いつか行ってみたい!世界の「カラフルな絶景」26選
自然の絶景から、人が築いた歴史的建造物まで!
鮮やかで美しい色彩は時に心を癒し、パワーをもたらしてくれることも。 そして、世界にはさまざまなカラフルで美しい風景が存在します。
本記事では、選りすぐりのカラフルな世界の名所をご紹介。自然が生み出した虹色の山から、人の手で彩られた建造物まで、いつか行ってみたい場所を見つけてみて!
エチオピア・ダロル
エチオピア・ダロルの村と火山に広がるのは、地球上とは思えないような異様で美しい風景。鉄分や硫黄を豊富に含んだ塩の柱は色鮮やかで、池の表面はゆっくりと泡立っています。
年間平均気温が約34度と、世界でもっとも暑い地域のひとつで、ほとんどの生物が生存できない環境だそう。この火山ができたのは比較的新しく、1926年だと考えられています。小さな間欠泉や強酸性の泉、キノコのような塩の柱もそのとき形成されたものとのこと。
暑いときには優に38度を超えるため、訪れるなら比較的涼しい10月〜2月がおすすめ。
その季節には熱水系の研究のために多くの科学者が火山周辺を訪れるのですが、その理由は、ここが火星の地表の状態と似ていると考えられるためだとか。
インド・マドゥライ、ミーナークシー・アンマン寺院
インドの古都・マドゥライにあるミーナークシー・アンマン寺院は、数千もの石像で覆われた塔がそびえ、豊かな色彩に満ちています。
ここがなぜ聖地になったかについては諸説あり、地元の言い伝えによると、ヒンドゥー教の神、インドラがシヴァ神への信仰を示すために神殿を置いたことが始まりだとか。
そこが神々への信仰の場となっていることを土地の人々が知り、パーンディヤ朝の当時の王、クラーシェカラに伝えたところ、寺院が建立されることになったのだそう。
今日、ヒンドゥー教のパールヴァティー女神とシヴァ神の結婚を祝って10日間かけて行われるチッチライ祭りには、100万人近い人々がこの寺院にお参りに訪れるというから驚き!
トルコ・パムッカレ、温水プール
トルコの西部にあるパムッカレの小さな村には、古代ローマの時代から人々がこぞって訪れたとか。お目当ては、見事な石灰華段丘(トラバーチン)の温水。
棚田のようになったプールには温水が流れ、空の色を映してターコイズブルーに輝いています。持病の治療などの目的でこのメンデレス川の峡谷にある温泉を訪れた人々は多く、地元の人々の語り草になっているそう。あのクレオパトラも来たという言い伝えも!
ただし、ユネスコの世界遺産に認定されてからは、実際にお湯につかることは禁止されています。
ウクライナ・クレーヴェン、恋のトンネル
ウクライナ西部にあるクレーヴェンの郊外にある、豊かな森の中にあるのが緑に覆われたこのトンネル。
元々は産業鉄道の一部で、森から伐り出した木材を近くの工場に運ぶためのものだったそう。トンネルのような姿は、生い茂る木々が自然に列車の通る場所をアーチのように覆ってできたもの。
現在は、ロシアのウクライナ侵攻によって戦時下にあるウクライナ。そんな中でもウクライナの美しさを伝えるべく、Googleがバーチャル観光ができるサービス「Ukraine Is Here」を開設しています。
フランス・プロヴァンス、ラベンダー畑
フランス南東部の田園地帯に果てしなく続く、香り高いラベンダーの畑。
何世紀にもわたり芸術家や旅行者に愛されてきたこの紫色のなだらかな丘は、プロヴァンスの古風な村や世界的に名高いワイナリーの背景にもなっています。
地元の蒸留所や商店は、エッセンシャルオイルや石鹸などの原料になるこの花なしには成り立ちません。満開の畑を見るなら、7月か8月がおすすめです。
ニュージーランド・ワイカト地方、ワイトモ洞窟
一歩足を踏み入れると、まるで妖精たちの住む城のよう。この世のものとは思えない、地下にある曲がりくねった鍾乳洞のワイトモ洞窟は、1700年代にマオリ族に発見されたとか。
青緑色の星がちりばめられたような天井はツチボタル(ヒカリキノコバエの幼虫)が生物発光しているもので、石灰岩から無数に垂れ下がっています。この光る天井の奥に、彫刻のような鍾乳石や大きな滝などもあるそう。
インドネシア・コモド島
ピンク色の海岸線は、赤いサンゴが崩れた細かな破片と白い砂が混じってできたビーチで、「パンタイ・メラ」とも呼ばれるコモド国立公園の一部。公園内には29の火山島があり、さまざまな地形や動物たちが見られます。
基本的には無人島ですが、観光客がシュノーケリングで鮮やかなサンゴ礁を見学するのは歓迎されているそう。
京都、嵐山の竹林
活気ある街の中心部から外れてほっと一息。嵐山の竹林は、風にやわらかにそよぐ高い竹に包まれて、静かなひとときをすごすのに最適。
西京区にある小高い嵐山には「竹林の小径」と呼ばれる遊歩道がいくつかあり、自然の美しさ、竹の葉の触れ合うさらさらという穏やかな音を味わえます。
竹の葉が鳴らす音には心身をリラックスさせる作用があるそうで、1996年に環境省が「残したい日本の音風景100選」のひとつに選出しました。
アメリカ・ニューメキシコ州、ホワイトサンズ国立公園
ニューメキシコ州のトゥラロサ盆地に広がる、真っ白な砂丘地帯。
まぶしい純白の砂は石膏の結晶で、砂漠の歴史は氷河期の後に気候が温暖化し、雨や雪解け水が周囲の山々の石膏を溶かして盆地に降り注いだことに由来すると考えられています。
ホワイトサンズ国立公園は1933年に国定記念物に定められ、2019年に国立公園として認定されました。毎年約60万人の人が砂丘を訪れ、白い砂の海岸でピクニックを楽しんでいるとか。
トルコ・イスタンブール、バラット地区
トルコの首都・イスタンブール、エミノニュの海岸沿いには、石畳の道に沿ってカラフルで歴史的な家々が建ち並び、昔のイスタンブールにタイムスリップしたような景色が広がります。
街の旧市街にあるバラット地区には、木造住宅やカフェが立ち並び、中には200年近くの歴史があるものも。昔からユダヤ人やギリシャ正教徒が住んでいるこの地域には、有名な教会や会堂があるのだそう。
アメリカ・アリゾナ州、アンテロープ・キャニオン
何百万年にもわたる侵食によって刻まれた壮大な渓谷。ナバホ族居留地のレチー支部内に、自然な砂岩の彫刻のような姿を見せています。
幅の狭いスロットキャニオンはアッパー・アンテロープ・キャニオンとロワー・アンテロープ・キャニオンの2つからなり、有名な波打つ層の重なりや、自然にできた暖色の大理石模様が観察できます。
岩層がもろくなっていることから、1日の見学者は20名までと決められているそう。
モロッコ・シャフシャウエン
モロッコの「青い真珠」とも呼ばれるシャフシャウエンは、リフ山脈に囲まれた、以前は軍事目的の要塞だった町。建物も狭い路地も、すべてがすがすがしい青色に塗られています。
1930年代にスペインから難民としてやってきたユダヤ人が、神の神聖さを映すものとして青く塗ったという説と、青は海を示し、蚊除けにもなるためと主張する説があるそう。
アイスランド・ヴァトナヨークトル氷河
ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河は、巨大な氷の洞窟やトンネルが連なり、まるで濃い青色の水晶でできているかのよう。
普通、多くの氷の洞窟は変化しないものである一方で、アイスランドのこの洞窟は気候や氷河の動きに影響されて年々変化し続けているそう。
南アフリカ・ケープタウン、ボ・カープ
大胆でヴィヴィッドな色使いの家並みは、ケープタウンの多民族文化の中心地、ボ・カープ地区の一番の特徴。
この個性的な一角の歴史は1760年代に遡り、元々は当時この地域を植民地としていたオランダ人がマレーシアやインドネシア、さらにアフリカ全域から集めた奴隷を住まわせるために建てた借家群だったそう。
当時は賃貸の家は白く塗るのが決まりで、借家人が家を買い取って所有権を得ると、自由の象徴として明るい色に塗ったのだとか。今日、ボ・カープ博物館ではこの地域や、ケープ・マレー(インドネシアやマレーシアから連れてこられた人々の末裔)の歴史をくわしく知ることができます。
ノルウェー、トロムソのオーロラ
オーロラ(北極光)は太陽風にのった粒子が地球の大気圏に入って、原子と衝突することから起こる現象。緯度の高い地域に多くの鑑賞スポットがあるなかでも、ノルウェー北部のトロムソは特にすばらしい眺めが期待できるそう。
コロンビア・グアタペ
古くから観光、リゾートの町として栄えてきたグアタペは、家や建物の壁がカラフルにデコレーションされて、歩くだけで元気になりそうな華やかさ。住民もお店のオーナーも、壁をフレスコ画風のパネルで飾っています。
色とりどりの花からかわいい動物、パン屋さんのドアにはおいしそうな焼き菓子も。この伝統がいつ、なぜ始まったのかははっきりしないのですが、おとぎ話の中に入りこんだようなレインボーカラーの家並みは、今後も守られていくでしょう。
アメリカ・イエローストーン国立公園、グランド・プリズマティック・スプリング
イエローストーン国立公園で19世紀に発見されたグランド・プリズマティック・スプリングは、アメリカでも最大、そしておそらくもっともカラフルな熱水泉。極彩色の帯がリング状に広がっているのは、それぞれ別種の好熱菌や微生物が棲むため。
太陽からの紫外線を浴びると、この好熱菌がさまざまな反応をして、水の色に輝く湖面を作っているのです。
メキシコ・イサマル
マヤの太陽神・イツァムナー・キニチ・アハウを祭った神殿のあった古代都市イサマルほど、明るい黄色が似合う町もないでしょう。石畳の通りに沿った教会や家、店など、ほとんどすべてが明るい太陽の色に塗られていますが、その起源についてははっきりしていません。
いろいろな説がある中、有力なのは1993年にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が当地を訪れたことを記念したというもの。しかし地元の人々の多くは、何世紀も前からすでに黄色い町並みだったと語っているとか。
町の中心部には、巨大なキニチ・カクモのピラミッド跡を含む、無数のマヤの神殿跡が残されており、散策することができます。
タンザニア・ナトロン湖
タンザニアとケニアの国境にある、驚くほど濃い赤紫の湖。この湖に入った動物を、石に変える力があるという伝説があります。
その理由は、塩濃度と温度が高い強アルカリ塩湖で、どんな生物をも寄せつけないため。強い毒性が、ルビーのような色とヒビ割れの入ったような不思議な水面を生み出しているというわけ。くれぐれも湖面から十分離れてくださいね。
シンガポール、プラナカンハウス
シンガポールのカトン地区に、プラナカンの人々の豊かな文化や伝統を誇るカラフルな建築があります。「プラナカン」とは、15世紀後半からマレーシアやシンガポールに入り商人として活躍した、中国系移民の末裔のこと。
地区の開発が進むにつれ、商人たちはその富を示すために美しい色のモチーフで家を飾り、店先にきれいなタイルを貼りました。クーン・セン・ロードの華やかな家並みは特に有名で、シンガポール版ペインテッド・レディ(サンフランシスコの有名なヴィクトリアン朝の建物)と呼ばれたりするそう。