亡くなった夫から株を相続したある女性が、アメリカ・ニューヨーク州の医科大学の医学生のために多額の寄付をすることを発表。学生たちからは歓喜の声が上がり、全米の注目を集めた。

1,500億円を医学生のために寄付

2022年に夫を亡くした、アルバート・アインシュタイン医科大学小児科の名誉教授で同校の理事長を務めるルース・ゴッテスマン氏。

Insider>が報じたところによると、ルースさんの配偶者は「正しいと思うことに使って」というメッセージとともにルースさんにバークシャー・ハサウェイ株を遺したと<The New York Times>に対し語ったそう。

そしてその株価は、なんと10億ドル(約1,500億円)相当に。

当初ルースさんはこの遺産をどう使うべきか迷っていたものの、子どもたちから「あまり時間をかけない方がいい」と助言され、ニューヨーク市で最も貧しい地区であるブロンクス区の医大に全額寄付することを決意したそう。

「アルバート・アインシュタイン医科大学の学生の授業料が無料になるように、資金援助をしたかったのです」

授業料無料に学生たちから歓喜の声

<The New York Times>によると同校の1年間の授業料は5万9000ドル(約880万円)以上で、卒業生の多くは卒業の時点で、学生ローンで20万ドル(約2,980万円)以上の借金を背負うことになる現状があるという。

同校の講堂で学生たちに向けてルース氏が授業料を永久的に無料にすることを発表すると、学生たちからは歓喜の声が上がった。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

大学側はプレスリリースで、今回のことについて以下のように述べている。

「この寄付は、経済的に余裕のある学生だけでなく、私たちの理念に賛同してくれる学生を惹きつけ続けるという我々の能力を大きく変えるものです。さらに学生たちを解放して成長させることで、他の方法では実現不可能なプロジェクトやアイデアを追求できるようになります」
「この歴史的な贈り物が物語るレガシーを、何度も思い出すでしょう。毎年春にブロンクス全域と世界中に、思いやりのあるケアを提供し、地域社会を変革するため、そして多様な医師たちを新たに送り出すたびに」

プレスリリースによると、4年生全員に2024年春学期の授業料が払い戻され、今年8月からは同校の授業料が無料になるとのこと。