感度が増すのだとか。
スター
すべてを見られたい、というあなたにオススメな体位。両手首と両足首を、(ロープなどで)ベッドの四隅に固定すれば完成。ちなみに、ベッドルーム拘束キットがネットでも購入できるそう。
家具に拘束
手首を縛って、テーブルやソファ、アームチェアなどの家具に拘束し、自由に身動きができない状態にするプレイ。こちらも目隠しをすると、さらに興奮度が増すそう。
とにかく「安全」に「楽しむ」
BDSMの素晴らしいところは、その無限の可能性。
「人々は、自分の体が本当に欲していることに耳を傾けてそれに溺れるよりも、何をするのが正しく、どうあるべきかということばかりを気にしているんです。自分を解放して、自分の本当の思いを受け入れることが、快楽を次のレベルまで引き上げてくれます。自分の性的嗜好とファンタジーを一緒に楽しめるパートナーに出会えることは、とてもラッキーなことなんですよ」
セックスとは快楽、親密さ、そして喜びであるべき。大事なのは、リラックスして楽しむこと。あなたにとってのセックスライフが、スリリングなだけでなく、愛と喜び溢れるものでありますように。
※この翻訳は抄訳です。
Translation:山下 英子
COSMOPOLITAN UK