デートの支払いをどうするか…から始まって、一緒に暮らすなら生活費や、大きな出費をどう出し合うかまで、カップルの関係にお金の問題はついてまわるもの。お互いに満足できる落としどころはさまざま。でもふたりの収入に大きな差があるときは、どうバランスをとればいいの? 自分が多い場合でも少ない場合でも、お互いに不公平を感じない方法は? デリケートな"カップル内経済格差問題"の解決法を、コスモポリタン イギリス版が専門家に調査しました。

恋愛やセックスに関する専門サイト<Lovehoney>の男女関係エキスパート、アナベル・ナイトさんは、「カップルの間で収入の差が大きい場合、今後の道のりには多少の凸凹があるかもしれません。片方だけが別に問題と思っていないこともよくありますが、それはたいてい稼ぎの多いほうですね。お給料の低いパートナーが劣等感や、嫉妬、不安をかかえたりすることもありますから」と解説。

そうならないためには、一体どうしたら…?

1.ほとんどのカップルでありがちなこと、と理解する

「ふたりの収入がまったく同じなんてことはめったにありません。だから、カップルがお金の面で常に同じだけ出そうというのはむしろ不自然なことだと考えましょう」

2.話し合う

「わたしたちは、お金のことを話すのはマナー違反で下品、と社会的に刷り込まれてしまっています。この考えが、恋愛関係にもつきまとっているんです。お金についてのことも含めて、どんなことでもパートナーとオープンに、かつ正直に話し合えるというのはとても重要。もし何か引っかかっていることがあるのなら、相手に話すべきです」

3.計算してみる

「ふたりで一緒に、うまくやっていく方法を考えてみて。たとえば、ふたりの収入の合計を全体として考えて、それにお互いがどのくらいの割合で貢献しているかを考えてみれば、話がかなりわかりやすくなります。もしあなたがパートナーより20%多く稼いでいるなら、いろんな支払いに20%だけ多く出すのは理にかなっていると考えられるでしょう」

4.お金以外の価値をみとめる

「ふたりの関係に、お金以外で貢献する方法はいくらでもあります。もしパートナーがあまり出してくれていないと感じるなら、相手のしてくれることの中に価値を見つけるようにしてみてください。たとえば、料理や掃除、家の運営についてあなたより多く受け持ってくれているかもしれません」

5.考え方を変える

「『あなたの』や『わたしの』ではなく、『わたしたちの』と思ってみて。あなたの銀行口座の額もふたり一緒に稼いだものとして、お金も、ふたりで提供し合って分けるもののひとつとして見てみましょう」

6.責めない

「カップルの間で収入が違っても、どちらかが自分の稼ぎのことで嫌な思いをすべきではない、これは鉄則。お金のような問題で責めると、責められたほうは劣等感を持ちます。味方であるはずのパートナーに批判されたと感じることによるダメージは大きいものです」

7.心を広くもつ

「もしあなたの収入のほうがかなり多いとしても、鼻にかけないこと。結局は自信のある、品位ある人が、こういうことを乗り越えることができるんです。パートナーを脅威と感じるのではなく、相手の価値を認められる人なら、きちんと自尊心のある人だという証拠。そういう相手なら、経済面が同レベルではないとしても、間違いなくあなたと釣り合っています」

お金の専門家の視点では…?

これに加えて、バークレー銀行の貯蓄・投資部門取締役のクレア・フランシスさんからも、お金の専門家としてのアドバイスをお届け。

「収入から同じ割合を出し合えば、同じだけ貢献していることになります。まずは自分とパートナーの分を合わせて経済状態を見てみましょう。お給料や、クレジットカードなどの債務、出費を計算します。これで一緒に将来のプランを立てやすく、財政的にも透明になります。その上で今後のコストをどう受けもつか考える。このときふたりにとって公平で、現実的なようにします。

もしあなたの方が多く稼いでいるなら、たまにはディナーをおごるとか、スーパーの買い物の支払いを持つなどしてあげれば、喜んでもらえるでしょう。逆にあなたのお給料のほうが少なくて、借りないと苦しい、というときは、パートナーに"ローン"を頼めるか聞いてみてもいいですね。返済計画もふたりで考えてみて。

収入の差がとても大きい場合でも、ふたりで使うお金のために共同名義の口座を開くのはいいことです。そこから、たとえばデートや公共料金、ローンの返済や、ホリデー用の出費を出します。公平にするために一番いいのは、ふたり共同の出費にかかるコストを各自の収入の率に合わせて割り出し、そして共同名義の口座に毎月その割合で入金すること。こうすればお互い、自分のほうが経済的に重荷を負っているように感じることもありません」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: Noriko Sasaki (Office Miyazaki Inc.)

COSMOPOLITAN UK