6月16日(現地時間)、米ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(以下ヴィクシー)」がリブランディングを行うことを発表。これを受け、元ヴィクシーエンジェルのタイラ・バンクス(47歳)が、SNSで同社にエールを送った。

ミランダ・カーやジゼル・ブンチェンなど数々のトップモデルを輩出し、2000年代に爆発的人気を誇ったヴィクシー。しかし、時代とともに多様性やインクルージョンが推進される中、男性目線にとらわれた同ブランドのスタイルに批判の声が相次ぎ、支持率は低下。

2019年には毎年恒例だったファッションショーも中止し、近年ではトランスジェンダーやプラスサイズのモデルを起用するなどの動きもみられていたけど、ついに本格的にブランドの再構築に乗り出したよう。

同ブランドのSNSでは新たなプラットフォーム「The VS Collective」を発表するとともに、女優のプリヤンカー・チョープラーやサッカー選手のミーガン・ラピノーの他、世界各国の活動家やアーティストといった「ポジティブな変化をもたらす、共通した情熱を持つ成熟した女性たち」とパートナーシップを結んだことを明らかに。

また、ショーでは欠かせなかった存在の「ヴィクシーエンジェル」も廃止された。

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この発表を受け、1995年から10年にわたりヴィクシーエンジェルを務めたタイラはInstagramに当時の写真を添え、同ブランドの新時代を祝福。

「最初は難しい。最初は孤独。でも、最初が肝心。まずはドアを開けてみんなが入れるようにすることが大切。1995年から10年間、私は『ヴィクトリアズ・シークレット』と契約した初めての黒人モデルとなりました。『ヴィクトリアズ・シークレット』の黒人初のカバーモデルであり、他のブランドと同様に、同ブランドで多くの画期的なことをした黒人モデルです」

「けれど最初の一歩を踏み出した後には、さらなる一歩が待っています。違う流れ。ユニークな流れ。あまりにも強い流れ。数え切れないほどの流れがあり、私たちは分からなくなってしまいます」

「私は16年前にランウェイから去りました。私が生きている間に、美の革命を目の当たりにしていることを誇りに思います。超かっこいいロールモデルの新しいメンバーへ。私はドアを開けたかもしれませんが、あなたたちは突き進んでいます。どれだけの人があなたの後ろに続いているのか数えられなくなるまで、突き進んでいってください」

同ブランドによると、「The VS Collective」はブランドアンバサダーと協力して新しいアソシエイト・プログラム、革新的な製品コレクション、魅力的で刺激的なコンテンツを作成し、女性にとって重要な活動への支援を集めることを約束。

また「The VS Collective」とともに発表された「Victoria's Secret Global Fund for Women's Cancer」は、「人種や性別による不公平を調査して対処し、すべての女性のがん治療の成果を向上させるための、新たなイノベーションを実現するために、毎年少なくとも500万ドルを寄付する」としている。

さらに、アンバサダーに任命されたプリヤンカー・チョープラーは、同ブランドの取り組みに参加することが自分にとってどのような意味を持つかを語った

「新しく影響力のある方法で進むべき道を一緒に描いていく中で、すべての人を受け入れる未来のコレクションを開発することを楽しみにしています。また、それだけでなく新しいお客様やヴィクトリアズ・シークレットの顧客であり続けてきた人々が、自分が表現されている、自分の居場所があると感じてくれることにもワクワクしています」

ミーガン・ラピノーは「以前はビューティやファッション業界のブランドの中で、自分は外側にいるような気がしていた」と語り、「すべての女性の真の姿を見る空間を作りたい」と考えていることを明らかに。

同ブランドで起用した初のトランスジェンダーモデルであるヴァレンティーナ・サンパイオも、彼女らと同じく「壁を打ち破りたい」という想いを告白。

「トランス女性であることは、人々の心の閉ざされた扉に直面することを意味しています。『ヴィクトリアズ・シークレット』は、パワフルなグローバルプラットフォームとして、すべての女性を祝福し、高め、擁護することで、私のようなトランス女性のためにこの扉を開くことを約束します」

新たなステージに入ったヴィクシーのこれからに期待したい!