島ごと廃墟化した場所も…マニア必見な「世界の廃墟」54

まるで映画『ツイン・ピークス』に登場するパッカード製材所のような不気味さを感じるのは、霧深いアラスカの大自然にあるケネコット銅山。

かつては銅の採掘で栄えましたが、1930年代後半には資源が枯渇して人も去り、1950年代には完全に廃墟と化しました。

今の姿からはとても想像できませんが、ニューヨーク州にあるグロッシンジャーズは、かつて、ラグジュアリーな週末を過ごすための場所でした。町の不況の影響を受け、1986年に閉鎖。

ルンム刑務所には採石場があり、エストニアがソ連から独立回復した1990年前半に廃坑になるまで、受刑者は採石場で働いていました。

刑務所の閉鎖後は管理者不在により施設は浸水し、現在ではダイビングスポットとして人気の場所になっています。

かつてはヨーロッパで最も利用者が多く、1928年の建設当時には2番目に大きな駅だったカンフランク駅。フランス側で列車の脱線事故による橋梁倒壊が起きたことで廃線になりましたが、長年放置されていた駅舎を利用して、バルセロ・ホテル・グループがホテル運営を始めることに。

大規模な改装工事を経て、2023年1月に最初のゲストを迎えました。

ユーゴスラビアの軍事リゾート施設であったホテル・ゴリチナは、クロアチア紛争で他のホテルとともに半壊。

荒れ果てても、ピンクのブーゲンビリアや青く輝くアドリア海は美しく映えています。

緑豊かな八丈島にある八丈オリエンタルリゾートは、もともと八丈ロイヤルホテルという名でオープンし、当時は国内最大級のリゾートホテルでした。

一面に茂った木々と苔が、フランス・バロック建築をより不気味に演出しています。

中国の長江に面した漁村は、一般的に想像する廃村とは姿が異なり、蔦や緑に覆われた、静けさが印象的な場所になっています。

1800年代から続くこの施設は、戦時中には軍事病院として機能していました。ドイツの敗戦によりソ連軍に占領されていましたが、1990年代半ばにソ連軍が撤退し、廃墟となりました。

1970年代、ルーマニアの片田舎にあるジャマナ村の近くでは、銅の採掘が盛んに行われていました。しかし、採掘によって発生した有害廃棄物が山の谷間に位置したこの村に流れるままとなり、当時のルーマニア大統領ニコラエ・チャウシェスク氏は地域住民に総避難（約400世帯）を命じました。

540年の歴史がありながら、1963年の山崩れや1972年の洪水などにより、20世紀のうちに多くの住民がこの地を去ったクラーコ。

メル・ギブソン監督の映画『パッション』（2004）のロケ地としても有名。

かつて賑やかだった炭鉱も、今では緑が生い茂った無人島の廃墟に。1974年に炭鉱が閉山されると、5,000人を超える島民が島を後にしました。

1866年に建築されたこの城は、夏の別荘として使われる予定でしたが、1907年の完成前に設計者が死亡。

第二次世界大戦中はナチスが占領し、その後20年間はサマーキャンプ地として利用。ただ、維持費がかかりすぎるという理由で1991年に放棄されました。

アンダマン諸島の南アンダマンに位置するこの島には、かつて流刑地としてイギリス政府の執行機関が存在していました。廃墟となった現在は野生のフィカスが生い茂り、映画『ジャングル・ブック』のような雰囲気になっています。

北マケドニアにあるマブロヴォ湖の中には、聖ニコラス教会が鎮座しています。この湖は発電所のために作られたもので、教会や周辺の村はそこに飲み込まれたという背景があります。

かつては多くの人が住む緑豊かな島でしたが、1930年代、飢餓の脅威と厳しい気候のために住人たちは立ち退くことに。現在も、島内には放置された石造りの住居跡が点在しています。

フロリダ州マルコ島ロマーノ岬に放置されている、まるで宇宙船のような建物。このドームハウスはもともと別荘として建てられたものでしたが、ハリケーンの被害を受けて廃墟となりました。

ネバダ州のベルリン歴史地区は1897年に鉱山町として開かれましたが、近隣の他の町のようには栄えず、1911年までに大部分が放棄されました。現在は、州立公園の一部になっています。

アンコール遺跡群のひとつであるタ・プロームは、17世紀にクメール王朝が滅びた後に廃墟となり、数百年の時を経てジャングルと一体化。

寺院を維持するため、現在は保存修復作業が行われています。

1400年代半ばに建てられたこの城にはかつて、国内の有力者たちが住んでいました。しかし1700年代に廃城となり、その印象的なロケーションから現在では撮影スポットとして人気に。