「今年こそ運動不足を解消したい」、「運動習慣をつけたい」と思っている人も多いはず。ワークアウトの習慣は健康には欠かせないとわかっていても、日々忙しく過ごしていると、定期的・継続的に行うのは難しいものです。

本記事では<コスモポリタン イギリス版>のライター、ジェニファー・サヴィンさんが1カ月間毎日ワークアウトをする挑戦をして気づいたことをお届けします。

文:ジェニファー・サヴィン

食べ飲み続ける自分を変えるために

2年前から貯金してずっと楽しみにしていた、メキシコのリゾート地リビエラ・マヤへの旅行。朝食を含め毎食ナチョスを食べ、とにかく満喫しました。でも、Instagramに水着の写真を投稿しようとしたタイミングで、何時間も躊躇してしまいました。

10日間の旅の終わりには、飲み明かすのも楽しめなくなってきて、代わりに自分を甘やかしすぎた、怠けすぎたという気持ちでいっぱいに。その後もホリデーシーズンで食べる機会は続き、そんな自分に嫌気がしていました。

そこで私は、新年の目標として、運動への考えや向き合い方を改めようと1カ月間毎日運動をすることを決意。 普段から通っていたジムとヨガだけでなく、ボクシング、フィットネスバイク、ダンスなどに挑戦したり、1万歩いたり、テレビを見ながらでもできるようにミニトランポリンも購入したりしました。

こうして1カ月毎日ワークアウトに取り組んだ私。そこで学んだことと、自分の変化を紹介します。

1カ月間の挑戦で学んだこと

運動の基礎の価値を知った

毎日運動をするためには、工夫と基礎知識が必要でした。そこで私は、パーソナルトレーニングを始めることにしました。

実は今まで何年もの間、ジムに入ると何をしたらいいかわからず、毎回45分走るだけで、ウエイトを持ったこともありませんでした。もしくはHIIT(高強度インターバルトレーニング)やフィットネスバイク、ヨガのクラスを取るだけだったんです。

しかしパーソナルトレーナーのおかげで、今では自分のルーティンを組み、達成感、満足感を味わえるようになりました。

それと同時にYouTubeを参考にさまざまなヨガに取り組み、お金に余裕があるときにはヨガ教室にも参加したことで今では自分のルーティンも組めるように。 自分に合った方法であればどんな手段でもいいと思うのですが、たとえ数週間だったとしても基礎を学ぶのには価値があると感じました。

fit woman holding a yoga mat at the beach
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運動する理由を考えるように

私は今まで、運動はただカロリーを燃やすためのものと思っていました。

けれど、1カ月のチャレンジを通して、「なぜ運動するのか」をもっと考えるようになりました。毎日ハードな運動をするのは現実的ではなかったので、もっと着実にゆっくり取り組む必要があったからです。

アドレナリンが出るワークアウトは楽しいけれど、賢く選ぶ必要があるとも気づきました。自分にとってのベストなものではなく、人と比べることを重視しまうから。もともと自分に自信がない人にはあまりおすすめではありません。

パーソナルトレーナーのニコール・チャンプマンさんも、こうしたワークアウトにはネガティブな面もあると言います。

「過度なトレーニングをしてしまったり、フォームが崩れてしまったりする危険性もあります。それだとなかなか継続できません。エクササイズは身体的にも精神的にもいいものであるべきです」

運動はシンプルに「動く」だけでいい

毎日運動していると、近所のビーチを散歩して1万歩歩いたにも関わらず、「まだ足りてない」と自分を責めてしまったり、寝る前に軽めのヨガをしただけの日はサボっているような気分になったりしたこともありました。

でも実際にはヨガをしたことで睡眠の質は上がったし、ウォーキングは素晴らしい有酸素運動だし、友達とお茶するついでにもできます。他にもミニトランポリンで飛びながらミュージックビデオを見るのも楽しいと気づきました。

振り返ってみると、この気づきがもっとも重要だったかもしれません。運動は常に汗をかくようなものでなくて、軽いものでもいい。カロリーを消費することが運動の価値ではありません。朝10分ダンスをするだけで、幸福ホルモンは出るし、それだけでいいのです。

時間を有効に使えるようになった

「運動はこうあるべき」という考えから離れたら、自分の体が何を求めているかに集中できるようになった上に、ちょっとした時間を有効活用できるようになりました。

運動はジムにいなくてもできるし、YouTubeやアプリなど無料でできる手軽な運動はたくさんあるのです。

体のコンディションを気にするように

体の声を聞く大切さはよく言われているけれど、実際どうやってやるのかピンときていませんでした。

とくに体からの危険信号と、ただやる気が出ないときの見分け方には悩みました。ニコールさんはその判断基準についてこうアドバイスします。

「高強度トレーニング、有酸素運動の後、立ちくらみ、めまい、気持ち悪さを感じていますか? その後の体の危険信号も同じぐらい重要です。筋肉痛は運動後48時間後までは一般的なこと。しかし、それ以上の期間感じる場合は体の使いすぎによる怪我の可能性もあるため、はじめは休んで、続くようなら理学療法士の助けを借りましょう。関節痛の場合はすぐに休んでください」
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休息日は失敗じゃない

実を言うと、31日間毎日運動できていたわけではありません。仕事での疲れや辛い生理痛、人付き合いなどが理由で、合計3日間休息日がありました。

ニコールさんは、休息日の必要性についてこう話します。

「高強度運動を毎日行うと、体にかかるストレスにより、体内にコルチゾールが残ってしまいます。そうすると、倦怠感、やる気が出ない、睡眠の質の低下、精神的、身体的燃え尽き症候群、不安など毎日の生活にネガティブな影響が出てしまうこともあります」

さらにニコールさんは休息日は筋肉のためだけではなく、免疫機能のためにも重要だと補足。私自身も今回の挑戦で、「毎日絶対運動する」と決めると気持ち的にも辛くなってしまうと気づきました。休息日は失敗ではなく、健康とは総合的なものなのです。

大小の目標を決めた

たとえばマラソンに挑戦する、6カ月以内に空手で級を上げるなど大きなゴールも大事ですが、日々達成感を感じるのも重要です。ヨガの1つのポーズを完璧にする、正しいプランクの形をマスターするなどの小さなゴールを立てましょう。

私自身ヨガのポーズの1つを完璧にすると決め、できたときには新しいスキルをつけた達成感がありましたし、素晴らしいモチベーションになりました。

ただし精神的にも身体的にも喜びを感じられるゴールにするのがポイント。街の行ったことのないところを歩く、好きな曲に合わせて踊るなどでもいいのです。

※この翻訳は抄訳です。
Translation: Haruka Thiel
COSMOPOLITAN UK