うつ病の経験を明かしたセレブ13
苦しむ人を助ける基金や団体を創ったスターも。
うつ病は、誰にでも起こりうる心の病。セレブだって例外ではありません。最近では、ジャスティン・ビーバーやビービー・レクサなど、うつ病の経験を公表するセレブが増えています。<Good Housekeeping>から、ここ数年でうつ病との闘いを打ち明けた13人のインタビューをご紹介します。
クリスティン・ベル
映画『アナと雪の女王』でアナの声を担当した女優のクリスティン・ベルは「不安障害とうつ病にはすごく苦しんだわ」と2016年のインタビュー番組『Off Camera(原題)』で語っています。「わたしが18歳くらいだったと思う、母があらたまった顔で言ったの、『うちの家系はセロトニンのバランスが悪いみたいで、それが女性から女性に遺伝することが多いのよ…』と。看護師をしている母自身経験していて…わたしもかなり若いころから不安とうつを改善するための薬を処方されて、今も飲んでいるの。でも恥ずかしいなんて思わないわ」。
エレン・デジェネレス
コメディアンで俳優のエレン・デジェネレスは、レズビアンであることをカミングアウトした後、経験した苦しい時期について2018年に公表。「批判や攻撃をあびた感情を払拭するのには、しばらくかかった」と、<USAトゥデイ>に語っています。「それを通りこしてしまったら、気づいたの、もう何も恥じるようなことはないんだって。自分自身に対して完全に正直であることで自信が出てきたのね。これがうつ病によく効いたと思う。うつ病って自信を失わせる病で、その中で自分自身を見失ってしまいがち。自分がありのままでいいんだということを忘れさせられちゃうものなの」。
タラジ・P・ヘンソン
「うつを患っています」と2018年に<バラエティ>上で打ち明けたのは、テレビドラマ『Empire 成功の代償』のスター、タラジ。「信頼できるセラピストがいて、その人の助けがあるから何とかやっていけてるの。友達に話してもいいけれど、プロに助けてもらって、心のエクササイズを教えてもらうことが必要。そのお陰で、もう限界というときに、自分にどう言ってあげればいいかわかるし、崖っぷちから生還して、一番弱っている時期をやり過ごすことができるの」。タラジは黒人社会の中に根強い心の病への偏見をなくすための基金「ボリス・ローレンス・ヘンソン基金」を始めたそう。
ヘンリー王子
2017年、<テレグラフ>でのインタビューで初めて、英国のヘンリー王子が、母ダイアナ妃の死後20年間味わった「完全なカオス」状態について語りました。それまでは悲しみと折り合いがつかず、苦しんでいることを否定していた王子。負傷した兵士たちがメンタルヘルス問題について話すのを聞くうち、心境に変化が起きたようです。今ではヘンリー王子はメンタルな病気を恥とする考え方をなくす活動に従事。「自分の抱える問題を人に話すことはとてつもない利点があるとわかっているし、黙っているのは事態を悪化させるだけだから」とのこと。
ドウェイン・ジョンソン(ザ・ロック)
プロレスラーの「ザ・ロック」としても活躍する俳優ドウェイン・ジョンソンも、自身のメンタル問題について率直に話しています。2018年、イギリスの民放「ITV」のインタビューで次のように語りました。「うつ病は差別しないんだ、誰だろうと、どんな職業だろうと平等だ。大事なのは…特に俺たち男にとっては…そのことを誰かに話さないとダメだってこと。お前は一人じゃないってことだ」。
ジョン・ハム
映画『MAD MEN マッドメン』にも出演した俳優ジョン・ハムは、2017年、<InStyle>のインタビューで、セラピーに助けられ、うつから脱出できた経験を語っています。「治療は治療だよ、それが肘だろうと歯だろうと、頭だろうと関係なくね。そして治療は大事なことだ。今の世の中、自分についてネガティヴなことを明かすのが弱さみたいに思われているけど、本当は強さなんだよ」。
マイケル・フェルプス
競泳の金メダリスト、マイケル・フェルプスは2018年、うつ病と闘うのが特に辛いのが秋だということを<MensHealth.com>で語っています。「毎年のことだけど、10月と11月が最悪。どんより暗くなって…気分が落ちていく。何かちょっと言われただけで、がくっと落ち込むことも。恐ろしいよ」。これに対処するために彼がしていることは、朝5時からワークアウトすること、静かに座って日記を書くこと、自分を肯定する言葉、アファメーションを繰り返し口にすることだそう。彼はまた、うつ病になったらプロの治療を受けるのがカギだとも言っています。
レディー・ガガ
レディー・ガガはボーン・ディス・ウェイ財団(少年少女の精神面・感情面の健康を促進する非営利団体)を創立した理由を、2015年の<ビルボード>でこう語っています。「わたしは生まれてからずっと、うつ病と不安障害で苦しんできた。今でも毎日そう。だから、この子たちに知ってもらいたいの、人間としてあなたが感じている苦しい気持ちはノーマルなことなんだって。わたしたち、そういうふうに生まれついているのよ。今の世界はみんながうわべだけで、つながっていないように感じる。これは人間的じゃないの」。
セレーナ・ゴメス
「うつ病や不安障害を抱えた経験があるし、それについてよく話しているわ。でも完全に撃退できるものとは思っていないの」とセレーナ・ゴメスが2018年、<ハーパーズ バザー>に語っています。彼女には「弁証法的行動療法」が大きな助けになったそう。元々は境界性パーソナリティ障害の治療のためにアメリカで開発された療法ですが、うつ病など他のメンタルの症状にも使われているものだとか。
セリーナ・ウィリアムズ
天才テニスプレーヤーのセリーナ・ウィリアムズも2018年、Instagramに初めての育児がきつくて苦しいと書いています。「先週は楽じゃなかった」と投稿。「大変な思いをしていると白状せざるを得ないだけじゃなく、びくびくしていた。何より、自分が良いお母さんじゃないと感じて。いくつかの記事を読んだけど、産後うつの感情は放っておくと3年も続くことがあるらしいの。わたしはコミュニケーションを取るのが一番好き。母や姉たち、友達に話すことで、この感情は正常なことなんだとわかった。自分が赤ちゃんに十分なことをしていないと思ってしまうのは、完全にノーマルなことなのね」。
ケイティ・ペリー
シンガーソングライターのケイティ・ペリーは、2017年のアルバムリリース後にどん底の気分を味わったそう。2018年に『ヴォーグ』オーストラリア版で打ち明けています。「突然、適応障害になってしまったの。それに去年は心がずたずただった。無意識のうちに世間の反応を重く受け止めすぎていたのね、世間ってこちらが思ったようには反応してくれないものなのに」。彼女はカリフォルニアのとある「自己成長リトリート」に助けを求め、このインタビューの中で、今は調子が良いと語っています。
※この翻訳は、抄訳です。
Translation:Noriko Sasaki (Office Miyazaki Inc.)