中学生や高校生になって、体の変化を感じたり、性についてなにか悩みが生まれることは成長の段階で自然なこと。でも友達や家族、周りの人には、悩みがあっても少し相談しづらいと感じるかもしれません。
そこで東京都には、ささいな悩みから誰かに言いづらいことまで、看護師などに相談できる「わかさぽ」があります。電話・メール・対面のどれでも匿名で相談ができて、相手はプロなので話がまとまっていなくても大丈夫。
どうやって相談ができるのか、どんな悩みが相談できるのか、とうきょう若者ヘルスサポート(わかさぽ)についてご紹介します。
INDEX
- どんなことが相談できる?
- 誰が相談できる?
- どんな方法で相談できる?
- 相談場所の様子は?
- 受付時間は?
- 誰と話ができるの?
- 相談員は指名ができるの?
- 相談をした後は、どうなる?
- 相談以外ではどんなことをしている?
- 最後に
話を伺ったのは… 東京都福祉局子供・子育て支援部家庭支援課の青山佳司さん
どんなことが相談できる?
中学生や高校生になって、周りと自分の体を比べるようになっていたり、体になにか変化が感じられるようになったりすることも。
こんなことがあったら、わかさぽに相談をしてみて。
- 生理が月に二回以上あった、もしくはほとんどきていない
- 生理が重くて、お腹がすごく痛くなる
- 性器がかゆい。女性器をもつ人は、おりものに変化がある
- 妊娠しているかもしれないという不安がある
- 自分の性器の形や大きさが気になる
- 自慰行為に関する困りごとがある
- ニキビが治らなくて気分が落ち込む
- 芸能人や友達と自分の体形を比べてしまう
- 食べ物を食べたくなるなる/食べ過ぎてしまう
- 夜によく眠れない/朝起きられない
- 理由もないのにイライラする
- 自分の性別に違和感がある
- 周りの恋愛話についていけない
もちろんここにないことでも、心配ごとや確認したいことは気軽に聞いてOK!
誰が相談できる?
東京都が運営しているので、相談ができる人は東京都に暮らしている人か、東京都で働いている人、もしくは東京都の学校に通う人になります。年齢は、中学生以上の10代が対象です。
どんな方法で相談できる?
わかさぽでは電話とメール、対面の3つの方法で相談を受け付けています。どの方法で相談をしても、相談料はかかりません。
- 電話:0120- 372- 463 (みんなに よりそう)※通話料はかかりません
- メール:相談フォームはこちら
- 対面:渋谷BLDG(東京都渋谷区渋谷二丁目2-17TranceWORKS青山ビル)
対面での相談は、ふらっと立ち寄るのもOK。ただ予約で埋まっている場合は、予約した人が優先されます。
- 予約をする/予約状況の確認は予約フォームからできます。
- 予約フォームはこちら
相談場所の様子は?
対面での相談場所は、パーテーションでしきられています。
相談会場では生理用品の提供があったり、待合スペースには性や健康に関する書籍からお菓子や飲み物が用意されています。
「ひとりでも、友達といっしょでも、気軽に寄っていただけるのは大歓迎です。たとえば会場にはきたけれど、相談する勇気が出なかったりすることもあるはず。そういうときは無理せずに、用意されている性や健康に関する本を読んでみるといった過ごし方をしていただいても大丈夫です」 (青山さん)
受付時間は?
電話
- 毎週水曜日:15:00~20:00
- 毎週日曜日:9:00~14:00(元日はお休み)
渋谷BLDGでの対面相談
- 毎週月曜日と木曜日:15:00~20:00
- 毎週土曜日:11:00~16:00(年末年始はお休み)
※対面の相談は常設されている渋谷の会場以外に、多摩地域でも場所や時間を変えて、毎月実施しています。場所や時間は東京都福祉局のホームページをご覧ください。
メールはいつでも送ってOK。返事がくるのはこの時間帯です。
- 毎週水曜日:15:00~20:00
- 毎週日曜日:9:00~14:00(元日はお休み)
誰と話ができるの?
わかさぽでは看護師を中心とした、相談員が対応にあたります。性や健康に関しての幅広い知識をもった人にお話ができます。
自分のジェンダーやセクシュアリティについての相談事をしたい場合、傷つくようなことをいわれないか、理解を得られないのではないかといっそう不安になるかもしれません。
わかさぽではジェンダーやセクシュアリティについての研修が行われ、受講済みの人のみが相談員をしていると言います。内容によっては、より適切な支援のために「Tokyo LGBT相談 専門電話相談」といった専門機関を紹介することも。
- 電話:050-3647-1448
相談員は指名ができるの?
相談員を指名しての相談はできませんが、一人ひとりの相談員が毎回、目の前の悩みと向き合います。
相談をした後は、どうなる?
相談内容によっては、継続的な相談やより深い支援が必要だと判断されるケースもあります。そう判断された場合、わかさぽによる医療機関の紹介や受診を案内されることもあります。
相談以外ではどんなことをしている?
性や健康について話すことのハードルの高さがまだまだあると感じるという青山さん。「気軽に相談できるんだと思ってもらえるようにしていきたい」と、語りました。
実際わかさぽではこれまで、助産師で、性教育についてSNSを中心に発信するシオリーヌさんなどを招いて講演会も実施。性や健康について考えられるイベントを定期的に開催しています。
最後に
「相談をしてよかったと思っていただかなければ意味がないので、相談員には『指導者みたいな関わり方にならないよう』に伝えています。相談者の気持ちを受け止めながら、ともに考え、話しをしっかりお聞きするというスタンスを大切にしています」と青山さん。 ぜひ気軽に相談に来てほしい、とよびかけました。
悩みを持っている人はもちろん、悩んでいるというほどではないけど、なにか聞いてみたいことがある人も、わかさぽでは大歓迎。一人で悩まなくて大丈夫だということを忘れないで!