元WWEのプロレスラーで、『ワイルド・スピード』シリーズや『モアナと伝説の海』などで知られる俳優のザ・ロックことドウェイン・ジョンソン。黒人カナダ人の父親とサモア人の母親を持ち、「私はサモア人であり黒人」と発言をしたこともあるザ・ロックの新しい蝋人形が公開されたところ、その仕上がりに多くの批判が寄せられることに。
パリの蝋人形館「グレヴァン美術館」で、今月から展示されはじめたザ・ロックの蝋人形。公開後すぐに、SNSでは「肌が白すぎる」や「ボトックスを打ちすぎたようなツルツル肌」という指摘が殺到。
また、コメディアンのジェームス・アンドレ・ジェファーソン・ジュニアもこの件に反応。
「ザ・ロックは黒人でサモア人だけど、パリではこう見えるらしい。これでは、ロック(岩)じゃなくて小石だよ。これはニセモノの岩だ。(中略)まるでデヴィッド・ベッカムか、ロイヤルファミリーの一員かのようで残念だよ。どうしてドウェイン・ジョンソンから黒人を奪うんだろう。大手の会計事務所で働いてる人間のようにも見える。(制作者は)ちゃんとグーグルで検索した?」
そしてこの動画をザ・ロックが、自身のSNSでシェア。
「グレヴァン美術館の人たちと連絡を取り、私の蝋人形を修正してもらいたいと思います。重要なポイントを改善をしてもらうよ。まずは肌の色からだね。今度パリに行く機会があれば、自分とお酒を飲んでくるよ」と笑いの絵文字を添えてコメントしている。
美術館もコメントを発表
同美術館の公式サイトには、その“こだわり”について「目の色が濃くなりすぎて、ザ・ロックの柔らかい雰囲気を損なってしまったので3回ほど作り直しました」という記述も。また、ペインターたちは10日間かけてザ・ロックのタトゥーのリサーチをし、完成させたことも明かされている。
一方でその制作プロセスで本人と直接会うことはなかったそうで、写真と動画を頼りに蝋人形を作ったという。さらに、ボディ部分については「クリエイターたちがジムに通って似た体格の人を探しだして参考にした」と記されている。
今回の騒動に対して、美術館は<Deadline>に対し次のようなコメントを出している。
「ドウェイン・ジョンソンの言う通りです。我々も違いに気付き、もちろん可能な限り早くに修正し、出来上がった段階で写真を彼に送ります。パリを訪れた際には、グレヴァン美術館でシャンパンでお祝いできる日を心待ちにしています」