ディズニーの最新アニメーション映画『ウィッシュ』でヒロインの「アーシャ」役を務めたアリアナ・デボースが、最近のディズニーアニメには「ロマンスが足りない」とされることについてコメントした。
ディズニー・スタジオのアニメ映画はこれまで、登場するプリンセスが恋に落ちるストーリーを描いてきた。ただ、最近では『ミラベルと魔法だらけの家(原題:Encanto)』も、新作の『ウィッシュ』も、ヒロインたちのラブストーリーではない。
アカデミー賞助演女優賞に輝いたアリアナが声優として演じる17歳のアーシャは、空から舞い降りてきた“願い星”の「スター」とともに、みんなの願いをかなえるために立ち上がる。
『デジタル・スパイ』誌の取材に応えたアリアナは、このストーリーについて、次のように述べている。
「……物事は周期的に起こりますよね?ですから、“違い”や“物の見方”、という点で、これは良いことだと思います」「ディズニーの女性のキャラクターのすべてが、ただ自分を愛してくれる男性に出会いたいと願っている必要はないと思います。語るべきストーリーは、ほかにもあります」
「私たちが生きるいまの世界では特に、より視野の広い、コミュニティについて語る『ウィッシュ』のような作品が、愛について語るのと同じくらい重要だと思います。愛にはとても多くの、異なる形があります」
アリアナはまた、映画の中ではアーシャとスターの関係などを含め、「普段、みなさんが感じている愛、友情という愛を目にすることができます」と語っている。
そのほかアリアナは、アーシャは「ディズニー映画のプリンセスではない」と話す。それは、彼女には特に、「私心(欲)がないから」だという。
「アーシャは、自分のための願い事をしません──ほかのすべての人たち、周囲にいるすべての人、コミュニティのために願い事をします」
「彼女は異なる意味での“ヘルパー(助力者)”です。これまでディズニー映画には、プリンセスたち、ヒロインたちが登場してきました。そして、アーシャが登場しました。彼女はフェアリー・ゴッドマザー(おとぎ話の中で、主人公を救う妖精)と同じです」
「フェアリー・ゴッドマザーは、必ずしも私たちに、何かをくれるわけでも、何かをする方法、成し遂げる方法を教えてくれるわけでもありません。ただ、助けてくれます。そして、アーシャも人を助けます」
「その意味で、アーシャは伝統的なディズニーのキャラクターたちとは、大きく異なっていると思います」
『ウィッシュ』は、日本では12月15日公開の予定。
From Digital Spy