一般的に長期の休暇を楽しみにしている人が多いと思いますが、なかにはそうでない人もいるはず。家族や親戚と過ごすことの多い年末年始は、普段とは違った緊張感が漂い、どうしたら良いのかわからなくなってしまう人もいるかもしれません。

仲が悪いわけではないけれど、長時間同じ空間にいたり、世代によって違う意見を聞くことががしんどいと感じている人に、トラウマ・セラピストであり、毎年ホリデーシーズンの家族関係に対処するためのセミナーを開催しているモーガン・ポメルズさんが家族との時間を上手く過ごすコツを教えてくれます。

自分の“限界”を理解する

アメリカの精神医学学会の調査によると、4人に1人が「休日に家族と過ごすことを不安に思っている」という結果が判明したそう。世代も異なり、意見もバラバラな家族が集まれば、気まずい雰囲気になってしまうことも多いかもしれません。

もしあなたの意見を受け入れてくれる家族であるなら、事前に何が議論の境界線になるのかを、明確に決めておくのが良いでしょう」とポメルズさんは話します。

「もし、境界線を決めることができない場合には、安全策を用意しておきましょう。例えば、家族との話しが始まったときに、この会話に参加できるだろうか? と自分に問いかけてみてください。もし会話に参加することが難しいと感じるのなら、自分を落ち着かせるためにその場から離れることも視野に入れてみましょう」

家の外に出てみる

普段は仲の良い家族であっても、何日間も一緒の家にいると、亀裂ができる場面もあります。そんななか、ミシガン大学の研究で「大自然の中で20分間過ごすと、コルチゾール値が20%以上低下する傾向がある」ということがわかったそう。できるだけ新鮮な空気を吸ったり、近所の山や川を訪れたりすることもおすすめです。

「外に出て太陽の光を浴びるだけで、幸福ホルモンが増加します。そのことは、体内を整える最良の方法のひとつであることが分かっています」
「また早足で散歩したり、庭でヨガをしたりするのは、普段のストレス発散にも効果的です」

自分の落ち着く呼吸のリズムを把握する

もし家族の誰かが、人を不快な気持ちにさせるようなトピックを話しているのなら、「相手の考えを正そう」思う必要はないのかもしれません。

「その場合には、自分自身のケアに集中する必要があります。交感神経を落ち着かせ、闘争心に駆られるのを防ぐには、呼吸を意識することが効果的です」
「4秒間息を吸い、4秒キープ、そのあと4秒吐いて、また4秒間キープするといった呼吸法です。これを、気持ちが落ち着いて会話が先に進むまで繰り返します」

この呼吸法は家族との時間をつらく思ったときだけではなく、冷静さを保ちたいときにもおすすめ。最近の研究結果では、定期的にマインドフルネスを行うことで、急性のストレスが軽減されるうえ、心臓の健康も改善されるという利点があることも実証されています。


※本記事は、Hearst Magazinesが所有するメディアの記事を翻訳したものです。元記事に関連する文化的背景や文脈を踏まえたうえで、補足を含む編集や構成の変更等を行う場合があります。
Translation:Reika Shimura
Oprah Daily