勃起障害、あるいはインポテンツとも呼ばれるED(Erectile Dysfunction)。男性がペニスを勃起させることができないため、性交渉に困難が生じる/性交渉が行えなくなるというもの。今や女性にも馴染みのある言葉だ。

これは何も盛りを過ぎた中高年男性だけの問題ではない。英国の薬局チェーン、ロイズファーマシーの調査によると、25歳以下の男性の4人に1人が、何らかの局面で不能を体験しているという。そして男性は多くの場合、女性を喜ばせることができなかったこと、自分の性的欲求を満たすことができなかったこと、いざという局面で男性として正常に機能できなかったことで自尊心が傷ついてしまうとも。

だからといって、治療をすれば治るのかというと、そんなに単純な話でもないらしい。パートナーの女性にとっても深刻な問題となりうる。いくら献身的にサポートしようとしても、快方に向かうとは限らないからだ。

とある23歳の女性も、28歳のボーイフレンドのEDで悩んでいた。自分に魅力が無いからなのではという思いが頭から離れないだけでなく、力を尽くそうとしてもみるみるボーイフレンドは精神的に閉じこもり、プライドの問題なのか彼女の協力を突き返すように。2人の関係はどんどんと悪化していったという。

「時間が経つにつれ、彼は私に対して心を閉ざすようになり、セックスをしないためにあらゆる言い訳をするようになって…。謎の腹痛が1カ月間も続いたこともあったわ。これは彼の問題なんだと自分に言い聞かせようとしても、結局は自分の魅力が足りないから、性的に彼にアピールできてないからなんだっていう思いと不安が消えることはなかったの。一時は彼が他の女性と関係を持ってるんじゃないかと疑ったくらい」

こうして"自分の性的魅力"に自信を失っていた彼女だったが、ある日、「EDの原因にはホルモンとストレス大きく関わっている」という記事を読んだ。そこで、彼自身が自ら行動を起こして治療するなり、誰かに相談するなりすべきだと考えたのである。しかし、実際にそう告げると、彼はますます自分の殻に閉じこもって彼女の言葉に耳を傾けないようになったという。

「そんなの問題じゃないだろ、って言う彼の言葉を聞いて、私は彼が2人の関係を真剣に考えていないんだな、って思ったの」

その後2人は口論が増え、気持ちのズレから別れることに。後日彼から連絡があり、恋愛関係そのものにプレッシャーを感じていたことを告白したそうだ。彼は、すべて自分が原因で、彼女のせいにしていたことを後悔していると告げたと言う。「それを聞いてどれほど気持ちが穏やかになったか」

自分の自尊心を守るためにも、女性たちはEDについて広く正しい知識を持つべきだという。<ネットドクター>のロジャー・ヘンダーソン医師曰く、EDの原因の80%は身体的なものであり、喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿、外傷、アルコールや薬物、自転車の長時間走行(サドルの圧力が神経を圧迫するため)、男性ホルモンの低下、抗鬱剤など向精神薬の副作用が原因として考えられているそうだ。

一方、マスターベーションをする際や朝目覚めたときにきちんと勃起できるような場合は、体よりも精神的な要因が考えられるという。不安感、ストレス、関係の不和、そして鬱がその主な原因だ。

このように精神的な原因でEDの症状が出る場合は、彼が1人ではないことをきちんと伝え、「一緒に乗り越えよう」と安心させてあげることが重要だとヘンダーソン医師は言う。

「様々な治療法を実践している医師に診てもらうのもいいでしょうし、いろんなセックスの方法を試してみるのもいいでしょう。何より前向きに2人で取り組むことです。お互いを責めるのではなく、協力して、障害にもお互いの存在にも向き合うことが大事なのですから」

それではここで、ロイズファーマシーが提案する、自分たちでできるEDの治療方法をいくつかご紹介。

1.彼をリラックスさせる

「気持ちをリラックスできるように協力して、もっと気楽に自分たちの行為を楽しめるような状況を作ってあげましょう。リラックスすると血行がよくなり、ペニスにも血液が行き渡りやすくなります」

2.多少のアルコールなら効果あり

「多少のアルコールには気持ちをリラックスさせる効果があります。特に若い男性につきものの、女性やセックスに対する不安や緊張を和らげることも可能。ただ、飲み過ぎには注意。逆効果になることも」

3.運動する

「運動して血行がよくなり体重も減って、体が若返ることはEDの改善にもちろん効果大。なにより健康であることが一番EDに効きます」

4.投薬治療

「もし上記でも改善が見られない場合、薬品(バイアグラやシアリス)による治療も選択肢のひとつ。一度信頼できる医師に診てもらえば、安全で体質にあった処方をしてくれるはず」

5.自分と相手に正直になること

「もしそういうムードじゃなくて、体もその気になっていないのなら、何も焦って無理にする必要はありません。無理をして結局うまく行かなかったのでは、お互い惨めな気持ちになるだけ。気を楽にして、『今はセックスを休む時期』くらいに考えてみましょう。腕のいいセラピストの元へ行くのもお勧めします。心の専門家ほど精神の仕組みについて知っている人間はいないので、何かしらの助けにはなるはずです。そして、そういった場でとにかく正直に胸のうちや気持ちを相手に伝えることが大切です。自分に、そしてパートナーに正直でいること、これが一番大事かもしれません」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN UK

※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がCOSMOPOLITANに還元されることがあります。