デートアプリを使っての恋人探しは、今やごくフツーなこと。でもアプリを通して出会う場合、主にプロフィール写真と自己紹介だけで判断されちゃうことに、不満を感じたことはない?

コスモポリタン アメリカ版によると、デートアプリ使用者のある傾向について、興味深い研究結果が出たもよう。

アメリカ心理学会が、デートアプリ「Tinder」の使用者を対象に行った研究によると、Tinderを使用している人は、「自分の外見についての評価が低い人が多い」ということが科学的見地から分かったのだとか。

研究では、ノース・テキサス大学の研究者が大学生を中心に女性1,044人、男性273人に、「自己評価(自尊心)」と「デートの方法」をテーマとしたアンケートを実施。

具体的には「Tinder使用者であるかどうか?」を聞いたうえで、「自分自身に満足していますか?」「自分と他人の外見を、どうやって比較しますか?」などの質問に回答してもらうというもの。論文の共同執筆者であるジェシカ・ストゥーベル博士によると、Tinderを使っていない人に較べ、Tinder使用者(アンケート参加者の約10%)には「自分の身体に不満があり、羞恥心を感じている」「スタイルを気にする」「世間が期待する"美しさ"を意識する」「自分と他者を比較する」「メディアが褒める外見や魅力についての情報に振りまわされてしまう」などの傾向が見られたとのこと。

この結果は(調査参加者の80%は女性であるものの)男女共に「自分がスワイプされる対象」と感じることがネガティブな影響をもたらしている可能性を示唆しているそう。

「外見や身体イメージへの劣等感は女性の方がより顕著に見られる現象ですが、SNSを使用することで男性も同じようなネガティブな感情を持ってしまうようです」とストゥーベル博士は解説。

一方、ストゥーベル博士ともう1人の共同執筆者であるトレント・ペトリ―氏は、「この調査は"Tinderそのものが人間の自尊心を低くする"と言っているわけではありません」とコメント。つまり、"デートアプリの存在によって自己評価や自尊心が低くなるケースもある"ということのよう。

この研究論文は現在、他の研究者らによって査読中とのことだけど、デートアプリの社会的影響については今後より研究が進むはず。でも大事なのは、アプリは"便利かつ楽しく使うツール"に過ぎないと認識すること。デートアプリで評価されることにやきもきせず、ストレスにならない範囲で上手に使用したいものですね。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US