映画『スパイダーマン』シリーズへの出演で知られる、イギリス出身の俳優トム・ホランド(27歳)。俳優としての活動を1年間休止していた彼だったが、2024年5月から舞台「ロミオとジュリエット」に出演することが発表された。

不屈の名作の主役に抜擢

2008年から2010年まで、舞台「ビリー・エリオット:ザ・ミュージカル」に出演していたトム・ホランド。2016年には映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でスパイダーマン(ピーター・パーカー)役として登場し、世界中にその名を知らしめた。

そして先日、ロンドンのウエスト・エンドで上演される舞台「ロミオとジュリエット」でロミオ役を演じることを発表された。

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BBC>によると、同公演の演出家であるジェイミー・ロイドは声明のなかで次のように述べている。

「トム・ホランドは世界で最も素晴らしく、最もエキサイティングな若手俳優のひとりです。彼を再びウエスト・エンドに迎えることができて光栄です」

同公演は、2024年5月から8月の12週にわたってデューク・オブ・ヨーク劇場で上演され、チケットは2月13日に発売されるとのこと。また、トム以外の出演者の詳細は明かされていない。

1年の俳優業休止から復帰へ

2023年6月に公開されたAppleTV+のドラマ『クラウデッド・ルーム』で主演を務め、制作にも関わっていたトム。同作は、ダニエル・キイスによるノンフィクションの著書『24人のビリー・ミリガン』に着想を得たサイコスリラードラマで、トムは乱射事件を起こすダニー・サリバン役を演じた。

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The Crowded Room — Official Trailer | Apple TV+
The Crowded Room — Official Trailer | Apple TV+ thumnail
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ビリー・ミリガンは、1977年にアメリカ・オハイオ州で3人の女性に対する強姦強盗事件の容疑者として逮捕されたものの、犯行時の記憶がなく、主人格のビリー以外に23もの別人格を持っていることが精神鑑定で明らかに。裁判では、解離性同一性障害を理由に無罪となった。

そんな重度の精神疾患を抱える役柄を演じながら、プロデューサー業にも従事したトムは、「自分を追い詰めすぎた」と『Extra』とのインタビューで明かしたと<The Guardian>が報じている。

「ハードワークには慣れていますし、忙しいのはいいことだという考えて生きてきました。それでも、この番組は私を打ちのめしたのです。どうしても休みが必要になって、一週間ほどメキシコに姿を隠して、ビーチでのんびり過ごしたりもしました。1年間の休養に入っていますが、それがいかにこの番組が困難であったかを表しているでしょう。ドラマの完成が楽しみですし、私たちの努力は無駄ではなかったと思っています」
celebrity sightings in new york city may 24, 2022
Gotham//Getty Images

また役作りのために髪を伸ばしていたトムだったが、<Entertainment Weekly>に語ったところによると、そのために役と自分を引き離すのに苦労したという。“ダニー”の存在感を消すために、頭を剃ることさえ考えたと明かしている。

精神的な面ではかなり打ちのめされたようで、立ち直って現実に戻れるようになるまでには「長い時間がかかった」とも語った。