レア・ローズ・エメリーさんはバイセクシュアルであることをオープンにしているイギリス在住のライター。コスモポリタン イギリス版によれば、レアさんはカミングアウトを計画的に行ったわけではなかったそう。でもそれはそれで、「計画通りにいかなかったらどうしよう」と悩まずに済んで良かったとのこと。彼女いわく、「カミングアウトには正解も不正解もないし、マニュアルもない。あなたが正しいと思った方法、やりたい方法を追求すればいいの」

ただ、カミングアウトしたときに驚くことも多々あったようで、想像していた以上に快く受け止めてくれた人もいれば、会話が予想もつかない方向に向かったケースも。そこで今回は、カミングアウトする前に知っておきたい7つの注意点やアドバイスを、レアさんが自身の経験を基に紹介します。

1.周りの反応は予測不能

「この人はこんな反応をするだろうなって大かた予想できると思っていたの。冷静に受け止めてくれる人、びっくりする人、嫌がる人…。でも、予想は外れることが多かった。大騒ぎするだろうなと思っていた田舎町に住む遠縁の親戚は、意外と気にしない様子だったり。逆に、元カレたちなんかは想像以上に酷いリアクション。確かに相手によっては反応を正確に予測できるかもしれないけど、想定外の反応をされる心の準備も必要ね」

2.変な質問が飛んでくる

「カミングアウトすると、おかしなことを聞いてくる人もいる。『どうやって知ったの?』『いつ分かったの?』『今まで何人の女の子と関係を持ったの?』『タイプで言えば誰?』『今までキスした女の子の乳輪の平均的な幅は? 星座は何だった?』とかね。『前、ソーセージよりもモモが好きって言ってたよね。あれ、もしかして何かの暗号だったの!?』とか、すごーくおかしな質問をする人まで。こんなにたくさん質問が飛んでくるとは正直思ってなかった。人によってはあからさまにプライバシーを侵害するような質問や、不適切な質問をする人もいるから、そういう質問は答えなくてOK。彼らの知ったことではないんだから」

3.時には信じてもらえないことも

「私の場合、自分がバイセクシャルだと話したからかもしれないけど、信じてもらえないこともあったわ。一部の人は未だにバイセクシャルが実在すると思っていないみたい。でもこれって、ゲイやレズビアンの場合でも同じなの。一過性の感情だとか、気持ちが揺れているだけだとか、酔っ払って『Lの世界(レズビアンやバイセクシャルの女性の人間模様を描くテレビドラマ)』を観すぎただけなんじゃないかとか言う人もいる。信じてくれないどころか、軽蔑してくる人も多くてびっくり。あと、女性が女性を好きだって話になると、『男性の関心を惹くためでしょ?』とか、『最近流行ってるよね』って言われることも。この手の返答には、苛立たしく感じることもあるわ」

4.一斉に伝える必要はなし

「私の場合、バイセクシュアルだってことは、何年かかけて自然な流れで周りに少しずつ伝えていって、真剣交際するガールフレンドができてからは、それまで私の性的指向に気付いていなかった人にも話したの。カミングアウトしたというよりは、彼らにガールフレンドを紹介する形でね。だから、かれこれ私が30歳近くになるまで、バイセクシュアルだってことを知らなかった人たちもいたわけだけど、別にそれで良かった。盛大にカミングアウトしたい人もいるだろうけど、周りに少しずつ知ってもらいたいなら、そういう方法でいいと思う」

5.でも一斉に伝えるのもあり

「私は大々的にカミングアウトすることはなかったけど、皆に一斉に報告したいならそれももちろんOK。私も、レインボーカラーのケーキとかキラキラの風船を用意して、皆を呼んで盛大にカミングアウトしなくていいのかなって悩んだことがあったわ。皆に一挙に知らせちゃうのもありだと思う」

6.誰かに手伝ってもらうのも手

「これは、誰かに代わりに皆に言いふらしてもらったり、代わりにFacebookに投稿してもらったり、という意味ではないの(もちろん、そうしてもらいたいなら、それはあなた次第だけど)。知り合いによっては、直接カミングアウトしたくないと思う場合もあるはず。たとえば私の場合、叔父や従兄弟とは仲が良いけど、直接説明するのはちょっと億劫だった。だから、私にガールフレンドがいることを母から伝えてもらったの。受け入れてくれると信じていたけど、母のおかげで気まずい会話を避けられたわ」

7.不安になるのは当然!

「カミングアウトに葛藤と不安は付き物。考えないといけないことも色々あるし。でも最終的には、あなたが自然だと感じる、安心して胸を張って伝えられる方法が一番。だから、Youtubeに投稿できるようなインパクトのある展開にしなきゃとか、他の人がやったようにしなきゃって考えないで。あなたのカミングアウトの方法は、あなたの個性と同じくらいユニークであっていいと思う」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Takako Fukasawa(Office Miyazaki Inc.)

COSMOPOLITAN UK