イメージや雰囲気をテキストで指示すると、求めている画像を自動でつくってくれる画像生成AI。そんな世界中で話題となっている画像生成AIが描いた「専業主婦の生活」が、今話題となっている。

AIが専業主婦の生活を描いた結果

SNSでも人気となっている、画像生成AIを活用したコンテンツ。テキストを入力すると求めている画像が手に入ることから、今多くの人が利用している。

今回注目を集めたのは、AIに“専業主婦()の生活”を描いてもらったいくつかの結果をまとめた動画。「幼児がいる専業主婦の画像を作成して」とお願いすると、そこに写っていたのは現実とはほど遠い生活だったよう。

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「もっと家にいて、もっとクレイジーな幼児を」と要求するも描かれるのは、身だしなみをきれいに整え、余裕のある表情を浮かべる母親の姿。

それから「専業主婦らしいことをして。もっとクリエイティブに」と求めると、赤ちゃんを抱っこしながら無表情でごはんの支度をする母親の姿が描かれた。さらに「もっと専業主婦の大変さを捉えて」と伝えると、子どもの世話をしながら電話をし、掃除機をかける忙しい日常が描かれた。

そんな同動画は、約7,600件もシェアされており、60件を超えるコメントが届いている。これらの画像を「面白い」と感じた人もいれば、自分の生活と比べてコメントを残した人も。

  • 「在宅勤務で、幼児の世話をしなければならないワーキングマザーの話を聞いたらびっくりするはず」
  • 「私には4番目の画像が当てはまった。赤ちゃんを抱っこしながら食事を作って、みんなが叫んでいる。そう感じた」

執筆業も行っている専業主婦のジョーダナ・シェル氏は、<NEW YORK POST>にこのように綴っている。

「『もっと専業主婦らしく、もっとクレイジーに』と何度も言われたにも関わらず、画像には健全で楽しい雰囲気に包まれ、おむつがひとつもない様子が描かれた」

そしてシェル氏は、AIが描いた専業主婦の生活は非現実で間違っていると指摘。「人々が考える専業主婦の生活はどのようなものなのか」とも疑問を投げかけた。

mother holding baby and multi tasking in kitchen
MoMo Productions//Getty Images

リアルな子育ての姿を見せる必要性

シェル氏はその後、自ら画像生成AIツール「Leonardo AI」を使って“3人の男の子を持つ専業主婦”を描いてもらうことに。するとそこには、きれいに片付けられた部屋と笑顔の母親が写っており、たとえば現実にはよくあるであろう膨大な洗濯の山などは描かれていなかったという。

これらの結果を受け、シェル氏は「未来のAIロボットが私たち人間をよりよく理解するためには、一丸となってフィルターを通さない、子育てのリアルな瞬間を見せる必要がある」と綴っている。「そうしないと、それ(専業主婦の存在や現実)がなかったことになってしまうでしょう」とも。