夏が近づき紫外線が気になる時期に必須なのが、日焼け対策。多くの人が、顔にはたっぷり日焼け止めを塗るけれど、違う部位は対策を怠ってしまうのでは? しかし、日焼け対策を忘れてしまうことで肌トラブルを引き起こすことも…。
本記事では、日焼け対策を忘れがちな体の部位と対策を、皮膚科クリニック「ZENA medical」の創設者であるゼノヴィア・ガブリエル先生と、「Schweiger Dermatology」皮膚科医であるレイチェル・ナザリアン先生が解説。日焼け対策グッズもお届けするので、夏本番前にチェックして!
【INDEX】
目の周り
紫外線は、眼球や目の周りの皮膚にもダメージを与えます。「アメリカ検眼協会」の発表によると、目が紫外線に長時間さらされると、白内障や加齢黄斑変性などの、眼病につながる恐れがあるのだとか。
また、目の周りの皮膚は特に薄くデリケートなため、皮膚がんになるリスクが高く、小じわやたるみの現れやすい部位。一方で、目の中に入ってしまう恐れから、日焼け止めクリームを目の周りに塗るのは勧められていません。
ガブリエル先生によると、「目の周りに『基底細胞がん』と呼ばれる皮膚がんの一種を患うケースを、たくさん見てきました」とのこと。
「目の周りは太陽光によるダメージを受けやすく、一番細心の注意を払うべき部位の一つなのです。この部位には日焼け止めを塗ることも避けるべきなので、紫外線をカットしてくれるメガネを着用することをオススメします」
首とデコルテ
「首と胸元は、加齢のサインが現れやすい体の部位」と、ガブリエル先生。
「多くの人が、顔にしか日焼け止めを塗らず、首と胸元にはさらっと微量を付ける程度か、一切塗らない傾向にあります」
日焼け止めを塗らないいうえに、首から下のスキンケアを怠ることが多いので、日焼けを癒すために必要な成分が行き届かないことも、加齢のサインが表れやすい理由です。
スキンケアと日焼け止め対策をする際には、顔と同じように首とデコルテのケアもしっかりと行うのが◎。
手の甲
手も日焼け止め対策を怠ってしまう部位の一つ。中でも気を付けたいのが、運転中。車の中にいてもフロントガラスから紫外線が入ってきて、ハンドルを握る手の甲が日焼けしてしまうことも。
手の甲のシミを防ぐためにも、SPF入りのハンドクリームや、手の甲まで隠れるアームカバーの着用がおすすめです。
頭皮と耳のふち
頭皮は髪の毛に覆われてはいるものの、紫外線から完全に守られているわけではないそう。特に、分け目や髪の毛が薄い部分、そして毛の生え際には、頭皮用の日焼け止めスプレーを使うのがいいかも。
日焼け止め対策で必ずと言っていいほど忘れられてしまう体の部位が、耳のふち。
「『耳輪』と呼ばれる耳の上部分は、悪性黒色腫(メラノーマ)ができやすい部位の一つ。この種類の皮膚がんは転移しやすいので、耳のふちの日焼けは特に気をつけるべきです」
ツバの大きい帽子が、頭皮と耳のふちにとって一番の日焼け対策だそう。帽子をどうしても被りたくないのであれば、SPF入りクリームやスプレーを活用しましょう。
唇
「唇にも皮膚がんが発症する恐れがあります。唇は、がんの摘出時にどうしても形が変わってしまうので、治療の際に患者さんが一番悲しんでしまう部位です」と説明するのは、ナザリアン先生。
上唇と下唇、どちらも日焼け対策をする必要がありますが、紫外線の影響を受けやすいのは下唇なのだとか。
「鼻が上唇に対して日傘のような役割を果たすのですが、下唇は直に紫外線があたってしまいます」
SPF入りのリップクリームは常備しておくことが賢明。唇の内側まで全体に塗ることを意識してみて!
足の甲
夏場に出番の多いサンダル。でも、足の甲の日焼け止め…忘れていませんか? ガブリエル先生によると「足の甲の皮膚はデリケート」なため、日焼け止めは必須なのだとか。
ビーチに出かける日だけではなく、サンダルで外を散歩するときにも、足の甲に日焼け止めを塗るようにしましょう。
※この翻訳は抄訳です。
Translation: ARI