豊かな想像力を活かして仕事をするクリエイターたち。パリというインスピレーションが溢れる街に暮らしながら、独自の作品を創る彼女たちは、イキイキと輝いていて楽しそう! そんな、3人のパリのクリエイティブ界で働く女性たちの「幸せ」について聞いてみました。

アネイス

環境に良いこと、手仕事、チャリティがコンセプトのクリエイター達をサポートするコミュニティEthipopのアーティスティックディレクター。また、リサイクルの生地で手作りした服を販売するLes Récupérablesの創設者でもあるアネイスが、いつもポジティブでいる秘訣とは?

パリジェンヌ3人に聞いた「幸せの定義」pinterest

▼私の幸せに必要な5つのこと

1.創作活動!

「日常生活で、センチメンタルな気持ちから強い感情まで、感じることがたくさんあるの。創ることは、私にとって神聖な行為で、湧き出てくる強い感情で、何でも出来てしまいそうなエネルギーでいっぱいになる! 次のコレクションに向けての創作や、最後に出来上がった作品を見る時も、いつもエキサイティングな気分になるわ。コレクションが終わったあとは、くたくたになるけど、またすぐに次のコレクションが始まるの。本当に幸せ!」

2.仕事仲間との打ち合わせ

Ethipop創設者のラウラと一緒に、カフェのテラスに座って、次のイベントやプロジェクトの企画について打ち合わせをするんだけど、お互いが想像力を練ったアイデアを出し合う時間は、まるで魔法にかかったように楽しいの! 今企画中のイベントは、パリのファッションウィークの期間に5ツ星ホテルで、アフターショーやパレードをしようと考えているわ。ドキドキや喜びでいっぱいになるんだろうな…って、今から想像するだけで楽しみ!」

3.パリ20区で過ごす日曜の朝

「私の住む20区は、下町っぽい活気がある独特な雰囲気。日曜の朝は、近所のパン屋の小さなテラスの席に座って、紅茶を飲むの。そうしているうちに、お気に入りのロマンティックな雰囲気の花屋に行きたい衝動に駆られて、すぐに足を運び、子ども時代を思い出させるピンクと白いユリの花を、ついつい購入してしまうの」

4.自然に触れる

「自分らしくいるためには、自然の中でリラックスすることは必要不可欠。小さい頃は田舎にいたから、綺麗な空気の中で歩いたり、海で泳いだりということをしながら育ったわ。今は、フランス西部の両親の家を訪ねて、よく、車を借りて海を見に行くの。そして夜になって、誰もいない砂浜で星空を見るのは最高の気分!」

5.彼とのパリ・デート

「時には、電話には触れず、彼とのデートのためだけの時間を設けるの。私のお気に入りのデートプランは、早起きをして、オーガニックマーケットで一緒に買い物をし、パリの景色が楽しめる私たちの部屋のバルコニーで朝食をとること。その後、彼のバイクの後部座席に乗って、美術館やギャラリーの展示会巡りをするの! 次の創作のインスピレーションが浮かんだら、パリのサン・ルイ島をぶらぶらと歩きながら、最後にメロン・アイスクリームを食べるのがお約束」

ソレーヌ

独特の色彩が美しいイラストを、雑誌やブランドの広告に描いているソレーヌ。その豊富な想像力のもととなる、彼女が幸せと感じる瞬間とは?

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▼私の幸せに必要な5つのこと

1.料理

「美味しい料理を作って家族や友だちにふるまうことが幸せ。週末にマルシェに行ったあとに、夫と、よく一緒に料理をするの。私が野菜を切っている間に、彼がソースの準備をして、美味しいワインで乾杯。テーブルの飾り付けをして、2人の娘たち、たまに友達も準備を手伝ってくれて、みんなで一緒に食事を楽しむわ。私たちの健康状態は、食べるものによって決まると思ってるし、食は毎日のことだから、その日常の習慣の中で喜びを感じるのは、大切なことだと思う」

2.デッサンをすること

「デッサンは、小さい頃からずっと毎日5時間~10時間しているの。仕事でもあるけれど、それ以前に、私にとっては心を豊かにしてくれ、生きていくうえで必要不可欠なこと。集中させてくれたり、再発見もできたり、私らしくいることを幸せと感じさせてくれることだから。ある種の瞑想のようなものだと思う」

3.旅

「毎年、冬に家族で3カ月間、海外旅行に行くの。仕事や子どもの学校の予定など、企画するのは簡単ではないけど、旅は私にとってバランスを保つのに必要なこと。いろんな国の人の考え方、料理、建築…豊かな文化を知ることができるのは財産だわ。デッサンの新しいインスピレーションをいっぱい得ることが出来るし、サウンドデザイナーをしている夫にとっても旅は刺激を与えてくれるようなの。7歳と9歳の娘たちも、このノマド的生活が気に入ってるみたい」

4.道端のカフェのテラスでグラス一杯のワインを飲むこと

「これは、私にとっては心の旅のようなもの。パリやナント(フランス西部)のカフェで、グラス一杯のワインを飲みながら、何時間もテラス席に座って、通り過ぎる人のファッションや雰囲気を観察するの。通行人は、私にとってインスピレーションの宝庫。ファムファタール風の女、愛の溢れるカップル、旅人、ビジネスウーマン…人々を見てると、デッサンのアイデアで頭の中が一杯に!」

5.エクササイズ

「いつも仕事で座っていることが多いし、私は食べるのが好き! だから健康や、体重管理も日常的に気をつけないといけない。そのために、ランチの後に30分、家の近くの大きな公園で早歩きをするようにしているの。カロリーを燃やすだけじゃなく、自然を観察することも出来るし。公園にはランニングする人、愛を囁きあう恋人、ベンチに座っている人、日光浴してる人…など、自由に過ごしている人がたくさんいるから、家に帰ると、その人達は私のイラストになってるの!(笑)」

ゼルダ

メイド・イン・パリのターバン帽を専門に販売するブランドZelda Citroenを創設したゼルダ。彼女のオリジナリティ溢れるアイデアの背景である、幸せな時間に迫ってみた。

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▼私の幸せに必要な5つのこと

1.カフェのテラスでとる朝食

「息子を保育所に送った後に、お気に入りのカフェで通行人を見ながらフレッシュジュースを飲むこと。将来の夢や目標を考えてワクワクしたり、仕事のことをノートに書きこんだり、デッサンをしたり…。朝の新鮮な空気の中、こうやって自由な時間を楽しんでいると、1日を過ごすエネルギーが沸いてくるわ」

2.息子と過ごす時間

「息子と遊ぶのは、新しい発見や自分1 人ではできないような経験をもたらしてくれるの。彼のために時間をつくって一緒にいるのは、私にとって貴重な時間」

3.公園でのスポーツ

「パリ1区の公園で週2回スポーツをすることが、ポジティブな気持ちと、心の安らかさを与えてくれるわ。自分の中にあるネガティブな波動を取り除くことができて、身体のライン作りにもなるから運動は必須!」

4.仕事

「ブランドが成長してきたから、時間とエネルギーが必要なの。家で働いてるけど、私のブランドのターバンはパリで創られているから、自転車に乗って家と工場を行き来しているわ。この働き方が、とても気に入ってる」

5.女友達とのガールズトーク

「ほぼ毎週、友だちと出かけて私たちの夫や仕事の話をしてる。みんな、とても仲が良くて何でも話すことができるわ。仕事や家族が生活の中心になってしまいがちだから、とても大切な時間!」

"幸せ"と感じる瞬間が、彼女たちのインスピレーションや作品創作への大きな原動力になっているよう。そして、"創る"ことも、心に豊かさをもたらしているみたい。早速、何か創作活動にトライしてみてはいかが?