2021年の東京オリンピックにおいて、男子シンクロナイズドダイビング10m高飛び込みで金メダルを獲得したトム・デイリー選手(28歳)。10月5日(現地時間)、彼がロンドンのコスメブランド「リンメル」の初めての男性グローバル・アンバサダーに就任したことが発表されました。

アンバサダー就任にあたって答えた<People>のインタビューで、「リンメルとのパートナーシップによって、社会が決めた“男性がしていいこと”“してはいけないこと”(の固定観念)に疑問を投げかけたい」と語ったトム。

「幼い頃、男性もメイクができるだなんてまったく聞いたことがありませんでした。だからこそ、(自身と「リンメル」のパートナシップは)ジェンダーに関する固定観念や規範を押し広げるという意味で本当に素晴らしいことだと思います」
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彼はさらに、同ブランドが非常に包括的であることに言及しながら、「リンメル」が「男性のための商品を作ろうとしているのではなく、同じ一つのカテゴリーの商品をすべての人が使えるように迎え入れようとしている」ことを強調しました。

「自己表現であったり自信をもつためだったり…と、人は実に様々な理由でメイクアップをするものです。人によってメイクアップをする意味はそれぞれ異なります」
「一方で、メイクアップは必ずしも顔全体にしなければいけないものではありません。ほんの少しの微妙なニュアンスを加えるだけでも、一日を過ごすための心の準備ができるのです」

その前にも写真撮影やテレビ出演の前にメイクアップを受けたことはあったと言うトムだけど、彼が初めて“きちんと”メイクアップをしたのは、ドラァグクイーンのウィラムとトリクシー・マテルとYouTubeで共演したときだったと言います。

しかし、それをきっかけにより日常的にメイクをするようになったものの、「まだ“学習中”です」と、トム。

「『男性はそんなことできない。男性はメイクをしてはいけない。それがどんなものでも』という風に言われて育ってきたので」

そのうえで、これから男性はメイクアップに対しもっとオープンになっていくべきだと語りました。

そんな彼が最も影響を受けた“メイクアップアーティスト”として挙げたのは、自身の母親。

「私の母は、自然体で美しい人です。自分で自分を喜ばせることが好きで、ドレスアップやメイクアップをしたがることもあれば、何でもとてもシンプルにしたがることもあり、そんなところが大好きなんです」

あらためて、メイクアップに関するジェンダー・バイアスについて疑問を投げかけたトム。今後、彼がビューティ界で見せてくれる活躍も楽しみ!