1のステップ"貯金"続き、ある程度お金が貯まってきたら、2ステップ"増やす"へ。

早めに考えておきたいのは、"投資運用"にも目を向けることです。"投資"は着実に貯めていく"貯蓄"と違って、お金に働いてもらう方法。たとえば、株式や投資信託、国債、外貨投資などたくさんの投資先があります。

そこでコスモポリタン読者世代の28歳女性が始めるならどんな投資がいいのか、ファイナンシャルプランナーの丸山先生に伺いました。

始めやすい"投資"って?

「"投資は手元のお金が減るリスクがあるからギャンブルみたいで怖い"と思っている人も多いと思いますが、お金が貯まってきたら"お金に働いてもらうこと"も大事なことなので、まずはなにかしら"投資"に関わってみよう!』と興味を持ってみてください。

ひとことで投資といっても、たくさんの金融商品があります。たとえば、株式投資、投資信託、外貨預金、国債、金など。商品によっても手元のお金が減るリスクの大小はさまざまです。デイトレーダーのように、常にパソコンを見ながらリアルタイムで投資をするのではなく、日常のニュースで耳にするなど、自然に情報が入ってくるものを入口としてスタートするのはどうでしょうか。

私たちの生活の中には、街中に輸入品があふれていますし、休暇で海外旅行をする時に通貨を両替する、毎日ニュースで「本日の為替の値動きは1ドル…」といった何気ない時にも情報が入ってきやすい"外貨投資"がスタートしやすいでしょう」

円安が進むほど利益が上がる"外貨投資"

"外貨投資"とは、ドルやユーロといった海外の通貨を売買してその運用益を狙うものです。まずは銀行で取引したい通貨の口座を開設し、円を外貨に替えて貯めていきます。毎月一定額を買う積立タイプもあるので、継続したい時はそちらがおすすめです。

外貨建ての口座を開設する際に気を付けたいのが手数料です。外貨投資の場合、円からドル、ドルから円へ売買をするたび手数料がかかります。各銀行やネットバンクによっても、手数料は違うことがあるので、いくつかの銀行を比較し、手数料が安いところを選ぶようにしましょう。

そして実際に外貨投資をはじめるための毎月の投資金額の目安は、年収340万円だとすれば、毎月約2万円を財形や定期貯金に。5千円を外貨投資に回すイメージだと無理なくスタートできます。

実際に、外貨預金をはじめたとして、損得はどのように決まるかというと、たとえば、1ドル100円のとき円をドルに換金。そこから1ドル110円と円安になったときドルを売り円に戻せば、10円の利益が出ます。逆に円高の場合、1ドル100円でスタート。90円に下がったら-10円となる仕組み。そのため景気の動向などを見据えたうえで検討しましょう。

外貨投資で利益を出すうえで一番に気にして欲しいのは、売買をする際にかかる手数料。その手数料は、通貨によっても異なることも忘れずに! その理由は、米ドルなどメジャーな通貨は売買手数料が安い傾向がありますが、ユーロや豪ドル、ポンドといった通貨は売買手数料が米ドルと比較すると高めです。つまり、せっかく利益が出たとしても手数料が高いと利益が目減りしてしまうのです。通貨によっては金利が高いものもありますが、目先の金利に惑わされずに、手数料も考えたうえで売買するのが大事なポイントです」

普通預金にも増えないというリスクが存在するように、資産運用には多少のリスクが存在します。しかし少額をコツコツ積み立てるようにしたり、投資対象を分散することでリスクを軽減すこともできます。リスクを許容できる範囲で、投資運用を始めてみてはいかがでしょうか。

外貨投資
コスモポリタン 編集部

丸山晴美(まるやま はるみ)

ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー、節約アドバイザー

旅行代理店、コンビニ店長などを経て、2001年からマネー専門家としてTV、雑誌などで幅広く活躍中。自身の経験をもとにした、初心者にもわかりやすいマネー術に定評あり。

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