地球温暖化ははたして本当か?と疑う人もいるようだけど、科学者たちが長らく、人間が引き起こした地球温暖化は急速に悪化していると警告し続けて来たのは事実。もう取り返しのつかない段階に近いのでは、という意見もあり、後の世代には大幅な気温の上昇やさらなる異常気象が待っているとも。(最も過激な説では、地球上の生物は6度目の大絶滅に向かっているという見方が)。そこで、もし温室効果ガスを抑制できない場合、次の世紀には失われるかもしれない10のものを、コスモポリタン アメリカ版より紹介します。

1.将来の収入

全額、というわけではないけれど、アメリカのシンクタンク<Demos>と環境擁護団体<NextGenClimate>が行った新しい報告によると、今後世界が気候変動の流れを止めない限り、ミレニアル世代は全体で8.8兆円を失う計算になるのだとか。<Demos>の代表ヘザー・マギーがアメリカの独立報道局<DomocracyNow!>に語ったところによると、この数字は天候による大災害や農産物の生産不良の経済コストを割り出したものなのだそう。「気温が一定を超えると、GDPが低下します。そうすると、ご存じの通り、賃金が下がり、仕事が減少します」。

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2.アメリカ国立公園の大部分

もしあなたが自然好きなら、これは重大な問題。アメリカ合衆国国立公園局は今年ちょうど100周年を迎えたところなのに、イギリスの新聞<ガーディアン>にはゾッとするような記事が。記事の内容によると、アメリカの国立公園は、今や音を立てて崩壊しつつあるそう。

(引用)

自由の女神は度重なる嵐の影響で危うい状態にある。2020年から20ドル紙幣の顔となる、奴隷解放運動家ハリエット・タブマンを記念して作られたメリーランド州国立公園は、上げ潮によって浸食の危機にある。かつてポカホンタスやキャプテンジョン・スミスが闊歩したジェイムスタウンは、合衆国におけるイギリスの最初の開拓地だが、この地は今や地球平均の2倍の高さの水に囲まれており、もはや救出不可能かもしれない。

3.何百万人という人々

猛暑や山火事、感染病など極度な自然災害により、多くの人々が命を失う危険性が。WHO(世界保健機構)は「2030年から2050年の間に、気候変動によって、毎年およそ25万人が死亡するだろう」と予測。原因としては栄養失調、マラリア、酷暑が挙げられているそう。

「太陽が出て来た! タイムズスクエアのスクリーンによると、ただいま気温は16度、晴れています」

4.モルディブ共和国の人々

低地にあるモルディブの島々は海の水位が上がるにつれて水没の危機に。インド洋に浮かぶこの美しい島々は、世界でも最も海抜の低い国々の1つで、国民のために国全体でオーストラリアに移住することも考えているのだとか。インドネシアの多くの地域も水没の危機にあり、1500もの島々2050年までに海水に沈む可能性があるそう。

「モルディブのカンドゥル島。30のヴィラだけでできたこの上なく美しいモルディブのリゾートは自然とモダン建築が完璧に組み合わさった場所。マレから南西70㎞に位置するカンドゥル島には、水上飛行機で25分で到着」

5.コーヒー

コーヒー好きにとっては、聞き捨てならない話。毎日飲んでいたコーヒーが贅沢品になり、容易に手が届かなくなってしまったとしたら…? <ガーディアン>によると、コーヒーの木を枯らす"さび病"菌や虫、そして干ばつが、世界で最も有名なコーヒーの産地がある中南米をすでに襲っているのだとか。

6.ワイン

専門家によれば、天候パターンの変動により、フランスやカリフォルニア、オーストラリアでワイン用のブドウが収穫しにくくなると、ワインの価格高騰が予想されるのだとか。

7.チョコレート

カカオ豆もワイン用のブドウと同じ運命をたどっており、悲劇が起きる気配。

8.野生動物

WWF(世界自然保護基金)の科学&政策担当ディレクター、マーク・バラットが2014年に<ガーディアン>に語ったところでは、「すでに動物の個体数は半分にまで減少しました。原因は人間の消費活動です。どう考えても、今こそ行動を起こすときです」。ちなみにこの減少はここ40年の間に起こったものなのだとか。危機に瀕している動物にはシロクマ、オレンジヒキガエル、コアラが含まれるとのこと。

「シロクマ。陸上では世界最大の捕食者。野生の姿を見られるのはこの上ない光栄」

9.アラスカ州のある村

シシュマレフは、ベーリング海峡のすぐ北に位置する島で、人口500人のイヌイット族のコミュニティ。気候変動により、アラスカ州本土に移住することを住民投票で決定したのだそう。アラスカ州で上昇する海面によって危機に陥っているコミュニティは、合わせて31あるとのこと。

10. 氷河の大部分

地球の気温が上がるにつれ、氷河が溶け続けている今。科学者たちの予想では、氷山の4分の12050年までに消滅すると言われているそう。北極と南極の氷河融解は、海面上昇と潮の流れの変化をもたらし、ゆっくりと北極の生物たちを絶滅させているのだとか。

「アラスカ、マージェリー氷河」

※この翻訳は抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN US