毎日取る睡眠だけど、実際に良質な睡眠を取れている人はどのくらいいるのだろうか。どうやらそんなに多くはないよう。2017年の統計によると、英国の成人の67%が睡眠障害に苦しんでおり、48%が十分な時間の睡眠が取れていないと認めている。

しかし、実際に自分が寝不足だったかどうかを見極めるのは難しい。7時間寝たからといって、体が必要としている十分な睡眠が取れているとは限らない。

NHS(イギリス国民保健サービス)で外科医を務めるカラン・ラジャン医師によると、十分な睡眠が取れていないことを示す最初の兆候は、「猛烈な空腹」だと説明し、「睡眠パターンが良くないと、体内で飢餓ホルモンであるグレリンが多く分泌され、満腹感を与えるレプチンというホルモンが少なくなります」と語る。

ラジャン医師は「空腹感が強く、満腹感が少ないということは、際限なく食べてしまうということです」と続ける。

TikTokで500万人(2022年10月現在)のフォロワーを抱えるラジャン医師の投稿によると、睡眠不足の2つ目の兆候は、「自己中心的になる」ことだという。彼は「睡眠不足で最も影響を受けるのは、社会的行動を調整する前頭前皮質と呼ばれる脳の部位です。つまり、自分がひどい状態だから他の人を助けようという気持になれないということです」と説明する。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

注意すべき3つ目の兆候は「便秘」だそう。ラジャン医師は「睡眠不足は脳にある体内時計の乱れを引き起こします」「このことが、腸を含む体内すべての小さな部位にもドミノ倒しのように影響し、不規則な排便や消化器系の問題につながるのです」と指摘する。

寝つきを良くするコツと快眠の秘訣

ラジャン医師のTikTokを見て、自分の睡眠の質が気になったという人は、それを改善する方法を以下でチェックしてみよう。

規則正しい睡眠時間を確保する

英国NHSのウェブサイトには、「疲れを感じたらベッドに入り、毎朝ほぼ同じ時間に起きると、より良い睡眠が取れるようになります」と書かれている。また、可能であれば昼寝をしない方が良いと付け加えている。ランチタイムの昼寝はやめておくのが良さそう。

安らげる環境を作る

一般的に、暗くて静かで涼しい環境は眠りにつきやすく、ぐっすりと眠ることができると言われている。

活動をして、よく眠る

NHSは「活動的であることは、より良い睡眠を取るための助けになります」「しかし、睡眠に影響を与えるのであれば、就寝間際の激しい運動は避けるようにしましょう」と説明している。

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Archive Photos//Getty Images

不眠と向き合う

NHSは「眠れずに横になっているのであれば、無理に寝ないようにしましょう」「起き上がって少しリラックスできることをし、眠気を感じてからベッドに戻りましょう」とアドバイスしている。

悩みを書き出す

NHSは「明日のことが心配で眠れないことが多い人は、ベッドに入る前に翌日のToDoリストを作る時間を設けましょう。こうすることで、心を休ませることができます」と説明している。

刺激の強い飲み物は控える

「カフェインとアルコールは寝つきを悪くし、深い眠りを妨げます」とNHSは強調する。「アルコールを控え、就寝間際のカフェインは避けるようにしましょう」とアドバイスも。

※この記事は、専門家の医療アドバイスや診断の代わりとなるものではありません。ご自身の病状に関するご質問は、必ず医師または有資格の医療従事者にご相談ください。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

Translation: Masayo Fukaya From COSMOPOLITAN UK