「処女性」は純潔を象徴する美徳だという意見もある一方で、それを長く守り続けると、今度は周りに引かれてしまうこともある今の時代。このジレンマは女性が年齢を重ねれば重ねるほど深まり、いざ処女を失う決心がついた頃には、それを受け入れてくれる相手がなかなか見つからない…ということも。

コスモポリタン フィリピン版では、20~30代のヴァージン女性4人にインタビュー。これまでセックスをしてこなかった理由や、処女であるがゆえに抱えてきた恋愛の悩み、処女であることを誇りに感じる点などについて、赤裸々に語ってもらいました。

すべての処女が結婚まで処女を貫きたいわけではない。

話を聞いた女性の中でたった1人、ティアラさん(29歳)だけが、結婚まで処女を貫くつもりだと回答。「一生お互いが自分のものだと思える相手に捧げるのがベストだと思う」。

ルーさん(34歳)は、当初は結婚まで守るつもりだったけれど、30代になった今となっては、本当に愛する相手に捧げられればいいと感じているのだとか。自称"パーティガール"のチャムさん(23歳)も、「全然知らない一夜限りの男にあげちゃうなんてもったいない! まだ見ぬ本当に特別な人のために取っておくわ」と、同意見。

これまでもエッチな雰囲気になったことはあるけど、最後まで行かなかっただけ。

どの女性も、男の人とエッチな体験をしたことはあるのだとか。

チャムさんは一夜限りの相手に、フェラチオや手を使ってしてあげたことがあるとのこと。「セックスするつもりなんてなかったのに、私が彼のスイッチを入れてしまったみたいで。あまりにかわいそうだったからしてあげただけ」。

エリザさん(31歳)は、アパートに誘われて行った相手とセックス手前までいったそう。「その夜は準備ができていなくて、怖くなって身を引きました。彼のことを本気で好きになってからがいいと思ったから。彼も私の気持ちを尊重してくれて、とても紳士的でした」。

ティアラさんもルーさんも、キスや前戯までは経験があるものの、服を脱ぐところから先へはいかなかったのだとか。「元彼とアパートのソファーに座って、いい感じの雰囲気になったときに、脳裏に『ルームメイトが帰って来て見られたらどうしよう』という考えがよぎって、それで自制心が働きました。別の時は、彼のアパートで寝たふりをしたら、それ以上触られることはありませんでした」と、ルーさん。

処女だからといって、エッチな気分にならないわけではない。

エリザさんもルーさんも、官能小説や映画のベッドシーンなどで興奮して、マスターベーションしたことがあるそう。

カトリックのティアラさんはその宗教的背景から、性的な行いを自粛しているとのこと。「私も刺激的な映像を見るとすぐスイッチが入ってしまうけど、それより先へは行かないようにしてます」。

チャムさんは、興奮するのに少し時間がかかるタイプなんだとか。「初めてセックスしようとして失敗した時も、全然興奮しなかったんですよ。むしろずっと笑いが止まらなくて…」。

処女であることは、誰かと付き合うときに何かと厄介。

驚き、疑念、冷やかし…自分が処女であることを相手に伝えたときに、このような反応を受けることが多いのだとか。好きな相手にそんな反応をされたら、きっと苦しいはず。

「前戯の間に、セックスは断ろうと思って処女であることを相手に伝えると、『マジで?』といった反応をされます。その瞬間、勝利と敗北を同時に味わったような感覚になります。セックスを断るという点では立場上勝ちだけど、ステキな彼との今後の展望を断たれるという点では負け…みたいな」というのが、チャムさんのいつものパターン。

エリザさんは、相手の男性に自分が処女であることを打ち明けるたびに、気まずい雰囲気になるそう。「ある男の人には、『いい年なのに?』だの、『損してる』だのと非難されました。彼が私とヤリたいのは分かっていましたが、その態度に愛想が尽きたので、デートをさっさと切り上げ、それからはメールも電話も一切返事しませんでした」。

かたやルーさんは、処女を明かすことを恥ずかしいとは思わないのだとか。「セックスなしでは恋愛関係が成り立たないと言ってくる人とは、もう会わないようにしてます」。

初体験は特別であって欲しいから、ここまで手放さず頑張ってきた。

ティアラさんは結婚まで守り通すと決めているだけに、相手は将来の旦那さんしかいないと考えているのだとか。他の女性陣は結婚相手であるかどうかは置いといて、「とにかく愛する人としたい」とのこと。

「友達には『初体験といっても案外普通だよ』と言われることが多いですけど、それでも自分にとっては神秘的なひと時になって欲しいな、と願っています」と話すのはチャムさん。

処女であるだけでなく、まだ誰とも付き合ったことがないというエリザさんは、自分のことを理解してくれるような大人な男性との初体験を望んでいる様子。「はじめはぎこちないと思うけど、快感も味わえるといいな」。

同じく愛する人との初体験を夢見るルーさんは、他の女子より少々現実的。「とにかく自制心が働かないように、その時は酔っぱらっていたいですね。それでいて心から楽しめたら本望です」。

処女であることは恥ずかしくない!

周りの人になんと言われようと、チャムさん、ティアラさん、ルーさんの3人は、自分たちが処女であることを誇りに思っているのだとか。「誘惑やプレッシャーはどこに行ってもあって、処女を貫き通すことは決して楽なことではないです。でも、ここまで来れたし、自分にとって本当に大切なことを見分けることが出来ていると思います」と話すティアラさん。

一方で、エリザさんは複雑な心境を抱えている様子。「今の時代、みんな簡単にヤッちゃうから、私みたいな子は限りなく異常に近い"例外"のように感じてしまうときもあります。適当な人に捧げなくて良かったという点では誇りに思いますが、本当に好きな人がいた時に、捧げなかったことを後悔したこともあります。自分は処女を勲章のようには感じていませんが、それを隠すことも敢えてしない、中立的な立場なのかもしれません」。

一方的に判断する前に、処女だって様々な異なる背景を持つということを忘れないで欲しい。

周囲にもっと理解して欲しいことは何かと尋ねると、チャムさんは「処女はみんなオタクや根暗な子たちだっていう先入観を捨てて欲しいです。時代は21世紀ですよ! 今は処女だってミニスカートを履いてクラブで遊ぶんです。ただ、簡単にお持ち帰りされないだけですよ」と回答。

ティアラさんは、女性が処女を守っている理由を尊重し、そうであることはある意味特権なのだと理解して欲しいそう。

ルーさんは、「処女だって誘惑に疎いわけではなく、いつだって必死に自制心を働かせていることを理解して欲しい」とのこと。

そしてエリザさんは、とにかくバカにするのをやめて欲しいとコメント。「ただ純粋に、心から好きな人としたいだけなんです。結婚相手じゃなくてもいい。ただ後になって後悔しないような、大切な相手であって欲しいだけです」。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: 名和友梨香

COSMOPOLITAN PH