【INDEX】

  • ひとごとじゃない?
  • 種類について
  • もし被害に遭ってしまったら

ひとごとじゃない?

デートレイプ・ドラッグという言葉がある。聞き慣れないかもしれないが、レイプに使われる薬物のことである。例えば、バーで知り合った男が「おごるよ」と言って差し出したドリンクに混ぜられていたり、トイレに行っている隙に女性のグラスに入れられたり…女性を前後不覚にしてレイプするために使われるドラッグのことだ。

日本人の場合、海外の旅先などで被害にあったという話が多いが、何も海外だけの話ではない。あまり報道されないだけで、当然国内でも起きている最悪の犯罪だ。もし、クラブやパーティ、旅先で、不意に意識を失い、目覚めた時に衣服が乱れていたり、なんとなく犯されたような感覚があったりしたら…。

一体、デート レイプ・ドラッグには、どのような種類があり、どのように利用されているのか? そして、その実態とは…? あなたが今後被害に遭わないために、ぜひ知っておいてもらいたい。

種類について

代表的なものは"GHB(gamma hroxybutyrate)"と呼ばれる幻覚剤。リキッド・エクスタシーと呼ばれることが多いが、他にもG、リキッドX、ジュース、ファンタジーなどの俗称がある。粉状だったり、錠剤になっていたりもするが、液状の場合は無色透明なため危険だ。味もほんの少し塩気があるだけなので、飲み物に混ぜられたらわからないだろう。ヒドロキシ酸という化学物質の一種で、フィリピンを始め、多くの地域で出回っているという。

また、ロヒプノールという薬物もよく用いられている。実は向精神薬として日本でも処方されており、強い酩酊作用がある。20〜30分後には効き始め、その効果は数時間続くと言われている。一度に大量に使用すると、最悪死ぬ危険があるほどだ。

これら以外にも、ケタミンなど、同じような作用をもつ薬物が多数あるが、とにかく意識を失わせるもの全てが危険。その意味では、大量のアルコールだってデートレイプ・ドラッグになりうる。

これらはドリンクに簡単に混ぜられ、 隙さえあれば飲まされてしまう。アルコールで酔っていればなおさら。トイレに行く間は信頼できる相手にドリンクを見ていてもらうなど、方法はあるが完全に防ぐのは難しい。開栓するところを確認していない飲み物以外、危険である可能性があり、疑い出したらキリがない。結局のところ、相手を見抜けられるかどうかだ。

最悪、もしあなたが被害に遭ってしまったら

全く記憶がなかったとしても、衣服が乱れていたり、犯された感覚が残っていたりする場合は、絶対に身体の検査を受ける必要がある。また、検証のためにも衣服はなるべくそのままに、できるなら検査が行われるまで排泄もしない方がいい。もし本当に被害に遭っていた場合、当然その自覚や記憶があった場合、心的外傷の治療やカウンセリングも考慮すべきだ。

極めて悪質な犯罪にもかかわらず、多くが泣き寝入りしてしまう、あるいは多すぎるからなのか、十分に知られていないのがデートレイプの実態。レイプとは、キスだろうと何だろうと、両者による同意のない性的行為、すべてが当てはまる。それに絡んでいる薬物がとても危険で、あなたを傷つけてしまうことを絶対に忘れないで欲しい。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Captain & Me, Inc.

COSMOPOLITAN PH

引用元:MedicineNet, PhilStar