正式に発表されるまで明かされることのなかったマーガレット王女とスノードン伯爵の婚約。婚約前、マーガレット王女は16歳年上のピーター・W・タウンゼント大佐と交際していたものの、王室からの大反対を受け、残念ながら破局。その数年後に民間出身のアンソニー・アームストロング=ジョーンズとの婚約に至った。ところがこの婚約、実は、自身の婚約直前にタウンゼント大佐が王女似のベルギー人女性と結婚したことにショックを受けて衝動的に婚約したのではという噂も囁かれていた。
スノードン伯爵の伝記『Snowdon:the Biography』を執筆したアン・デ・コーシーによれば、「誰もお二人の関係を知りませんでした。噂にさえなっていなかったのです」という。「王女は誰にも知られないようにスノードン伯爵が当時暮らしていた部屋を訪れていました。スノードン伯爵は王女のパーティーに参列していましたが、王女は大勢の方とお話になりますから、どなたと交際しているかなどは特定できません。記者たちもまさか、アンソニー・アームストロング=ジョーンズだったとは考えていなかったようです」
そして晩餐会での初めての出会いから約2年後の1960年2月、マーガレット王女はアンソニー・アームストロング=ジョーンズとの婚約を発表。王女に送られたエンゲージリングはバラのように見えるルビーの指輪で、これはスノードン伯爵が自らデザインしたものだそう。マーガレット王女のミドルネームが"ローズ"だったことから、それをモチーフにしたのではと考えられている。