健康を保つには、各種ビタミンやミネラルを食事や生活の中で適切に摂らなければならないことは、よく知られていますよね。中でも、最近特に注目を集めているのが「ビタミンD」。日光を浴びるだけで、体内で作り出すこともできるビタミンです。でも、季節や天気によっては日照不足だったり、毎日は外出できないことも。

そんなとき、どのようにビタミンDを補えばいいのか、専門家がアドバイスする方法を<コスモポリタン イギリス版>から紹介します。


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免疫系に効果のある栄養素

太陽光を浴びることで生合成されるビタミンDですが、健康維持のためには、一年を通して体に必要な栄養素です」と語るのは、栄養士で「Health Food Manufacturers Association(英国ヘルスフード製造業協会)」の科学顧問をつとめるミシェル・サドラー博士。

「以前から、ビタミンDは骨や歯の健康に良いと言われていましたが、免疫系にも効果があることが研究でわかってきたのです」

免疫系を健全に保つことは、病原菌やウイルスなどと闘うためにはとても大切。事実、医学の専門家は免疫強化をはじめとしたビタミンDの特性を高く評価し、英国公衆衛生庁では、日光に当たることのできない場合に摂取すべきビタミンDの基準量を引き上げ、1日10マイクログラムとしたほど。

vitamin d sources
Getty Images

ビタミンDは、皮膚が紫外線B(紫外線Aより波長が短く、日焼けの主要因になる)を受けることで、体内で自然に合成されます。

「紫外線Bを含んだ直射日光を受けることで、体内でビタミンDが作られるのです。紫外線Bはガラスを透過できないため、ガラス越しでは効果はありません。毎日、特に春から夏にかけては、屋外で日光に当たることが大事です」

サプリ以外での摂取方法

サプリを摂ることもビタミンD摂取を増やすひとつの方法だけれど、どうすれば普段の食事や日常生活から、必要量を確保することができるのでしょうか?

サドラー博士は以下のようにアドバイスします。

ビタミンDが豊富な食物を摂る

博士いわく「ビタミンDを多く含む“食物”というのは、あまり多くありません。ですので、食事だけで必要量を摂ろうとするのは難しいのです」とのこと。とはいえ、ビタミンDが豊富とわかっている食べ物を摂らない手はありません。

ビタミンDを多く含む食品例

  • サケやイワシ、サバなどの青魚
  • 赤身肉や腎臓(マメ)、レバー
  • 卵(特に卵黄)
  • ビタミンDを強化した朝食シリアル
  • キノコ類

外でエクササイズしよう

エクササイズをするならぜひ屋外で。ただし熱中症などには気をつけて!

「外に出て運動するのは、ビタミンDのレベルを上げる絶好の機会です。太陽が出ている時間を選びましょう」

ビタミンDを皮膚の中で作るためには、ある程度日差しが強い季節であることが大切だそう。自分の生活に合わせて、なるべく外で日光を浴びるようにしましょう。何時間も日光浴する必要はありません。前腕や膝から下の脚部分など体の一部を、数分〜30分ほど日に当てるくらいで、ビタミンDの血中濃度を高く保つには十分だそう。顔はカバーしていいので、少し肌を出してウォーキングやランニングに出かけましょう。

サプリを飲む時のアドバイス

サプリメントにはあらゆる種類があって、いったいなにを、どれくらい飲めばいいのか迷いがち。サドラー博士によると、ビタミンDに関していえばどの商品でも問題ないそう。

「錠剤やカプセルのほか、スプレー、液体、ドロップ、グミなど、さまざまな形状のビタミンDサプリが出回っています。ベジタリアンやヴィーガンの人は、植物由来のビタミンD2を探してみてください」

それ以外に、魚肝油のサプリ、たとえばタラ肝油なども良いそう。ただしその内容はそれぞれ違うので、しっかりとラベルを確認する必要があるとのこと。ちなみに厚生労働省によると、日本では1日8.5マイクログラムのビタミンDを摂取することが推奨されています。

この翻訳は、抄訳です。

Translation: Sasaki Noriko(Office Miyazaki Inc.)

COSMOPOLITAN UK