新型コロナウイルスの影響で自粛生活が始まり、孤独を感じたり、メンタルヘルスに支障をきたすことも多くあったここ数年。そんななか先日、世界で最も幸福度が高い国が発表され、話題となっている。
世界で最も幸福度が高い国とは?
ギャラップ社が発表した「2024年世界幸福度報告書」は、143カ国の10万人以上の人々を対象に調査。自分の人生を1〜10までの10段階で評価するよう求めたもので、2021年から2023年の3年間にわたって実施されたとのこと。
気になるランキングの1位に輝いたのは、7年連続1位をキープしているフィンランド。しかしなぜこんなにもフィンランドの幸福度が高いのだろうか。
<U.S. News & World Report>によると、毎年、年金や医療費、失業などの社会サービスを含む「社会保護」政策に数十億ユーロを費やしているそう。2022年のOECD(経済協力開発機構)の調査では、フィンランド人の70%が国の医療制度に満足していることが明らかに。
さらには世界経済フォーラムの2023年版報告書によると、フィンランドは世界で最もジェンダー平等な社会のひとつであるそう。実際に2023年4月時点で、国会議員の46%、地方自治体の議員の40%が女性であるという。
他にも、環境意識が高いため“環境に優しい暮らし”ができること、生徒一人あたりの教育投資額も多く、高い教育を受けていることも関係しているよう。
世界で最も幸福度が高い国TOP25
- フィンランド
- デンマーク
- アイスランド
- スウェーデン
- イスラエル※
- オランダ
- ノルウェー
- ルクセンブルク
- スイス
- オーストラリア
- ニュージーランド
- コスタリカ
- クウェート
- オーストリア
- カナダ
- ベルギー
- アイルランド
- チェコ
- リトアニア
- イギリス
- スロベニア
- アラブ首長国連邦
- アメリカ合衆国
- ドイツ
- メキシコ
※ 同調査は2021年〜2023年に行われたため、2023年10月7日にハマスがイスラエルに奇襲を仕掛けたことに対する報復として始まった、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への空爆や地上侵攻を受けてのデータはほとんど反映されていないと考えられる
若者は幸福度が低い!?
<Forbes>によると、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、フランス、イギリス、スペインなどでは、若者よりも高齢者の方がはるかに幸福度が高いことが明らかに。一方でポルトガルとギリシャでは、若者の方が幸福度が高かったよう。
同報告書の著者たちよると、「特にアメリカでは、急速に広まりつつある孤独の蔓延と、孤独が精神的・肉体的健康に及ぼす影響について、広く懸念されている」とのこと。ミレニアル世代は、1965年以前に生まれた世代に比べて約2倍も孤独感を感じている人が多かったそう。
アジアの幸福度ランキングは?
アジアの幸福度が高い国1位は、2年連続でシンガポールがランクイン。<CNBC>によると、同報告書の編集者であるヤン=エマニュエル・デ・ネーヴ氏は、「シンガポールは、平均寿命つまり長寿と健康的な生活を生み出すという点で、特に優れている」とコメント。
しかし、社会的な支援、自由に人生を選択できること、寛容さといった点でシンガポールは下位にランクされているのだとか。
アジアで最も幸福度の高い国TOP10
- シンガポール
- 台湾
- 日本
- 韓国
- フィリピン
- ベトナム
- タイ
- マレーシア
- 中国
- モンゴル