2000年代初め、多くのファッショニスタの想像力を刺激したアン・ハサウェイ主演の映画『プラダを着た悪魔』は、いまなお愛され続ける作品。

アンが演じたアンドレア・サックスがスタイリッシュに変化していく姿は、ハイファッションの魅力だけでなく、女性のエンパワーメントやキャリアにおける成功について物語るもの──いずれにしても、この映画に登場する衣装の数々は、見ている私たちをただただ楽しませてくれます。

そのアンドレアがまとった誰もがうらやむような衣装について、アンは『インタビュー』誌最新号のカバーストーリーのなかで、デザイナーのマイケル・コースの質問に答える形で、「一番のお気に入り」のコーディネートが明らかに!

そして、それは驚くことに、私たちの多くが長年にわたって話題にしてきたあのシャネルのブーツを合わせたスタイルではないという。

アンによると、(作品のなかで)ジェームズ・ホルトのパーティに行ったときに着ていた、シャネルの膝丈のベルベットのコート、ミニスカートとストッキングにブーツを合わせたコーディネートが大好きとのこと。このときのアンドレアはスタイルの仕上げに、シャネルのネックレスを重ね付けしています。

アン・ハサウェイが『プラダを着た悪魔』で着たお気に入り衣装が明らかに
Aflo
『プラダを着た悪魔』で着用したアン・ハサウェイのお気に入りコーデ。

また、アンはこのときの衣装について、まち針がいくつも付いていたため、おそらくサンプル品だとも述べています。

アン自身のファッションに注目している人は、彼女が選ぶ服がまるで(アンドレアが働く)ファッション誌『ランウェイ』の編集部のサンプル用クローゼットから引っ張り出してきたようなものばかりだと気づいているはず。

アンによると、それは彼女が、『プラダを着た悪魔』の衣装デザイナーを務めたパトリシア・フィールドからとても大きな影響を受けているからだそう。パトリシアは、人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』や『エミリー、パリへ行く』の衣装を担当したことでも知られる超有名スタイリスト。

そのパトリシアについて、『ランウェイ』の“氷のように冷たい”編集長、ミランダ・プリーストリーを演じたメリル・ストリープは、『エンターテインメント・ウィークリー』に対して次のように語っています。

「パットは奇跡を起こしていたわ。それはまるで、トム・クルーズの『ミッション:インポッシブル』で使われているすべての特殊効果のようなものよ……彼女にそれができたのは、(映画に登場する)すべての高級ブランド、デザイナー、ファッション業界で働く人々との間に築いてきた素晴らしい関係のおかげ。彼女が愛されているからよ」
「彼女はあらゆるものを借りてきたの。私たちはランチにスパゲティを食べないよう、特に注意しなければならなかったわ……返せなくなってしまうもの!」

From Harper’s BAZAAR.com

From: Harper's BAZAAR JP