長引く自粛生活に、「ソーシャル・ディスタンス」をとって行動することが前提となりつつある今。人との距離を“縮める”恋愛関係も、コロナ前と比べて大きな変化が予想されます。
久しぶりにリアルで人と交流したり、オンライン上で出会った人とデートする時に不安を感じたら、どうすれば良いのでしょうか。今から準備しておきたい心構えや、気をつけるべきポイントを<コスモポリタン イギリス版>よりご紹介します。
【INDEX】
- 自分の気持ちに正直になる
- 最初のデートはオンラインで
- 会話のきっかけを考えておく
- アクティビティを取り入れる
- 楽しむ
- ポジティブに!
- 安全に過ごす
- 同意を得る
- お互いの価値観を尊重する
- 焦らない
- 大恋愛をする必要はなし!
- カギになるのは「会話」
自分の気持ちに正直になる
法的にデートができるからといって、そうしなければならないわけではありません。何事も自分のペースで行い、自分にプレッシャーをかけすぎないようにしましょう。
マッチングアプリ「Badoo UK」のナターシャ・ブリッシェル氏は、「不安な気持ちは隠す必要がない」と言います。
「まだ会ってデートをすることに抵抗を感じるのであれば、それがなんとなく気が進まないからでも、不安を感じているからでも、そう言えばいいのです。相手に知らせて、オープンに話してみてください」
「相手も同じように感じているかもしれません。お互いに会いたいと思えるようになってからの方が、より自然で楽しいデートができ『出かけてよかったのかな』、『これは私が本当に望んでいることなのかな』といった心配ごとに邪魔されず、より正直なつながりを築くことができるでしょう」
セルフプレジャーアプリ「emjoy」のセックスセラピストであるミア・サバット氏は、デート相手に伝えるのではなく、身近な人に相談してみることをおすすめ。
「自粛明けのデートで直面する課題は、不安からくるものでしょう。何カ月も画面越しでコミュニケーションをとっていた後に、大勢の人と過ごしたり、人と直接会うことに不安を感じるのは恥ずかしいことではありません」
「デートの前に不安を感じたら、友人や家族などの大切な人たちに話して、不安を解消する方法を一緒に考えてみてください。自分の心の快適と健康は、最も優先されるべきものです。恐れずに、できることから始めてみましょう」
最初のデートはオンラインで
自粛が明けた後でも、ビデオデートは効果的。ブリッシェル氏は、コロナの収束以降もバーチャルでのコミュニケーションが続くのではと推測しています。
「実際に会う前に、オンラインで会うことができるのは素晴らしいことです。ビデオ通話をすれば、声や態度も含めてより深く相手を知ることができます。いざ対面したときにも、もう知っている人のように感じられて、もっとリラックスできるはずです」
会話のきっかけを考えておく
特に初対面の場合、直接会って人と話をすることは、しばらくの間ちょっと慣れないかもしれません。でも大丈夫。事前に準備をしておけば、不安を感じずに臨むことができます。
「コロナ禍に始めた新しい趣味や、Netflixで何を見ていたかなど、いくつか質問や会話のきっかけを用意してデートに臨みましょう。自然にリラックスして話ができれば、このような質問は必要ないかもしれませんが、準備しておくに越したことはありません」
アクティビティを取り入れる
「できることには限りがありますが、初デートで公園のベンチに座るのはちょっと…という人は、散歩コースを考えたり、一緒にコーヒーを飲んだり、盛り上がるためのゲームを考えたりしてはどうでしょうか」とブリッシェル氏。
ゲームを取り入れたりするのは、オンラインデートでも使えるワザ。
楽しむ
ブリッシェル氏によると、重要なのは楽しむこと。
「長い間家の中に閉じこもっていたのですから、新しい人との関わりは、日常生活に変化をもたらすものです。一番大切なのは、自分に正直でいること、自分が何を求めているのかを率直に伝えること、そして人とのつながりを楽しむことです」
ポジティブに!
サバット氏は、コロナ禍は恋愛関係にとって様々なネガティブな影響をおよぼした一方で、ポジティブな影響もあったと言います。
「マッチングサービスでは、ユーザー同士の会話が長くなっている傾向がみられます。オンラインデートでの会話も、より詳細で感情的なものになったという感想もみられます。これは、デートをしたいと思っている人たちが、感情的なつながりを持ち、絆を深めることに前向きであるといえると思います」
「オンラインで知り合った人と、親密な関係になることを検討する人も増えてきたようです。これは、自粛前にはあまり見られなかったことかもしれません。それに、数週間から数カ月間チャットでやりとりをすることで、初デートの不安を減らすこともできますよ」
安全性を考慮する
感染が心配な場合は、できる限りリスクを抑えて外出する方法を覚えておきましょう。サバット氏は次のように述べています。
「最も懸念されるのは、ウイルスに感染したり、感染を広めることです。できるだけソーシャル・ディスタンスを取り、マスクの着用や手指消毒、政府の規制に従うなどして、他人との密接な接触時にはできるだけ安全に配慮することが重要です。肉体的なコミュニケーションを交わしたいと思った場合でも同様です」
同意を得る
身体的な接触に関しては、自分の意思をより自発的に発言する必要がある、とサバット氏。
「このような状況では、直接会ってデートをしたり、デートの際にハグをしたり、身体的な接触のすべてにおいて、自分が何を受け入れ、何を受け入れられないのかをより明確にすることが重要です。ベッドルームではさらに、オープンで正直な会話が絶対に必要です」
お互いの価値観を尊重する
マッチングサービス「Match」のデートエキスパートであるヘイリー・クイン氏は次のように述べています。
「身体的接触に関して、相手が自分と同じ考えを持っているとは思わないことが重要です。ソーシャル・ディスタンスを保ちたいと思っているなら、気まずい思いをしないように、デートの前にそのことを伝えておくといいでしょう」
「身体的接触を望むのなら、『もし嫌じゃなければ、ハグしてもいい?』などと言葉にすることも大切。尊重するべきは、お互いが心地よく感じる距離感です」
焦らない
「デートの期待値をコントロールすることも重要」だと話すのは、クイン氏。
「初めてのデートは、相手を知り、楽しむための機会に過ぎません。好印象を与えようとか、一瞬で相手を落とすといったことを期待するのではなく、楽しいと思えるような短時間のデートを重ねましょう」
「試してみたかったヨガ教室や、一風変わったレストランに相手を誘ってみるといいかもしれません。また、友人と会って話すことも、社交性を取り戻すための良い練習になりますよ」
大恋愛をする必要はなし!
恋愛関係だけなく、すべての人間関係において、コロナ禍の影響は免れないもの。デートが再開できるようになったからといって、「大恋愛をしなきゃ!」とプレッシャーを感じすぎないようにしましょう。
大切なのは、充実した時間を二人で過ごせること。急いだり焦ったりせずに、お互いを知ることに集中してみて。
カギになるのは「会話」
会うことに対する抵抗感や意欲は、社会の状況に応じて変化するでしょうし、変化すること自体は問題ありません。デートをするなかで、お互いの気持ちを確認しましょう。
サバット氏によれば、その鍵を握るのは「会話」だそう。
「コロナ前の社会生活に戻ることに不安を感じるのは、当然のこと。自分のペースで進んでいくことを忘れずに。感情的にも親密な関係を築くためには会話が不可欠です。会話を通して相手を知ることで、二人の間に絆や強いつながりが生まれるでしょう」
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:TOMOKO NOURRY
COSMOPOLITAN UK