首周りにある小さなポツポツは、自然に治るわけでもなく、気づいたら数が増えている…なんてことも。ニキビでもホクロでもないこの“ポツポツ=スキンタッグ”は、一体どのようなものなのでしょうか? 

今回は松倉クリニック表参道 田路めぐみ医師に、スキンタッグができる原因とその対処法を伺いました。


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スキンタッグとは?

田路医師によると、スキンタッグとは首周り・わきの下・胸などに多発する皮膚に近い色、もしくは茶褐色調の柔らかい小さな糸状の隆起のことなんだとか。

「加齢性変化のひとつで、肥満の方に多い傾向です。スキンタッグはわかりやすい呼び名ですが、本来はアクロコルドンと呼ばれるものです」
 
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スキンタッグができる原因は?

では、なぜスキンタッグができてしまうのでしょうか? 田路医師によると、「体質的な背景もありますが、このような皮膚のできもの(スキンタッグやイボなど)は、加齢や食事の偏りで起こりやすくなります」とのこと。

「特に、皮膚や粘膜の正常な代謝を支えるビタミンのひとつである『ビタミンA不足』や老化を促進し細胞の正常な機能を阻害する『糖質過多』では、こういった体表面の腫瘍性病変が発生しやすくなると考えられます」

スキンタッグの治療法

もしスキンタッグを取り除きたいと思っているなら、どのような治療が有効的なのか気になるはず。その治療法について田路医師に聞いてみました!

根本から切り取る

「スキンタッグを切り取る場合は、処置用のハサミがあるクリニックでやってもらう方が確実です」

自分でスキンタッグを切ってしまうと、キレイに取れなかったり、色素沈着を起こすことがあるのでNG! 田路医師の言うように、クリニックで行いましょう。

炭酸ガスレーザーで焼灼する

松倉クリニックでは、水分に反応して組織を蒸散させる“CO2レーザー”を用いた処置を行うそう。スキンタッグの大きさや形により、ハサミの方がキレイに仕上がる場合はそちらも併用するとのこと。

  • カウンセリングで肌状態をチェックした後、麻酔クリームを塗布し、レーザーを照射。
  • 施術後に専用テープを貼って終了。

個人差はあるけれど、最初の1個(3mm以下)は6,600円、2個目からは7,700円が治療の目安だそう。レーザー後のダウンタイムはおよそ2週間程度だけど、部位によっては1ヶ月近くかかる場合も。その間、処方された軟膏を朝晩忘れずに塗布。医師の指示で、専用のテープで保護するケースもあるとのこと。

「取った後は炎症をできるだけ起こさずに治すのが、色素沈着を防ぐために一番大切なポイント。傷が治るまで塗り薬をサボらず、日焼けも極力避けるようにしましょう」

スキンタッグの予防法

スキンタッグがある人も、まだできていない人も、日常生活でどんなことを心がければ予防できるのでしょうか?

「スキンタッグは、加齢やビタミン不足などがその傾向を後押ししてしまいます。まずは生活習慣を整えて、カラダの中から健康を整えるようにしましょう」

「また、紫外線を避けるのも重要。夏だけでなく、通年日焼け止めをしっかり塗るように心がけてください」
woman applying body cream on arm, beauty skin care concept, studio shot
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肌悩みを解決するためだけでなく、生活習慣を整えたり、栄養のある食生活を心がけるのはとても大切なこと。もちろん肌の悩みは人それぞれだから、自分が快適だと思う選択をしましょう!

今回お話を伺ったのは…

松倉クリニック表参道 田路めぐみ医師

 
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審美眼と分析力を生かして美容診療に携わり、各種施術だけでなく、栄養・ホルモンも含めた総合的なアプローチを得意とする。手術から内科的なアンチエイジングまで手掛けるオールラウンダー。著書に「東大医師が教える最強の育毛革命」(集英社刊)がある。

松倉クリニック表参道

東京都渋谷区神宮前4-11-6 表参道千代田ビル9F
Tel.03-5414-3600

休診日 月曜日、年末年始(12月30日~1月5日)
初診料 5500円