挿入を伴うセックスをしたときに、本人やパートナーの期待よりも早く射精をしてしまうことは「早漏」とよばれています。そしてこの言葉は、一般的には男性器をもつ人の状態に使われることがほとんどです。

ここでは<コスモポリタン イギリス版>から、すぐにオーガズムを迎えることに悩んだ体験をもつ女性のストーリーをご紹介します。性別に関わらず自分の期待と反して体が反応してしまう悩みはあるもの。克服した方法とは?

語り:フランキー・クックニーさん

6カ月ぶりの再会に…

パーティーから家に帰る車の中。私とパートナーは6カ月ぶりの再会を果たした夜でした。

進学のため遠距離恋愛だった私たちは、夜中の遅い電話やスナップチャットで写真を送り合いながら、会えないときもセックスライフを保っていました。頭の中は「早く家に帰って服を脱がせたい」という思いでいっぱいに。

私たちの絆はとても強いと思います。青春真っ盛りの高校時代に出会い、付き合って4年。お互いに信頼していて、冒険心もあるタイプだったので、二人の関係においてセックスは重要な役割を果たしていました。

その夜私は、身体の曲線が見えるタイトなワンピを着ていて、気持ちにもより自信がついていました。彼のアパートに近づくと、よりいっそうワクワク・ドキドキしてきます。何かすごいいいことが起きる予感。

10代の頃のように意味もなくクスクス笑い、エレベーターの中で手をつないで、雰囲気はすごくいい感じでした。キスしたり、触られるたびに陶酔するような感覚で、身体中が熱くなっていきました。そんなことをしていると、いきなりとても強いオーガズムを感じたのです。

その一瞬の驚きと感覚の激しさは、とても言葉では表すことができません。正直、気を取り直すまで数分間かかりました。その後は、誰かに触られるのも耐えられないほど。今までにない経験でした。

性別に関わらず「早漏」がある?

そのままセックスをしようとしたけれど、私はやっぱり断ってしまいました。直前に起きた事件とそれから立ち直るために時間を置いたので、ムードが変わってしまったのが原因。結局、その日はしませんでした。

オーガズムを感じたときの感覚は、気持ちよさというよりも、ただの不快感でした。なぜか恥ずかしいとすら感じてしまいました。何か間違えたことをしたかのような感覚。

女性の性的快感は徐々にゆっくりとクライマックスを迎えるもの」というイメージが社会にあるということも関連しているのかもしれません。ゆっくりでも徐々にでもなく、今回はいきなりクライマックスでした。

その後も、本気で触られる前にオーガズムに達するということが何度も繰り返し起きるように。それでムードが壊れ、挿入を伴うセックスができなくなっていったのです。

オーガズムをコントロールできるように!

対処法をオンラインで検索したところ、アドバイスとして記載されていたのは、「オーガズムを感じそうだと思った瞬間に、していることをやめる」というものでした。

このアドバイスは私の性生活に大きな変化をもたらしました。少しでもそのオーガズムに近づいた感じがしたら、パートナーに手を離すように伝えました。そして、挿入などを伴うセックスでオーガズムを感じたときのみ、そのまま続行するように。

このシンプルな方法で、ボーイフレンドを含めたパートナーたちとオーガズムを(時に複数回)楽しむことができるようになりました。

この新しいオーガズムを受け入れることは、自分を受け入れることにもつながったのです。最初に感じた不快感はなくなり、新しく手にしたスーパーパワーのように今は感じています。

突然くるタイプも含め、私の経験するオーガズムは、社会の“理想”とは違うものかもしれません。だからこそ、ユニークでエンパワーリングなものだと感じます。オーガズムの感じ方は人それぞれで、特に女性にとってはなにも恥ずかしいと思う必要はないんだと、改めて思います。


※本記事は、Hearst Magazinesが所有するメディアの記事を翻訳したものです。元記事に関連する文化的背景や文脈を踏まえたうえで、補足を含む編集や構成の変更等を行う場合があります。
Translation: 佐立武士
COSMOPOLITAN UK