※事前警告:レイプ・性的暴力に関する記述が含まれます。

ウクライナの国会議員、マリア・メゼンツェワ氏と国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が、ウクライナ国内に侵攻したロシア兵が女性たちを武器で脅し、レイプしているなどと明らかにするとともに、被害者への支援やロシア兵による“戦争犯罪”に対する調査の実施を呼びかけている。

メゼンツェワ議員によると、なかには自身の子どもの前で性的暴行を受けた女性の報告もあるという。レイプなど性的暴行は戦争犯罪であり、国際人道法に反する行為でもある。

議員は『スカイニュース』に対して、次のように話している。

「検察の調査が開始されたことで、広く議論されている件があります。詳細についてはお話しませんが、キーウ(キエフ)に近い小さな町で、民間人が自宅で射殺されたという非常に恐ろしい状況が報告されました」

「そして、その男性の妻は……自分の未成年の子どもの目の前で、何回もレイプされたのです」

そのロシア兵は残酷な行動の後、その子どもを脅したとされている。

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NurPhoto//Getty Images
国会で討議するマリア・メゼンツェワ議員、2019年12月撮影

メゼンツェワ議員はイギリスに対し、こうした許しがたい犯罪行為の被害者への支援について、最も適切な対応策などに関するアドバイスなどを求めている。そして、これらの問題について自身が「沈黙することはない」としている。

ウクライナ検事総長によって公表された前述の例にとどまらず、被害者はほかにも数多くいるとして、メゼンツェワ議員は、「だからこそ私たちは、いつ(イギリスの)内務省と話ができるのかについて、ボリス・ジョンソン首相と話をしました。イギリスの国会議員たちと話したときには、(戦争の)直後の問題について、……非常に深刻に受け止めなければならないということについて、議論しました」と述べている。

メゼンツェワ議員はまた、イギリスやその他の国の経験を参考にして心理学者などと協力し、こうした被害者たちが今後、どのように生きていくかについての支援を行っていきたいと語っている。

一方、ウクライナ人ジャーナリストのアナ・ミロニウク氏はツイッターで、ロシア兵にレイプされた女性がHRWに語った性暴力の被害について報告している。その内容は、次のとおり──。

「男は私に(オーラルセックスを)やれと言いました。私のこめかみ、あるいは顔にはずっと、銃が突き付けられていました。男は2回、天井に向けて発砲しました。それは、私に“やる気”を出させるためだと言いました」

HRWはそのほか、ロシア兵が民間人の財産を略奪したり、その他の暴力行為をはたらいたりしていることを報告。ヒュー・ウィリアムソン欧州・中央アジア局長は、「ウクライナの民間人に対する言うに耐えないほどの、意図的な、残虐な行為、暴力の報告を受けている」として、次のようにコメントしている。

「ロシア軍に拘束されている人たちに対するレイプ、殺人、その他の暴力行為は、戦争犯罪として調査が行われるべきです」

ウクライナの人々を支援するための方法は、こちらでご確認いただけます。

From COSMOPOLITAN UK