2022年の9月8日にエリザベス女王が96歳で亡くなってから、1年が経つ。70年以上連れ添ったフィリップ殿下との関係から、印象的なファッションや、フェミニストとしての活動まで、多くの人が女王のさまざまな瞬間を思い返していることだろう。

その一方で、おそらく地球上で最も有名な人物のひとりでありながら、あまり知られていないちょっぴり意外な事実もたくさんある。女王の人生を改めて振り返りつつ、そのユニークなトリビアをご紹介。

1)運転免許とパスポートが不要

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Max Mumby/Indigo//Getty Images

私たちが車を運転する場合は、試験を受けて運転免許証を取得しなければならないが、エリザベス女王はその必要がなかった。実際に、公道を走るうえで運転免許証を必要としないのは、英国では君主だけ。

それだけでなく、女王はパスポートも持っていなかった。英国では運転免許証とパスポートはどちらも女王の名のもとに発行されるため、女王自身は持つ必要がなかったのだ。

2)どの君主よりも他国を訪問した

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Serge Lemoine//Getty Images

エリザベス女王は、英国史上最も多くの旅をした君主だった。在位中、カナダに22回、フランスに13回訪れたほか、100カ国以上を訪問している。

3)ベーカリーチェーン店を所有していた

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Sarah Morgan//Getty Images

クラウン・エステート(英国王の不動産を管理する会社)を通して、エリザベス女王は14のモールと3つのショッピングセンターを所有(またはその一部を所有)していた。

そのうちのひとつ、チェルトナムにあるギャラガー・リテール・パークには、ベーカリーチェーンの「グレッグス」の支店などがあり、そこも女王の所有物だったそう。

4)プライベートATMがある

女王が現金を必要とすることは滅多にないようだが、バッキンガム宮殿の地下には女王専用のATMがあるとか。プライベートバンク「クーツ」が提供するこのATMは、ロイヤルファミリーだけが利用できるという。

なお『タトラー』誌によると、クーツでの取引には130万ポンド(約2億4000万円)の資金が必要とのこと!

5)第二次世界大戦中、ドライバーのボランティアをした

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Keystone//Getty Images

父から君主の位を引き継ぐ前、女王は第二次世界大戦中にトラック運転手や整備士のボランティアを志願し、王室で初めて軍隊に従事した女性となった。

6)配給切符でウエディングドレスを購入

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Hulton Deutsch//Getty Images

エリザベス女王が結婚した1947年、第二次世界大戦後の緊縮財政下にあったイギリス。そのため女王は、配給切符を使ってウエディングドレスのための生地を手に入れた。『ブリティッシュ・ヘリテージ』によると、政府は女王のために配給切符を200枚追加で発行したという。

7)自分の食器は自分で洗う?

王室専門家で作家のハリー・マウント氏は『テレグラフ』紙の取材で、王室スタッフから聞いたこんな話を明かしている。

「以前、撮影時のランチに参加した際のことです。食後に誰かが『私が洗い物をします』と言うのが聞こえました。振り返ると、そこには洗い物用の黄色いゴム手袋をはめた女王がいました」

8)国民へ30万枚以上のカードを送った

英国君主として、女王は100歳の誕生日を迎えた人々に通算30万枚通を超えるお祝いのカードを、そしてダイヤモンド婚(結婚60周年)を迎えた夫婦には通算90万通を超えるメッセージを送ってきている。

9)飼ってきたコーギーは30匹以上

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Matt Green//Getty Images

女王がコーギーを愛していたことは周知の事実だが、その生涯で30匹以上、同時に9匹ものコーギーを飼っていたことがあるという点はあまり知られていないかもしれない。

そのコーギーのほとんどは、1944年、18歳の誕生日に贈られた最初のコーギー「スーザン」の子孫だという。

10)ポートレートは200枚以上

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Pool//Getty Images

セルフィーやスクリーンショットが当たり前の現在では、肖像画を描いてもらうために座ることには馴染みがないかもしれない。だが女王は、在位中に200枚を超える公式ポートレート(絵画&写真)を制作されている。

女王の初めての公式ポートレートは、1933年、7歳の時に制作されたものだそう。

11)毎朝お風呂に浸かる

これこそ意外な一面かも?毎朝女王が紅茶を飲んでいる間に、スタッフがお風呂の準備をしていたそう。女王の元専属アシスタントを務めていたアンジェラ・ケリー氏は、こう明かしている

「お風呂は木製の温度計で正確に測り、お湯の深さは7インチ(約18センチメートル)以下でなければなりません」

12)シドニー・オペラハウスのこけら落としに出席

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Fairfax Media//Getty Images

オーストラリアと聞くと、シドニー・オペラハウスを思い浮かべる人も多いはず。1973年10月20日、今ではオーストラリアのランドマークとなったこの建物は、エリザベス女王がオープンに立ち会った。

13)2万件を超える公務に取り組んだ

エリザベス2世は70年にわたる在位期間中、なんと2万1000件もの王室公務をこなしたという。

14)月にメッセージを送った

アポロ11号が初めて月面着陸(1969年7月21日)した際、その成功を祝うため、事前に録音された女王のメッセージが金属製の容器に入れられ、月に運ばれたそう。

15)フランス語を流暢に話す

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Tim Graham//Getty Images

女王は実はフランス語が流暢で、訪問時の公務などでもたびたびフランス語を話していた。以下の動画などでも確認できる。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
The Queen's speech at the French State Banquet
The Queen's speech at the French State Banquet thumnail
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そのほかにエリザベス女王が持つ記録

  • 在位期間が英国史上最長だった
  • ギネス世界記録で、世界最高齢の女王として認定された(それ以前では、エリザベス2世の高祖母であるヴィクトリア女王が81歳で記録されていた)
  • 通貨に使用された肖像画の数が最多
  • 世界で最も資産を持つ女王である

From COSMOPOLITAN UK