記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がCosmopolitanに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。
ホラー映画と一口で言っても、びっくり系ホラーやコメディ要素の強い作品、 残虐なシーンの多いスプラッター作品など、そのバリエーションは多岐にわたるもの。
その中でも本記事では、実社会の風刺やメッセージが込められたホラー映画をピックアップ！ ルッキズムをテーマにしたものや人間の狂気を描いたサイコパス作品、人種差別に対する問題提起など、じっくり時間をかけて鑑賞したいホラー作品ばかり。 作品を通して、何か気づかされることがきっとあるはず！
※本記事は、一部のネタバレを含みます
ユニークな怖さにハマる！一度は観たいオススメ変化球ホラー映画18選
【INDEX】
『ゲット・アウト』（2017）
見どころ
第90回アカデミー賞主要4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞したホラー作品。4.5億円という、ハリウッド映画としては低予算で制作されたことも話題を呼びました。
不気味な怖さと、作品を見進めるにあたって感じる様々な違和感、そして巧な伏線が見どころ。
実際にアメリカに蔓延る人種差別という根深い問題を取り上げており、メガホンを取ったジョーダン・ピール監督は同作品を「人種的ホラー映画」と位置づけています。
あらすじ
黒人男性のクリスは、白人女性の恋人ローズの実家に挨拶に訪れます。出発前は自分が黒人であることで、家族から歓迎されるか不安を抱いていたクリスですが、家族は温かく迎えてくれます。
その後、親戚や友人の集まる親睦パーティーに招待されるも、そのパーティーで違和感を覚えます。度重なる不可解な出来事が起きながらも、ローズの実家に滞在するクリスですが、ある出来事をきっかけに、自分の感じていた不信感は偶然ではなかったことに気づき――。
Prime Videoで観る
『アス』（2019）
見どころ
『ゲット・アウト』と同じく、ジョーダン・ピール監督が手がけたサスペンスホラー作品。こちらは、アフリカ系アメリカ人の4人家族を軸に展開していく物語です。
アデレイド・ウィルソン役を演じたのは、監督として活動中のルピタ・ニョンゴ。夫・ゲイブ役を演じたのは『ブラックパンサー』や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で知られるウィンストン・デューク。
あらすじ
主人公アデレイドは、家族と共に幼少期に住んでいたカルフォルニア州のサンタクルーズを訪れます。現地に着いたアデレイドが思い出したのは、幼いころの奇妙な記憶。そしてまた、その恐怖が這いよってきていることを感じていくのです。
印象的なのが、冒頭に流れる「Hands Across America（ハンズ・アクロス・アメリカ）」のテレビCMのシーン。
これは飢餓に苦しむ人々を救うことを目的に、1986年に実際に行われたチャリティプロジェクトで、運営やプロモーションに多額の予算をかけた一方で、集まった寄付金はその半分にも満たなかったことや、直接的な解決につながっていないことから批判されたという過去も。
そういった背景を知りながら見ると、同作にジョーダン・ピール監督が込めた皮肉的なメッセージに気づかされるかもしれません。
『整形水』（2020）
見どころ
2020年に韓国で公開された、サイコホラーアニメーション作品。本作は、新たに韓国映画界に「整形サイコホラー」というジャンルを確立した作品でもあります。
本作品は「ルッキズム」という現代社会に潜む問題を提起する作品でもありますが、「整形に追い込まれていく主人公」ではなく「ルッキズムの呪いから解き放たれることのできない現代を生きる人々」という一面を描いている作品とも捉えられます。
美容整形手術の進化や、安価で受けられる整形手術が増えてきたことにより、身体醜形障害や整形依存症などに陥る人も少なくない現代。そんな危うさを描いた作品です。
あらすじ
ある日、自分の容姿にコンプレックスを持つ主人公のイェジのもとに“整形水”のサンプルが届きます。
使用方法は簡単で、整形水に顔や体を浸し、自分の理想の形を自ら作っていくというもの。半信半疑で使ってみると効果はバツグンで、イェジは自分の理想の容姿を手に入れます。
みるみるうちに変わっていく、イェジを取り囲む世界。そしてイェジ自身も、外見だけでなく内面にも変化が訪れ…。
『プラットフォーム』（2019）
見どころ
2019年に公開された、スペイン発のシチェーション・スリラー作品。第44回トロント国際映画祭のミッドナイトマッドネス部門観客賞を始め、数々の受賞歴を誇ります。
物語のカギを握るのは、階層に分かれた“穴”のあいた建物。この構造を通して同作品が伝えようとしているのは、縦構造になった究極の格差社会。
富裕層が富を独占し、貧困層には分配されることのない現代社会の構造を風刺しており、怖いだけでなく考えさせられること間違いなし。
あらすじ
主人公のゴレンはある日、目が覚めると部屋の中央に穴があいた塔の中にいました。ゴレンがいるのは48階ですが、建物は塔のように上下に伸びており、上の階層から“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座に乗って食事が運ばれてきます。
「1か月ごとに階層が入れ替わる」「なんでも好きなものを一つだけ持ち込むことができる」「食事ができるのはプラットフォームが自分の階層にある時だけ」というルールの中、果たしてゴレンは生きてここから出られるのか!?
『呪詛』（2022）
見どころ
2022年公開映画の興行収入で新記録を樹立した、台湾発の“宗教ホラー”作品。台湾・高雄市で実際に起きた事件がベースになっており、準備期間も含め5年をかけて制作されたと言います。
斬新なカメラワークと緊迫感溢れるシーンの連続でホラー映画としても見ごたえたっぷりですが、作りこまれたストーリーこそが見どころ。
ホラー映画では定番でもある「観たら呪われる」というキャッチコピーですが、この作品では、娘に対して強い思いを抱く母の気持ちを含んでいるそう。
あらすじ
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとするが...。
『透明人間』（2020）
見どころ
2020年に公開された『透明人間』は、「見えるのは殺意だけ」というキャッチコピーを掲げ、見えない恐怖を描いたホラー作品。
透明人間という“見えない”存在が、主人公である女性セシリアを苦しめつづける描写には、「配偶者やパートナーからの見えない支配に苦しむ女性」を映し出しているという側面も。
可視化することのできない精神的虐待（ガスライティング）や、目に見えないハラスメントを問題提起する作品です。
『ゲットアウト』や『アス』を輩出したプロダクション「ブラムハウス」が手がけていることも注目ポイントの一つ！
あらすじ
天才科学者で富豪のエイドリアンを夫に持つ主人公のセシリアは、彼による束縛やDVに悩まされる生活を送っていました。
そんな日常から逃げ出すために、豪邸から脱出する計画を実行。ところが、セシリアの逃亡にショックを受けたエイドリアンは命を絶ってしまいます。やがて、セシリアの周りで偶然とは思えないような不可解な出来事が起きはじめ…。
