“炎の滝”が見られる条件は？「ヨセミテ国立公園」の雑学13
年に数回しか見られない絶景や、訪れるのに最適なシーズンまで、一挙ご紹介！
アメリカの国立公園といえば、「ヨセミテ」を思い浮かべる人が多いほど、世界的に人気で知名度の高いヨセミテ国立公園。広大な景色、壮大な山の風景、そしてたくさんの野生動物が生息している公園は、日々の生活からかけ離れたまさに夢のような場所です。
今回は、アメリカ内でも最高の国立公園のひとつに数えられているヨセミテ国立公園の雑学をご紹介。現地を訪れる前に是非チェックして！
今のヨセミテがあるのはリンカーン大統領のおかげ
1864年6月30日、エイブラハム・リンカーン大統領はヨセミテバレー助成法に署名しました。議会図書館によると、その瞬間からヨセミテバレーは「公共の利用、リゾート、レクリエーション」のために保存されることになったそう。
このような保全活動は、アメリカ政府が成ってから歴史上で初めて行ったもので、この活動のおかげで、私たちが現在「ヨセミテ国立公園」を訪れ、ありのままの自然を堪能することができるのです。
年に数回「炎の滝」が出現する
ヨセミテバレーのエル・キャピタン（世界最大の花崗岩の一枚岩）東端にあるホーステール滝は、2月に入ってほんの数週間、夕日が丁度良い角度で当たると、燃えるようなオレンジ色の滝のように見えます。そしてこれが通称「炎の滝」と呼ばれる奇跡的な瞬間。
＜アトラス・オブスキュラ＞によると、条件がそろえば、太陽が水平線の向こうに沈み始めて周囲が暗くなり、一瞬滝が発火するかのように見えるのだとか。さらに、太陽が完全に沈む寸前に滝は最後の陽の光を受け、それが流水に反射し、美しい液状の炎が流れ出しているかのような幻想的な光景に見えるそう。
北米最大の滝がある
公園全体（そして北米全体）で最も高い滝はヨセミテ滝で、高さは約740メートルです。国立公園局によると、この滝は実際には次の3つの異なる滝で構成されているとのこと。
- アッパーヨセミテ滝（約435メートル）
- ミドルカスケード（約205メートル）
- ローワーヨセミテ滝（約97メートル）
世界記録を持つ木がある
ヨセミテ国立公園内には、マリポサグローブと呼ばれる、ジャイアント・セコイアの巨木が林立するエリアがあります。
そこには、樹齢2700年の「グリズリージャイアント」と呼ばれる、世界最古のセコイアの巨木がそびえたっています。根本の直径は約10メートル、周囲が約29メートル、そして高さは63メートルもあります。
ヨセミテが国立公園になったのは国内で3番目
ヨセミテは、アメリカ合衆国で3番目に国立公園に指定されました。
1番最初は、イエローストーン（1872年）、次いでセコイア（1890年）が国立公園に指定され、ヨセミテは1890年10月1日に国立公園に指定・開園されました。さらにヨセミテ国立公園は1984年に世界遺産にも登録されています。
最高峰は東京スカイツリーの6倍の高さ
ヨセミテ国立公園にそびえたつ山々の最高峰は、標高約3,990メートルのマウント・ライエルです。
これは、世界一高い電波塔としてギネス世界記録の認定を受けた東京スカイツリー（634メートル）の約6倍の高さを誇ります。
1年の来場者数は400万人に上る
ヨセミテには、毎年数百万人の観光客が訪れます。その数なんと400万人。平均すると1日で1万人が訪れていることになります。
アメリカの国立公園でもトップクラスの人気を誇るので納得の来場者数ではありますが、これだけの人が訪れていても、観光客が足を踏み入れる面積は、国立公園全体の1％にも満たないそう。
ベストシーズンは春～夏
ヨセミテ国立公園の息をのむような壮大な絶景を楽しむには、公園を訪れるのにベストな時期を知っておくことが欠かせません。
ヨセミテ国立公園に行くベストタイミングはズバリ春～夏！ 春には雪解け水が滝となって流れ落ち、夏にはキャンプが楽しめます。年間来場者の75％の人が5月から10月にかけて訪れ、8月のピーク時には毎年平均して約60万人もの人が訪れます。
最も人が少ない時期は1月と2月
最も人が少ない時期は冬の寒さが厳しい1月と2月。年間来場者400万人を誇るにも関わらず、月の平均来場者数は1月が約10万人、2月が約11万人とかなり控えめなもよう。冬の大自然を楽しむには細心の注意が必要ですが、雪化粧をしたヨセミテ国立公園は行く価値がありそうです。
ハーフドームは登頂まで6時間かかる
ヨセミテ国立公園で最も人気の高い名所であるハーフドームは、標高約1,500メートル、往復22～ 26キロメートルあり、片道約6時間をかけて登る山です。
5月から10月の中旬のみオープンしており、登山をするには許可証が必要です。人気が高く抽選が行われるため、登れる人はラッキーかも。
ヨセミテはニューヨーク市の3倍の面積
壮大な自然を有するヨセミテ国立公園の面積は一体どれくらいか想像できますか？
国立公園局によると、公園の面積は74万7,956エーカーで、これはニューヨーク市の3倍、東京ドーム約6万8,000個分の広さです。そして、その約95％が手つかずの原生林だそう。
ヨセミテ国立公園は驚くべき経済効果をもたらしている
2018年の報告書（国立公園局提供）によると、ヨセミテ国立公園周辺のコミュニティでは、訪れた観光客が毎年平均で約4億9,500万円を消費していることが明らかになりました。
年間来場者数の多さからも、経済効果の高さが伺えます。
冬には1.6メートルもの積雪を記録
ヨセミテには毎年たくさんの雪が降ります。一年間に約1.6メートルの積雪を記録しており、人の身長に近い高さであるため、冬に訪れる際は十分な注意が必要です。また、12月～2月の気温は平均してマイナス3度～10度前後であるため寒暖差にも注意が必要そう。
万全の準備をして、写真のように幻想的なヨセミテ国立公園を一度は生で見てみたい！
Translation: Risa Tsubakihara
※この翻訳は抄訳です。
GOOD HOUSEKEEPING
