2017年もラストスパート。1年を振り返りながら、来年のことも考え始める時期には、今月公開の「パワーをもらえる映画」を観てみては? とにかくタフに、信念を持って突き進む"強く生きる女たち"を描いた作品が目白押しの12月。レイチェル・ワイズが歴史学者として、ホロコースト否定論と真っ向から立ち向かう『否定と肯定』、クロエ・グレース・モレッツの迫真の演技に感動する『彼女が目覚めるその日まで』、フランス2大女優共演の『ルージュの手紙』など、おすすめの作品5選はこちら!
『否定と肯定』
公開日/2017年12月8日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
ストーリー/ユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)が訴える「ホロコースト否定論」を見過ごすことはできず、著書で真っ向から対立。しかし、アーヴィングは名誉毀損でリップシュタットを提訴し、異例の法廷対決が始まっていく。訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度の中で、リップシュタットはホロコースト否定論を崩す必要があった。彼女のために、英国人による大弁護団が組織され、歴史の真実を確認する作業が繰り広げられる。世界中のマスコミが注目する中、歴史の真実を争う裁判は判決の日を迎える…。
見どころポイント/ユダヤ人歴史学者のリップシュタットを演じるのは、アカデミー賞®受賞者であり、自身のルーツにユダヤ人の血が流れるレイチェル・ワイズ。撮影前にリップシュタット本人に何度も会い、彼女の思考や信念、そして特性や性格まで把握して演技に臨んだのだとか…! レイチェルの伸びやかで、そして深みのある演技に注目してみて。
監督/ミック・ジャクソン
キャスト/レイチェル・ワイズ、トム・ウィルキンソン、ティモシー・スポール
製作国/イギリス・アメリカ
製作年/2016年
配給/ツイン
『彼女が目覚めるその日まで』
公開日/2017年12月16日(土)より角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー
ストーリー/ニューヨーク・ポスト紙で働く21歳のスザンナ・キャハラン(クロエ・グレース・モレッツ)は、一面を飾る記者になるべく夢へと邁進中。ミュージシャンの彼、スティーヴン(トーマス・マン)を両親に紹介して、順調な日々を過ごしていた。しかしある日突然それはやってきてしまう。物忘れが激しくなり、トップ記事になるはずの大切な取材で失態を犯してしまうのだ。幻覚や幻聴、全身が痙攣する激しい発作を起こして入院するものの、検査の結果は"異常なし"。日増しに混乱し、会話もできなくなってしまうスザンナを見て、精神科への転院をすすめる医師たち。けれども、両親とスティーヴンは、スザンナの叫びを受け止めていた…。
見どころポイント/ニューヨーク・ポスト紙の記者、スザンナ・キャハランの実体験を再現したノンフィクションを映画化。「クロエは全身全霊でスザンナを演じ切ってくれ、製作陣一同感動した」とプロデューサーのひとりが語るように、その迫真の演技に感動するはず。さらに女優として磨きのかかったクロエから目が離せなくなる。
監督/ジェラルド・バレット
キャスト/クロエ・グレース・モレッツ、トーマス・マン、リチャード・アーミテージ、ジェニー・スレイト、キャリー=アン・モス
製作国/カナダ・アイルランド
製作年/2016年
配給/KADOKAWA
『ルージュの手紙』
公開日/2017年12月9日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
ストーリー/パリ郊外に住むクレール(カトリーヌ・フロ)。ある日彼女の元に、30年間姿を消していた血のつながらない母、ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)から電話がかかる。急を要する知らせがあるので会いたいと言われたのだ。クレールは大事な父を捨てたベアトリスを今でも許すことができなかった。なぜなら、父はそのあとに自殺をしてしまったから…。真面目すぎるクレールと自由なベアトリス。対照的なふたりがお互いを受け入れ、そして、ベアトリスの古い秘密が明らかになることで失われた年月が埋まっていく。いつしかクレールは、ベアトリスの生き方に影響され人生の扉を少しずつ開きはじめるのだった。
見どころポイント/カトリーヌ・ドヌーヴとカトリーヌ・フロ、フランスが誇る2大女優が共演♡ まったく正反対の性格を持つ、血の繋がらない母娘が30年ぶりの再開…! 母と娘のやり取りがユーモアにあふれ、さらに年を重ねたからこそわかる部分や人生のメッセージも。キュートで感動的な作品から、ポジティブに&元気をもらって。
監督・脚本/マルタン・プロヴォ
キャスト/カトリーヌ・ドヌーヴ、カトリーヌ・フロ、オリヴィエ・グルメ
製作国/フランス
製作年/2017年
配給/キノフィルムズ
『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』
公開日/2017年12月15日(金)TOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー
ストーリー/1939年のポーランド・ワルシャワ。ヤン(ヨハン・ヘルデンベルグ)とアントニーナ(ジェシカ・チャステイン)夫妻は、当時ヨーロッパ最大の規模を誇る「ワルシャワ動物園」を営み、アントニーナは動物たちに献身的な愛を注いでいた。しかしその年の秋になると、ドイツがポーランドに侵攻、第二次世界大戦が勃発してしまう。そして、動物園の存続も危うくなる中、ヤンから「この動物園を隠れ家にする」という提案をされる。しかしこの救出活動がドイツ兵に見つかれば、自分たちだけでなく我が子の命すら狙われてしまう危険な状態。アントニーナは隠れ家を守り、どうやって300名もの命を救ったのか!?
見どころポイント/多くのユダヤ人を救った、オスカー・シンドラーや杉原千畝。この映画の主人公、アントニーナ・ジャビンスキもそのひとり。自らの命を危険にさらしながらも、ユダヤ人300名を動物園に匿い守る、強くたくましい意思と行動力、優しさにただただ感服。『ゼロ・ダーク・サーティ』のジェシカ・チャステインの熱演に魅了されるはず。
監督/ニキ・カーロ
キャスト/ジェシカ・チャステイン、ダニエル・ブリュール、ヨハン・ヘルデンベルグ、マイケル・マケルハットン
製作国/チェコ・イギリス・アメリカ
製作年/2017年
配給/ファントム・フィルム
『はじまりの*ボーイミーツガール』
公開日/2017年12月16日(土)新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー
ストーリー/クラスの優等生マリー(アリックス・ヴァイヨ)に恋する、落ちこぼれ少年のヴィクトール(ジャン=スタン・デュ・パック)。遠くから見つめるだけの憧れが突如急接近、「勉強を手伝ってあげる」と家に招待してきたのだ。そしてある日、プロのチェロ奏者になる夢をマリーから打ち明けられる。けれど、マリーには誰も知らない秘密"だんだんと視力が落ちる病気"があった。音楽学校へ行くためにそのことを隠し、さらにヴィクトールを利用していたのだ。ショックを受けるヴィクトールだったが、彼女の情熱に突き動かされ夢をかなえることを決意、ふたりの秘密の作戦がはじまる!
見どころポイント/フランスのベストセラー青春小説を映画化。落ちこぼれ男子を振り回す(夢のためだけれど…!)小悪魔的なマリーを演じるのは、アリックス・ヴァイヨ。実はフランスの若き天才ヴァイオリニストで、本作ではチェロまでも完璧に弾きこなせるように猛レッスン。キュートでちょっと意地悪なアリックスから目が離せない♡
監督/ミシェル・ブジュナー
キャスト/アリックス・ヴァイヨ、ジャン=スタン・デュ・パック、シャルル・ベルリング、パスカル・エルべ
製作国/フランス
製作年/2016年
配給/キノフィルムズ