あなたの周りにも、日々瞑想を欠かさないというヨガ好きはいるはず。朝5時に起きてヨガをするのはハードルが高くても、初心者向けのヨガに興味があるなら、今からご紹介するガイドがうってつけ。

まず、どこかで見た複雑なポーズは忘れること。なぜなら、ヨガの真髄は自分にとって心地いいことをすることであり、体を動かし、心をリラックスさせるのが究極の目標だから。

今回<グッドハウスキーピング>がお話を伺ったのは、ヨガ教師のジョネル・ルイスさんと、ヨガ&フィットネス・スタジオCompass Chelseaの創設者、アレクサンドラ・バルディさん。

ヨガのメリットから初心者に最適な練習法まで、さまざまな基礎知識をご紹介します。


【INDEX】


ヨガって何?

数千年前に古代インドで開発されたヨガは、心身を結びつけるための訓練法。マットの上で一連のヨガポーズをとることにより、体を鍛え、柔軟性を高める、運動の一種なのだとか。マインドフルに動き、呼吸を意識することが、心身の健康を増進するそう。

「(ヨガとは)心身の結合です」とバルディさん。「体の感じ方は、心のあり方をそのまま示しているものです。ヨガはその2点をつなげてくれるのです」。

初心者クラスでは、柔軟性を高めるとともに、呼吸の重要性に重点が置かれることに。

「皆さんに言っていますが、呼吸がカギで、私はこれにこだわっています」とバルディさんは続けます。

woman practicing yoga at home
Westend61//Getty Images

「呼吸が深いほど、酸素が筋肉に行き渡り、ポーズに深く入り込みます。呼吸に失敗している初心者をよく見ますが、“息が聞こえるように”と力説します。でないと、完全に自分を解放し、ポーズに身を任せることはできないからです。これには時間がかかりますから、つま先に手が届くようになる前に、初心者はまず呼吸法を学ぶことです。そのうちに、体を伸ばしたり、曲げたりする力が増してきますよ」

ヨガに適している人は?

「ヨガはありとあらゆる人が実践できるもので、決まった練習法はありません」とバルディさん。自分にとって心地いいヨガのタイプを探せばいいのだとか。

また、SNSでよく見る、シールシャーサナ(頭立ちのポーズ)をする人々については、大変誤解を招くものだとルイスさんは言います。

「本当に重要なことなのですが、(こうしたヨガのポーズに)少し恐れを抱いている人へのセールスポイントは、これらは伝統的なスタイルとは異なるものだ、ということです」。

また、「時々、頭の後ろに脚を伸ばすなど、複雑なポーズをしている人の写真を見ますが、ヨガはそういうものではありません。(ああいったポーズをしているのは)ヨガ実践者の1%以下と言っていいでしょう。ほとんどの人は、ヨガをすると本当に心地いいし、気分が良くなるから実践している、普通の人々です」とのこと。

a mature latinx woman with curly dark hair, sits in a seated spinal twist, with a hindu god sculpture in the background of a yoga studio
Mireya Acierto//Getty Images

ヨガのメリットは?

様々なメリットがあるけれど、地道な練習によって、初心者は心身の両面で健康になることが期待できるそう。

心の健康について

「ヨガは、今に集中し、今感じていることと調和して、よりマインドフルにさせるためのホリスティックなプロセスです」とバルディさん。

彼女がヨガ教室で組み込んでいるのは3つの原理。それは「自分自身や他者の扱い方にマインドフルであること」「呼吸を意識してさらに深めること」「価値判断せずに自分を愛すること」なのだとか。

「緩やかなプロセスですが、ヨガに心を開くと、その変化が始まるのがわかります。1日を通して自分がどう動いているか認識するようになるし、自分の感情と調和するようになるのです」とバルディさん。

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ルイスさん自身も、現在16歳になる娘さんを妊娠中にヨガを実践し、同様の効果を経験して、ヨガ教師になる訓練を受けることにしたのだとか。

「ヨガを始めた頃、その都度の課題に対処するのに役立っているのがわかり、また、全てに過剰に反応することもなくなりました。ストレスがかなり減って、少しだけ人生が改善しました。心へのメリットが、体へのメリットよりずっと上回るようになり、以前よりも内省的で思慮深くなったし、自分自身に対しても、他人に対しても、思いやりを持てるようになったのです」

体の健康について

着実にヨガを実践することで、体にも多くのメリットが。バルディさんによると、柔軟性が増す、体が引き締まる、筋肉が鍛えられる、血圧が下がる、体重が減る、股関節屈筋群のストレスや緊張が減る、全体的にバランスがとれてくる、などが挙げられるそう。

「運動量が増えるという意味で減量にも役立ちますが、日々の生活をよりマインドフルに、そして意識的に送れるようになりますよ」とバルディさん。

初心者に最適なヨガって?

バルディさんいわく、「動きと呼吸の組み合わせに強い関心があるなら、伝統的なヨガポーズを取り入れた初心者クラスがおすすめです」とのこと。

まずは慣らしでやってみたいというあなたには、ストレッチと呼吸を組み合わせた陰ヨガがよさそう。

バルディさんがよく初心者に話すのは、自信とルーティーンを身につけるためには1カ月同じクラスをとり、その後ヴィンヤサヨガのように、1つのポーズから次のポーズになめらかに移行する上級クラスをとるべきという点なのだそう。

ヨガのための服装は?

ヨガのために特別なスポーツウェアを新調する必要はないけれど、着心地のいいレギンスとサポート力のあるスポーツブラがベスト。理想的には靴下を脱いでしっかり床に足をつけると良いですが、特別なハイグリップソックスで滑らないようにしても◎。

ヨガは自宅でもできる?

自宅でヨガを始めるのは、マットに乗り、呼吸に集中し、ゆっくりとマインドフルに動くことに慣れるのに最適。

高級なヨガキットなどは不要なので、「YouTubeで初心者向けヨガレッスンを探し、毛布やタオルに横たわって、自宅で快適にスタートしてみては?」とルイスさん。

「自宅で定期的に行なってみましょう。進歩が見られ、やっていることが好きで気分が良いなら、さらに時間を費やすと良いでしょう」

初心者のためのとっておきアドバイス

他人は一切無視する

スタジオでレッスンを受けるなら、教室にいる人はすべて無視するというのが、バルディさんのとっておきのアドバイス。

「周りを見回したりせず、インストラクターに集中して、彼らが言うことに耳を傾けましょう。ただマットに座って何もしていなくても、そこにいて、見たり聞いたりすることが、ヨガを理解するための最初の一歩です。自分と、マットと、インストラクターの声、必要なのはそれだけです」とのこと。

ルーティーンを守る

ヨガのルーティーンを身につけるには、自分自身と練習に時間を費やすこと。

「まずは一歩踏み出して自信をつけるために、週3回、10分から30分続けるのがおすすめです」とルイスさん。

「長時間複雑なことをする必要はありません。時間を作り、自分に合ったルーティーンを見つけることで自信がつきます」

オンラインレッスンを試してみる

初心者のためのオンライン授業はいっぱいあります。YouTube動画や、「Down Dog」のようなアプリ、ルイスさんが授業のホストを務める「Movement for Modern Life」といったオンライン動画サービスなども、自宅で慣れないヨガを始めるのに打ってつけですよ。

※この翻訳は、抄訳です。
Translation:mayuko akimoto
GOOD HOUSEKEEPING