「健康によさそう」、「シュワシュワしていて飲むとスッキリする」などの理由から、スパークリングウォーター(炭酸水)を好んで飲む人も多いのでは? コンビニやスーパーで、様々な種類の炭酸水が販売されるようになった昨今、せっかくならメリットや注意点を知ったうえで楽しみたいところ。

そこで今回は、気になる口内環境や骨への影響、正しい選び方など、「炭酸水」に関する基礎知識を専門家の知見とともにご紹介!


【INDEX】


「炭酸水」には何が含まれる?

炭酸水は単純に、二酸化炭素(CO2)を含む水(H2O)のことを指します」と説明するのは、米ミズーリ大学病院の消化器内科医を務めるイェザズ・ガウリさん。

しかし、炭酸水にも様々なタイプがあり、炭酸の溶かし方や使用する水の種類、添加物などによって異なるよう。ブランドによっては、味を良くするために人工甘味料や塩分、香料などを添加する場合があり、その成分が健康へ悪影響を及ぼすことも…。

「炭酸水」のメリットは?

炭酸水には二酸化炭素が含まれているものの、水と同様に水分補給としての役割を果たしてくれます。

Good Housekeeping Institute>の栄養士ステファーニ・サソスさんは、「水を飲むことに飽きてしまったのであれば、炭酸水を飲むようにすると、変化を楽しみながら水分補給ができるはず」と推奨。

ソーダやジュースなどの甘味飲料のような糖分や添加物を含まないものは、健康的な選択とも言えるそう。

hydration during the day is important
blackCAT//Getty Images

「炭酸水」は健康に害をもたらしうる?

何においても「やりすぎ」は禁物で、炭酸水の飲みすぎは注意するべきだそう。毎日ペットボトル1本程度の炭酸水を飲むことに問題はありませんが、過剰摂取は体に悪影響を与えうると、ガウリさんは警告します。

胃腸への影響

炭酸水には二酸化炭素が含まれているため、飲みすぎてしまうとガスが溜まり、ゲップやお腹のハリなどの原因に。そのため、過敏性胃腸炎などでお腹が緩い人は、炭酸水の摂取を控えるべきだそう。

なかには、腸内細菌のバランスを崩し、下痢などを招くとされる人工甘味料「スクラロース」を含む炭酸水もあるため、成分を注意深くチェックすることが大切のよう。

また、炭酸飲料の摂取は胸焼けを引き起こす可能性があり、米メイヨー・クリニックの報告によると、胃食道逆流症の経験がある人も摂取を避けるべきなのだとか。

一方で、2002年には、炭酸水を飲むことで消化機能が上がり、便秘が緩和される傾向がみられたという研究結果も発表されたため、いまだ確実な答えがあるわけではないよう。

歯や口内環境への影響

ガウリさんは、「炭酸をより多く含む炭酸飲料を飲むと、口腔内のpHが低くなり、歯の表面(エナメル質)が溶けやすくなってしまうのは事実」とコメント。

しかし、炭酸水は普通のお水よりも若干酸性度が高いものの、歯が溶けるリスクは低いと説明します。アメリカ歯科医師会も同様に、「炭酸水の摂取は基本的には問題ない」とコメント。また、<Journal of Oral Rehabilitation>の報告でも、「炭酸水は、他のソフトドリンクと比べて、歯牙侵食のリスクが約100倍低い」としています。

骨への影響

炭酸水を摂取することで、「骨粗鬆症のリスクが上がってしまう…」などと、骨の健康に悪影響があると考える人も少なくないよう。しかし、あくまでもコーラに含まれるカフェインとリン酸が、骨密度の減少に繋がる可能性があると、とある研究結果で言われているだけで、炭酸水の摂取にはそのようなリスクは伴わないのだとか!

基本的に、炭酸水を飲むことは、健康上問題がない様子。しかし、炭酸水を買う際には成分表を確認し、できるだけ甘味料や香料を含まないものを選ぶのが最善!

※この翻訳は抄訳です。

Translation: ARI

Good Housekeeping