80~90年代を代表するスーパーモデルのポーリーナ・ポリスコワ。現在57歳の彼女は、これまで自身のビキニ写真に対する批判に反論したり、レタッチなしのトップレス写真をシェアしたりするなど、自分の意見を躊躇せず発信してきた人物。

そんな彼女の姿勢はいまだ健在のよう。先日ポーリーナの写真を無断転載したうえ、整形を勧めるようなコメントをした美容外科医に対して、Instagram上で反論しました。

「以前投稿した(そして自分ではとても素敵だと思った)この写真が、ある美容外科医にInstagramでリポストされ、私にどんな施術が必要なのか、解説しているのを見つけました」とコメントした彼女。

その内容は「頬の下の厄介なくぼみはフィラーで取り除くことができ、額や口の横、首のシワはボトックス、そしてレーザーで全体を引き締めてなめらかにする」というもの。

ポーリーナ・ポリスコワ 美容整形
Courtesy of Paulina Porizkova Instagram
Instagramに投稿されたポーリーナのセルフィ。

美容外科医本人が投稿した写真はすでに削除されているものの、ポーリーナの心には傷跡を残したよう。

「世間の目にさらされている年配の女性は、こんな目に遭ってしまうのです」
「私は自分の顔に“お直し”が必要だと言われました。老化によってどういうわけか“間違った”状態になっていると言われてしまうのです。ですから多くの人が、手段さえあれば、指摘された部分を直そうとしても不思議ではありません」

ポーリーナは同じ投稿で、レーザー治療やプラズマペンといった施術を試したことがある、とも認めています。しかし、こうした美容医療に頼りながらも、「自分自身の体を受け入れ、見栄えや気分が良くなる方法を見つけようと努力」しているのだそう。

「年相応に見えることを誇りに思いつつ、ときには自分が美しいと感じられるバランスを取りたい」
「仕事柄、自分の顔を不自然なほど細かく見ることがあり、そのほとんどを受け入れられるようになったものの、すべてを受け入れるのにはまだ苦労しています」

そして、欠点をいちいち指摘することは、「なんの助けにもならない」ともコメント。当の美容外科医に対して次のように反論しています。

「ヘアカラー、メイク、スキンクリーム、服装、あるいはもっと踏み込んだことであろうと、その女性が魅力的に見られるために何が必要かを指摘することは、その女性を辱めていることになるのです」

ポーリーナは、互いの欠点を指摘し合うのではなく、より気分を高めることに目を向けてほしいと考えているようで、「友人同士で美しいと思えるところを見つけて、それを教えてあげてください。お互いを支え合うなら、すでに相手が持っているものを褒めてあげることがベストなのです」と述べています。

ポーリーナの友人セレブたちは、この率直な投稿に対し、彼女の美しさを称えるコメントを投稿。女優のリサ・リンナは、「ハイ! ビューティ!」とコメントし、女優のフェイス・フォードも「この写真のあなたは本当に素敵よ!」とメッセージを送りました。

しかし、本来伝えたかったメッセージが埋もれてしまったと感じたポーリーナは、Instagramにもう1枚の写真を投稿。年齢や社会に対する自身の意見を明確にした長文と共にクローズアップ写真を公開しました。

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「前回の投稿では、多くの人から素晴らしいお褒めの言葉をいただき、大変感謝しています。けれど、それは私の本来の目的ではありません」
「私が伝えたかったのは、年配の女性が実年齢よりも“若く”見えるような素晴らしい写真であっても、社会はその女性の顔や体がどこか間違っていると判断した――つまり十分ではないと考えた、ということです」
「だからここでは、プロのカメラでしっかりとピントを合わせて撮影した、私の年齢が完全にわかる写真をシェアします」
「これは57歳の女性の顔です。年齢による、いわゆる“欠点”がすべてはっきりと見えるでしょう。この写真には、不安と誇りが混在しています」

多くの人がそうであるように、ポーリーナも内面と外見の美しさについて葛藤していることを認めています。

「美しさと個性はトレードオフの関係にあるのです」
「社会では、このどちらか一方がより多く賞賛されるのだから、バランスが崩れるのも無理はありません。と哲学的なことを言いながらも、私自身まだ悩んでいる最中です。もし私が相手を見るように、自分自身を見ることができればいいのですが」

Translation: Masayo Fukaya From Prevention

From: Women's Health JP