4年に一度訪れる「うるう年」。うるう日とも呼ばれる2月29日の存在はわかっているものの、“うるう年がある理由”を知らない人もいるはず。そこで今回は、うるう年がなぜ必要なのかについてを解説します。

うるう年が存在する理由とは?

うるう年がなければ、数十・数百年後にはカレンダーと季節がどんどんずれてこれまで12月が冬だった地域も、夏になるかもしれないと言われています。

しかし意外と知らないその“ズレ”が生じる仕組みについて、NASAやJAXA(宇宙航空研究開発機構)で働いた経験を持つ惑星科学者のジェームズ・オドノヒュー氏は、アニメーションを作成。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
This is why we have Leap Years — and what happens if we don't
This is why we have Leap Years — and what happens if we don't thumnail
Watch onWatch on YouTube

動画では地球は約365.242日かけて太陽の周りを一周するため、毎年、実際の季節と暦が0.242日(約6時間)分ずれていくのだそう。そのズレを修正するために、4年ごとに“うるう年”が設けられています。

4年に一度のうるう年がない西暦も!?

現在、世界中の国々で使用されているのは「グレゴリオ暦」であり、グレゴリオ暦法ではうるう年を以下のように決めているとのこと。

  1. 西暦年号が4で割り切れる年をうるう年とする。
  2. 例外として、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする。

※日本の天文学の研究機関「国立天文台」の『どの年がうるう年になるの?』より引用

うるう年は、4年に一度訪れると認識している人も多いでしょう。

しかし国立航空宇宙博物館によると、4年ごとにうるう日を追加すると、暦が44分以上長くなってしまうそう。そのため4で割り切れる年でも、西暦が100で割り切れる年はうるう年としないという法則があるのだとか。

さらに例外として100で割り切れても、400で割り切れる年はうるう年となるのです。

man's arm holding up torch
PhotoAlto/Odilon Dimier//Getty Images

NEW YORK POST>によると、過去500年間のうち、1700年、1800年、1900年にはうるう日がなかったものの、2000年は400で割り切れるのでうるう日が存在したとのこと。何気なく2000年のうるう日を過ごしていた人も多いかもしれませんが、実は400年に一度と言われるレアなケースだったのです。

この慣例に従えば、今後500年では2100年と2200年、2300年、2500年はうるう日がないことになります。