「仕事で海外赴任することになった」とか、「いつか海外で長期滞在してみたい!」という人にとって、異国の地での恋愛&セックス事情は密かに気になるテーマのはず。

そこでコスモポリタン アメリカ版が、アメリカから別の国に移住した女性3人に、新天地でのデートやセックスについて直撃しました!

"言語の壁"なんて、まだまだ序の口…?

――どこへ移住しましたか? またその理由は?

女性A27歳):5年前にカリフォルニアから南アメリカへ、平和部隊の一員としてボランティア活動をしに移住しました。

女性B25歳):現地の非営利団体で働くために、5年前に東アフリカへ移住しました。

女性C23歳):2015年の9月にニカラグアへ、仕事の転勤で移りました。

――新天地での恋愛&デート事情はどうでしたか? 驚いたことなどはありましたか?

A私が育ったカリフォルニアのベイエリアとは、恋愛やデート事情が全然違いましたね。今私が住んでいるのは、とてもカトリック色の強い、社会的にも保守的な場所です。ここに来る前まではラテン系の人たちに対して、比較的セクシーで軽そうなイメージを持っていましたが、それは半分間違っていたことを知りました。彼らはよくエッチなジョークを飛ばしたりはしますが、真面目にセックスについて話す時や、実際セックスそのものをする時は、意外と保守的です。今付き合っている地元出身のパートナーとも、面と向かってセックスについて話し合い、お互いの考え方を理解し合うまでにだいぶ時間がかかりました。また、彼はあまり新しいことに挑戦しようとするタイプでもありません。"ラテン系の恋人"のステレオタイプが先行してしまっていた自分としては、その点はびっくりしましたね。

B恋愛事情がここまで閉鎖的で、主にヨーロッパ諸国からの国外駐在員(政府やNGO救援プロジェクト関連の仕事で来ている人たち)中心に回っているとは予期していませんでした。みんな日中はオフィスや現場で地元の人たちと働き、夜になると他の駐在員たちと食事をしたりパーティーへ行ったりして、結局駐在員たちは駐在員同士でくっついたりセックスしたりしているだけなんです。

C魅力的なニカラグア人の男性たちは、たいてい既に相手がいます。まあ、当たり前のことかもしれませんけど。他の駐在員と付き合うという選択肢もなきにしもあらずですが、ほとんどが一時的な滞在ですし、私自身はこの国に長期的にいるつもりなので(期限は決めていません)、1年以上滞在しない人とはあまり付き合う気になれなくて。そういった一時的な駐在員たちは、ゲスト的な発想や姿勢でいるので、私のように「ここに住んでいるからには、ここで生きていくんだ」という腰を据えた考え方をしていると、だんだんズレが生じて来ちゃうというか…。

――セックスに対するアプローチとしては、どのような違いが見られましたか?

Aコンドームの使用において慎重さがあまり見られない、前戯はさほど重要視しない、とかですね。また、セックスはラブホテルや公園など自宅以外の場所でする傾向が強いです。これは、この国の20~30代の未婚の人は実家暮らしが多いからだと思います。

B母国の友人たちと比べて、全体的に駐在員たちは恋愛に対して"何でもアリ"なスタンスに見えますね。自分の個人的な経験からしても、人から聞いた話にしても、お酒とセックスは日常茶飯事ですし、異国にいるとおかしな開放感を覚えるのか 、母国では避けていたリスク(例:避妊しない)などに対しても注意散漫になっている傾向があります。むしろ地元の人たちの方が保守的です。カトリック教徒も多くて、婚前交渉とか婚外交渉は一般的でなく(もちろん皆無ではありませんが)、避妊具などもあまり普及していない上にタブー視されていますから。

Cニカラグア人の男性は1人としかしたことがありませんが、正直あまり気持ちのいい体験ではありませんでした。もちろんニカラグア人男性全員がそうだと言うわけではありませんが、私のした相手は割とアグレッシブで、セックスもいわゆる"男らしさを見せつける"ような感じでしたね。

――異国の地で新しいパートナーとは出会いましたか?

Aはい、3年くらい付き合っている地元出身のパートナーがいます。

B真剣な交際はしていませんが、カジュアルな感じでアメリカ人やヨーロッパ人など数名の駐在員とは付き合いました。政府や非営利団体の一員として来ている人たちはみんな短い契約で働いていて、すぐにまたいなくなってしまうので、なかなか親密な関係になるのは難しいです。

Cここに少なくとも1年以上は滞在予定の、かっこいい駐在員の男性とちょくちょくデートしています。彼はニカラグアに来て間もないので、まだ例の"ゲスト的"な考え方をしていますが、それ以外は頭もいいし、熱心だし、とても真面目な人です。でも、なぜだか感情的にはまったく惹かれなくて…彼とは月1でセックスしていますが、この関係を付き合っていると言っていいのかどうか…。本当は、もっと色んな人と付き合ってみたいと思っています。願わくば地元の人と!

――その国でデートアプリを使ったことはありますか?

A私はないですけど、外国から来ている友達は何人か使ったことがあるそうです。私が住んでいる街では、デートアプリを使用する男性の多くは奥さんに隠れて浮気するために使っているようで、アプリ自体もあまり好ましく思われていません。でも、中にはアプリを使って新しい出会いや友達作りに成功した知り合いもいて、賛否両論ですかね。他の街ではもっと浸透していて、人気もあると聞いたことがあります。

Bいいえ、私がいた場所はメールをチェックするためのネット環境さえ乏しい所でしたから。

Cアメリカではいろんなデートアプリを使っていましたが、ニカラグアでは1つもやっていません。ここではあまり意味がないというか…使っている人は大勢いますけど、質はまったく保証できません。

――恋愛、デート、セックスについて、これから他国へ移住する人に何かアドバイスはありますか?

Aセックスは、言語やダンス、政治や教育など、他の様々な要素と同様に、その国の文化を反映するものだと知っておくのは大切だと思います。また、私たちは外国人として、付き合う相手が慣れ親しんできた環境や文化、そこから影響を受けて培ってきた価値観や考え方を尊重する必要があるということ。例えば、実際にもよくある例なんですが、外国人が南アメリカに来て、地元の人とセックスし、その後相手の家族や友達とも顔を合わせたりするものの、数週間後にはあっさり母国へ帰国しちゃうんです。帰国する側は束の間の遊びだったかもしれませんが、残された側はその関係を真剣な交際の始まりだと思っていたため、嘆く羽目に…。なので、こういった関係に関しては、自分たちの見解や意図をはっきりさせておかなければいけません。

海外移住そのものにおける私からのアドバイスは、とにかくその新しい文化にどっぷり浸かって、その美しさも複雑さもすべて受け入れることですね。いちいち自分の国と比べたりしないで。慣れ親しんだものしか受け入れられないのなら、自国にずっといればいい。でも井の中の蛙なんてもったいないです。自分の限界へと挑戦し続ければ、異国での生活から得られる貴重な経験はたくさんありますからね。

B自分の身は自分で守ること。コンドームを忘れずに荷物に詰めるとか、半年分の避妊ピルをお医者さんに処方してもらうとか、とにかくそういった準備はしっかりするに越したことはありません。知らない国で、「避妊具が必要だけど、どう言えばいいのかも、どこで買えばいいのかも分からない!」なんていうのが一番辛いですからね。また、恋愛のみならず友情などにおいても、地元の人たちとしっかりつながっていくことが大事です。そうしないと、外国人同士の輪の中からいつまでも出られなくなってしまいます。

C一瞬立ち止まって考えることですね。「この人と母国で出会ったら、付き合うだろうか?」って。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 名和友梨香

COSMOPOLITAN US