混乱が続くアフガニスタンからは、胸が張り裂けるような状況や光景が伝えられている。そして世界は、怒りと失望をもって、それらを見つめている──。旧支配勢力のイスラム主義組織タリバンは、駐留していた米軍の撤退を受け、主要都市を次々と制圧。現在は首都カブールからも、数万の人々が脱出を試みている。
そのアフガニスタンで今、最も懸念されているのは、女性と少女たちの命と権利が脅かされていること。現地からの報道によれば、多くの女性たちが仕事にも大学にも行くことができず、自宅に閉じこもっているという。
旧タリバン政権時代、女性は教育を受けることも、働くことも認められず、男性の保護者の同伴なしでは、外出することも許されていなかった。
隣国パキスタン出身の人権活動家で、特に女性の権利を訴えているマララ・ユスフザイさんは、「女性やマイノリティの人々、人権活動家たちのことを非常に心配しています。世界、地域、国内の有力者たちは、即時停戦を呼び掛け、緊急の人道支援活動を行い、難民や民間の人々を守る必要があります」とツイートしている。
事態の深刻さを考えると、自分自身の無力さを感じる人も多いかもしれない。だが、アフガニスタンの人々を助ける方法は、いくつもある。以下の慈善団体などはまさに今、より多くの人たちからの支援を求めている。
Women For Afghan Women
女性の権利擁護団体、Women For Afghan Women（ウィメン・フォー・アフガン・ウィメン）は、女性や子ども、家族のためのシェルターやリソースの提供、支援活動を行っている。
Children Without Borders
クラウドファンディング・プラットフォームのGoFundMe（ゴーファンドミー）で開始された募金活動、Children Without Borders（チルドレン・ウィズアウト・ボーダーズ）は、カブールを離れることを余儀なくされた家族への資金の提供を目指している。
Unicef
紛争などの影響を受けた子どもたちを守るための活動を行うUnicef（ユニセフ）は、食料や水、医療用品などを提供している。
Afghan Aid
Afghan Aid（アフガン・エイド）は、混乱のなかで住む家を失った家族への緊急支援を行っている。
Women For Women International
Women For Women International（ウィメン・フォー・ウィメン・インターナショナル）は、紛争などに巻き込まれた女性たちを支援する。アフガニスタンでも、長年にわたり、活動を行っている。
Islamic Relief
Islamic Relief（イスラミック・リリーフ）は、住む家を追われ、国内避難民となった人たちに、水や食料品、衛生用品、シェルターなどを提供する。
Turquoise Mountain Trust
イギリスのチャールズ皇太子が2006年に設立したチャリティ団体、Turquoise Mountain Trust（ターコイズ・マウンテン・トラスト）は、15年以上にわたってアフガニスタンで活動を続けており、200人のスタッフが、必要とする人たちへの支援を行っている。
Muslim Hands
Muslim Hands（ムスリム・ハンズ）は、食料品や温かい食事、粉ミルク、ブランケットや枕などの支援物資、そしてヘルスケアを提供。命を救うための支援活動を行っている。
International Rescue Committee
International Rescue Committee（国際救済委員会）は、紛争などで住まいを追われ、最も助けを必要とする家族に対する総合的な支援活動を行っている。
Sanitary Products for Displaced Afghan Women
Sanitary Products for Displaced Afghan Women（サニタリー・プロダクツ・フォー・ディスプレイスト・アフガン・ウィメン）は、クラウドファンディング・プラットフォーム、ゴーファンドミーで開始された募金活動。住まいを追われた女性や少女たちのための生理用品や、ベビー用品を提供するための募金活動を行っている。
あなたの声
現在のアフガニスタンの人々にとって、寄付は不可欠なもの。しかし、すべての人が、実際に寄付を行えるわけではない。
それでも、署名活動への参加など、支援には誰にでもできるものがある。イギリスではChange.orgを通じて、アフガニスタンの女性と少女たちの安全を守るため、難民としての受け入れの拡大などを政府に求める署名活動が行われている。
Photos: Getty Images Courtesy of Malala Yousafzai via Twitter From COSMOPOLITAN
