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エリザベス女王のユーモラスな素顔が見えてくる、9のエピソード

一周忌に思い返す、“永遠のアイコン”エリザベス女王のウィットに富んだ愛らしさ。

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エリザベス女王 ロイヤルファミリー
Max Mumby/Indigo//Getty Images

エリザベス女王の逝去から1年が経つなか、イギリス、そして世界中の人々が、その特筆に値する人生を振り返っている。

国に対する献身、女性君主としての功績――イギリス史上、最も長く君主の座にあった女王については、称えるべきことが実に数多くある。そしてそれは、シリアスな事柄についてだけではない。ユーモアのセンスもまた、称賛するべきもの。もちろん、国家元首だけに、それらの多くは閉ざされたドアの向こう側で一部の人のみが目にすることができたものだったが、なかには公の場で、多くの人々の前で披露されたものもある。

ここでは、そんなエリザベス女王のウィットに富んだ素顔をうかがい知ることができる、いくつかの場面を振り返ってみよう。

From COSMOPOLITAN UK

1

便利さより伝統を重んじる?

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The Queen insists on using ceremonial sword to cut cake at Eden Project lunch
The Queen insists on using ceremonial sword to cut cake at Eden Project lunch thumnail
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君主としての在位期間が70年を超えた女王が、「独自のやり方」で何かをしようとするのは決して不思議ではない。2021年、公務でケーキカットを依頼されたときにも、女王はナイフではなく本物の剣を使用し、それを証明してみせた。

女王が大きく硬いケーキを切るのに手間取る様子を見たイベント関係者が、「ナイフもご用意しています」と伝えると、女王は「何ですって!?」と答え、「知っていますよ!でも、こっちの方が独特でしょう」と続け、出席者たちの笑いを誘った。

2

大統領の失言に“善処”

queen elizabeth ii usa tour day six
Pool//Getty Images

女王がアメリカを公式訪問した2007年、ブッシュ大統領(当時)は各国の代表を招いた晩さん会で、「エリザベス女王は1776年、建国200年を祝ってアメリカを訪れた」と発言(実際に訪米したのは1976年)。女王が実際よりも200歳も年を取っていることにしてしまった。

ただ、幸い女王はその間違いに即座に善処。乾杯の挨拶の始めの言葉を次のように変えて、笑いを取ってみせた。「乾杯の挨拶は、『私が前回、貴国を訪れた1776年…』という言葉で始めた方がいいでしょうか…?」

このときの映像は、こちらで視聴することができる。

3

命がけのスタントを披露!?

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James Bond and The Queen London 2012 Performance
James Bond and The Queen London 2012 Performance thumnail
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年金の受給開始年齢をとっくに過ぎていた2012年、女王はこの年に開かれたロンドンオリンピックの開会式で、多くの人にショックを与えた。

なんと、『007』シリーズのジェームズ・ボンド役で知られるダニエル・クレイグとともに、会場の上空に現れたヘリコプターから、スカイダイビングをするという離れ技を披露!

…もちろん、実際に命知らずの挑戦をしたのは、スタントダブルの男性。それでも、この映像のインパクトが絶大だったことは間違いない。

長年にわたって女王の専属ドレッサーを務めたアンジェラ・ケリーさんによると、女王はこのアイデアを「とても面白がって、すぐに快諾した」とのこと。

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4

「くまのパディントン」とお茶会

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🥪 👜 Ma’amalade sandwich Your Majesty?
🥪 👜 Ma’amalade sandwich Your Majesty? thumnail
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在位70周年を祝うプラチナ・ジュビリーのイベントで公開された動画では、女王は「くまのパディントン」を宮殿に招待し、一緒にお茶を楽しんだ。

パディントンが緊急時に備えていつも持ち歩いているというマーマレードサンドイッチを女王に勧めると、女王もハンドバッグから同じようにマーマレードサンドイッチを取り出し、「私もいつも持ち歩いているんですよ。必要なときのためにね」とにっこり答えた。

5

鋭いユーモアは一生ものと証明

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Martin McGuinness meets Queen Elizabeth (2016)
Martin McGuinness meets Queen Elizabeth (2016) thumnail
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2016年に北アイルランドを訪問した女王。北アイルランド自治政府のマーティン・マクギネス副首相(当時)から、「ご機嫌はいかがですか」と尋ねられ、こう回答した。

「ええ、まだ生きていますよ、何とかね!」

6

一般市民と間違われて…

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Platinum Jubilee: Richard Griffin on the Queen's sense of humour
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世界で最も有名な女性のひとりであるエリザベス女王に出会って、それに気付かない“ロイヤルファン”がいるだろうか?

だが、かつて女王の警護にあたっていたリチャード・グリフィン氏によると、アメリカから訪れたファンのなかには、実際にそんな人がいたという。

あるとき、バルモラル城に滞在中だった女王がグリフィン氏とともに散歩をしていたところ、偶然、2人のアメリカ人観光客に出くわしたそう。その2人は出会ったのが女王であることにまったく気付かず(女王は2人との会話のなかで、いくつもヒントを与えていたそう)、女王についていろいろ尋ね、さらにはグリフィン氏と一緒に写真を撮って欲しいと、女王にカメラを渡したという。

「あの女性が女王だった!」と気付いたとき、その2人が自責の念に駆られたことは、間違いない。

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7

G7首脳たちをたじろがせる

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'Enjoying yourself?': Queen jokes with G7 leaders in family photo
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2021年にイギリスで開催されたG7サミット(主要国首脳会議)では、出席したリーダーたちとの記念撮影で次のようなジョークを飛ばし、首脳たちを苦笑させた。

「皆さん、楽しそうな顔をするはずでは?」

8

カナダの“若き”首相に反撃

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Queen to Trudeau: Thank you for making one feel old! - Daily Mail
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女性の年齢に言及するのがどれほど不作法なことであるか、それは誰でも知っていること。だが、どうやらカナダのジャスティン・トルドー首相は、それをよく理解していなかったよう――そのため、女王陛下のご気分を害してしまった。

何が起きたか知らないという人のために説明すると、それは2015年に開かれた英連邦諸国首脳会議(CHOGM)に合わせて開かれた晩さん会での出来事。

トルドー首相が乾杯のスピーチで、自分は「エリザベス女王の治世が始まって以来、12人目の首相」だと説明すると、女王は続けて行ったスピーチの冒頭で、こうコメントした。

「カナダの首相にお礼を言います。すごく年寄りになった気持ちにさせてくれました」

9

孫のために完璧な演技

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Invictus Games 2016 fighting talk
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女王は、孫のヘンリー王子が発案した傷病兵のための国際スポーツイベント、「インヴィクタス・ゲーム」のプロモーション用ビデオに出演したことがある。それは、次のような内容。

この大会について話していると、ヘンリー王子のスマホに当時のバラク・オバマ大統領夫妻からビデオメッセージが届く。画面を開くと、そこには挑戦的な態度の大統領とミシェル夫人、軍服を着た兵士たちの姿が。

ミシェル夫人は、王子は以前アメリカに対して「かかってこい」という態度を見せたと指摘。するとオバマ大統領が、「ヘンリー王子、願い事はよく考えてからした方がいい」と続ける。そして後ろの兵士のひとりが、マイクドロップ(「よく言った」「完璧だ」と称賛し、勝利をアピールする行動)をしてみせる。

すると、その動画を見た女王はにっこり笑って、「あら、まあ。勘弁してほしいわね」とひと言。

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10
queen elizabeth ii platinum jubilee 2022 trooping the colour
WPA Pool//Getty Images

命日にあたり、改めてエリザベス女王のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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エリザベス女王

エリザベス女王 ユージェニー王女 ロイヤルファミリー

エリザベス女王のNGフード、ユージェニー王女も影響を受けていた!?

netflixの人気ドラマシリーズ、『ザ・クラウン』シーズン6の配信開始が発表され、ティーザー動画の公開とともに、全10話がパート1と2に分けてリリースされることが明らかになった。1997~2005年の出来事が描かれる新シーズンは、パート1が11月16日、パート2が12月14日から配信開始の予定。

どう描かれる?『ザ・クラウン』最終シーズンのティザーが公開

2023年9月8日、エリザベス女王逝去から1年を迎えた。一周忌には、チャールズ国王を筆頭にロイヤルたちがこの1年を振り返り、亡き女王に敬意を表しつつ心からの賛辞を捧げた。ここでは、英ロイヤルファミリーがsnsでシェアした、感動的でパーソナルな追悼メッセージを振り返る。

エリザベス女王逝去から1年…ロイヤルたちがメッセージを投稿

エリザベス女王 チャールズ国王 ウィリアム皇太子 ロイヤルファミリー

エリザベス女王の死から1年…チャールズ国王は自らの立場をどう考えている?

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