出産は人生の一大イベント。新たな生命の誕生により、夫婦の絆もより深まって…といきたいところだが、実際には出産を機にセックスへの意欲低下を感じる女性が多いらしい。

そのうちの1人である女性の体験談を、コスモポリタン イギリス版からお届け。

彼女の出した、意外な"解決策"とは…?

「私の性欲は出産後一気に無くなった。最初はホルモンの変化のせいにしていたけど、2年も続くとさすがに何かがおかしいと感じ始めた。

医者にホルモンの数値を診てもらっても、結果は正常。何度検査をしても問題ないという結果が返ってくる。体に問題がないのなら、精神的なことなのかもしれないと思った。

もうセックスが頭をよぎることはない。常に頭にあることは子供たちのこと全般、私の仕事、夫の仕事、夕食の準備、トイレの掃除…セックスのことを考える暇なんてない。夫以外とのセックスを夢見る人もいると聞くけれど、それさえもない。

欲求を出すスイッチが壊れたんだと思う(排卵時期で痛みがないときだけは突然セックスがしたくなる。でもそういう時期があるから望みはあるという考えだけでは夫は満足してくれない)。

夫はセックスに飢えている。夫の出張が私の排卵時期と重なると彼はひどくガッカリする。なぜならその後最低1カ月は、私にはそういう欲求が出ないと分かっているから。夫は何度も私に不満をぶつけてきた。

『僕を愛しているのであればセックスしてくれるはずだ』

『結婚しているのに、セックスしないなんておかしい』

『妻なのに、夫を幸せにしたくないのか?』

でも私は? 私だって幸せになりたい。安心したい。

性欲がない理由は考えればいくらでも出てくる。例えば幼い子供たちにずっと体を触られたり、私の上で吐かれたりする。毎日ヘトヘトで、とてもセックスする気分にはなれない。仕事でストレスが溜まる。ほとんどの家事を私がしている。産後のこのブヨブヨの体を見るだけでイヤな気分になる。今日もムダ毛を処理する時間がない…。

セックスをする日にちと時間を手帳に書き込むことはしたくない。セックスだけでなく、やりたくないことはやりたくないのだ。

気分じゃないときに試してみたこともある。最悪だった。ただイラつくだけ。怒りを感じることさえある。だからもっと良いアイディアを考えた。

私は夫に"フリーパス"を与えることにした。いつ、誰とセックスをしても良いという権利を与えた。俗に言うオープンマリッジ(お互いに誰とセックスしても良いという合意をした夫婦関係)。私にとっては離婚の方がツライから、オープンマリッジという道を選んだ。

世間的には夫婦間でセックスがなくなれば、離婚同然だと思われるかもしれない。でも、私はそうは思わない。私と夫の関係はただのパートナーではなく、家族だ。セックスがなくても良好な関係が続けられる。今まで2人で一緒に様々な経験をし、分かち合ってきたから。それさえあれば2人の絆は無くならない。つまり、夫と私は親友でもあるのだ。

子供が生まれてからは"恋人"という関係は二の次になった。私は夫よりも子供を優先する。デートの約束があったとしても同じ。1人ではまだ何もできない、愛情を求めてくる小さな人間を育てているのだから。

将来のことをちゃんと考えて毎日行動している。子供のサッカーの試合やダンスの発表会を夫婦で見に行きたい。子供たちが大学を卒業する日も夫婦で見届けたい。2人でこれから素晴らしい瞬間を共有したいから、私がセックスできない問題も解決したい。

よく聞かれる質問がある。

『夫の不倫を認めるなら、どうして結婚生活を続けているの?』

私の考えた解決策が一般的に少しおかしいからといって、私は諦めない。

結婚とは夫婦それぞれで違うものだと思う。男性同士、女性同士、子供がいてもいなくても、それは結婚には違いない。

もちろん夫とセックスができないことに私だって不満はある。受け入れたくないと思うことだってある。特にセックスがあってこそ真のパートナーだ、という考えを植え付けられてきたから悩むこともある。

でもその考えもただの迷信だと私は感じている。夫もそのうちセックスなしの愛を感じる日が来ると信じている。そのときが来るまでは"フリーパス"がある。

夫はまだパスは使っていないみたいだ(私の知る限りでは)。彼はこう言ってくれた。

「また僕を求めてくれるときを待ってるよ」と。

※この翻訳は、抄訳です。

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