日々の暮らしになくては生きていけないのが"お金"。皆さんは自分が思い描く、理想の人生を送るために、これから先どれだけのお金がかかるのかを知っていますか?
とくに20代後半からは結婚、出産、住宅購入など大きな金額が必要になるライフイベントが盛だくさん。
そこで年間50万円を目標に、お給料から貯めるコツをファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに教えていただきました。
「コスモポリタン読者層でもある28歳は、実は自分のお金の流れを見直すのにいい時期なんです。早くから財形貯蓄や先取り貯金をして、500万円くらいを貯めている人。預金高が100万円を切らないことにホッとしてなかなかお金が貯まらない人の2タイプに分かれています。独身時代は自分のためだけに好きなだけお金を使える時期。それと同時に、何にいくら必要なのかを把握して、マネーリテラシー(お金の知識)を磨くのも大事」
それでは、実際に"お金はどうしたら貯められるか"を伺っていきましょう。
*28歳・独身・都内で1人暮らし・一般職・手取り20万円、ボーナス100万円の年収340万円の女性をイメージしてお話を伺いました。
①家賃の設定を見直して
毎月必ず生じる大きな出費は住居。これを抑えられるかどうかで貯蓄へ回すお金は変わってきます。
家賃の目安は手取り収入の3割以内に設定しましょう。これ以上かかっている人は、家賃交渉や安いところに引っ越すなど対策を考えて。
②先取り貯蓄をする
生活費が余ったら貯蓄に回すという貯め方では一向にお金は貯まりません。給与が入った時点で強制的にお金を貯める仕組みを作りましょう。月々の貯蓄額を固定し、会社に制度があれば給与天引きの財形貯蓄を。なければ、銀行に積立用口座を開き、自動積立でかならず先取り貯蓄を。毎月2万円~2万5千円は心がけて。
③ボーナスの「7割は貯蓄、3割をご褒美」に
ボーナスが入るとついお財布の紐が緩みがちですが、ボーナスは貯蓄アップへの近道。7割以上は貯蓄に回すのが鉄則です。会社の業績によっては支給されない年もあります。なので、あてにしてボーナス払いで買い物をするのはやめましょう。
④レシートチェックでムダ探し
目標の金額を貯めるには、ムダを見つけて節約するのが第一歩。レシートチェックを日課に、いつ、どこで、何を買ったかを把握しましょう。購入したそれぞれの商品名をチェックしながら必要で安く買えたものには○、必要だけど節約余地があるものは△、ムダ使いは×と印をつけることでどこを節約したらいいかが見直せます。
⑤お金をどう使うか優先順位を明確に
先取り貯金約2万5千円、住居約6万円を差し引くと、残りの月の生活費は約11万円。さらに下記比率を目安に固定費がかかります。
- 自炊(11%) 約2万5千円
- 水光熱費(8%) 約1万5千円
- 通信費(5%) 約1万円
残った約6万円の使い道(欲しい物ややりたいこと)を書き出しましょう。美容・服飾・交際費・趣味・習い事…。どう使うと"お金を使った"という意識や満足感が得られるのか考え、優先順位を明確に!
⑥銀行口座を複数使い分ける
まず給与用が入ったら、メイン口座(給与振込み口座)、会社に財形制度など天引きで貯蓄ができない場合は、積立用預金の口座に分けます。着実にお金を貯めるなら、"サブ口座"を3つ用意して目的別に使い分けて!
生活費用口座…クレジットカードや通信費の引き落としなどがメインの口座。ATMが利用しやすい、手数料などの優遇サービスが充実しているメガバンクがおすすめ。メイン口座と兼用可。
近い将来に使うことを想定した口座…ある程度まとまった金額を出費する旅行や引っ越し、大きな買い物をはじめ、結婚・出産祝いや不幸があったときなどの慶弔費用を蓄えておく口座。
貯蓄用口座…結婚や老後などに備えて貯蓄するための口座。この口座に入れたお金は絶対に手をつけないこと!預金金利が高めで、振込手数料が安いネット専用銀行を使用するのも◎。
上記6の貯蓄基礎をマスターしたら、早速実践! "貯まる仕組み"を作って、年間50万円を目標にみなさんもぜひ頑張ってみてくださいね!
ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー、節約アドバイザー
旅行代理店、コンビニ店長などを経て、2001年からマネー専門家としてTV、雑誌などで幅広く活躍中。自身の経験をもとにした、初心者にもわかりやすいマネー術に定評あり。
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