ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの数十年にも及ぶ性的暴行疑惑を暴き、2006年に活動家タラナ・バークが始めた#MeToo運動を復活させたことで、2018年にピューリッツァー賞を受賞した『NYタイムズ』紙のジャーナリスト、ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイー。2人はこの一連の出来事を詳述した共著『SHE SAID』を先頃9月に出版したが、さらに彼女たちのストーリーが映画化されることになった。

エンタメニュースサイト<ヴァラエティ>は現地時間の10月23日、脚本家レベッカ・レンキェヴィチが、2人の調査に関する脚本を書くよう依頼されたと報じている。レンキェヴィチは、レイチェル・ワイズ&レイチェル・マクアダムス主演のインディー映画『Disobedience(原題)』(2017)や、キーラ・ナイトレイ主演の『コレット』(2018)の脚本で高く評価されている人物。

"Ida" Premiere - 2014 Sundance Film Festival
Robin Marchant//Getty Images
レベッカ・レンキェヴィチ

この映画には、カンター&トゥーイーが行った取材の過程が描かれることになるそう。『ヴァラエティ』誌のエディター、ブレント・ラングは、同作について「記者たちが権力者やスキャンダルを追跡する過程を描いた名作映画『大統領の陰謀』(1976)のような作品になるでしょう」と説明している。

カンターとトゥーイーの共著『SHE SAID』にはすでに、和解文書を追跡したり、被害者が公に発言できるようにしたり、被害に遭ったグウィネス・パルトロウやローズ・マッゴーワン、アシュレイ・ジャッドといったハリウッドセレブらに話を聞くなど、ワインスタインのストーリーを暴くための入念な取材過程が詳しく書かれている。

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Theo Wargo//Getty Images
ジョディ・カンター(左)とミーガン・トゥーイー(右)

映画のタイトルやキャスト、公開日は未定だが、エンタメニュースサイト<デッドライン>が報じたところによると、昨年ブラッド・ピットの映画製作会社「プランB」が、配給会社アンナプルナ・ピクチャーズと共に同作の映画化権を獲得したそう。

なお、これまでに実際に起きた#MeTooのスキャンダルを描いたのは、今作だけではない。シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの3大売れっ子女優が共演し、今年12月に全米公開される映画『Bombshell(原題)』には、米『FOXニュース』の元CEOロジャー・エイルズによるセクハラスキャンダルが描かれている。またこのスキャンダルは、ラッセル・クロウ、ナオミ・ワッツ、シエナ・ミラーらが出演したTVドラマ『The Loudest Voice(原題)』の題材にもなっている。

エンタメ業界のみならず世界規模で波紋を広げたこのセクハラ騒動、映画も大きな注目を集めること間違いなし。キャストや監督など詳細についても、続報を待ちたい。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Hearst Contents Hub

Harper’s BAZAAR

From: Harper's BAZAAR JP