7月26日に東京五輪で見事に金メダルを獲得した、イギリス代表の水泳男子飛び込みペアのトム・デイリー選手(27歳)。先日には、選手村の様子を自身のYouTubeに投稿し、多機能トイレなどに感激する姿が日本でも話題を呼んだばかりのデイリー選手は、ゲイであることをカミングアウトしている五輪選手の一人。

そんな彼が金メダル獲得後にLGBTQ+コミュニティへ対して語ったこととは…?

トム・デイリー選手にとって4度目のオリンピック出場となった東京五輪。

2008年に14歳で出場した北京オリンピックでは7位という記録を残し、2012年のロンドン大会では銅メダルを獲得。ところが、2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、18位という結果に。

また、デイリー選手が挑戦し続ける競技「男子シンクロナイズドダイビング10メートル高飛び込み」は、2004年以降、中国代表チームが連覇し続けていた種目。しかし今回、オリンピック初出場となるマティ・リー選手と息ぴったりな飛び込みを見せた結果、強豪国を破って、イギリス代表ペアが金メダルに輝くことに!

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プライベートでは2013年にカミングアウトし、2017年に脚本家で夫のダスティン・ランス・ブラックさんと同性婚も果たしているデイリー選手。翌年の2018年には息子ロビー君を迎え、温かい家庭を築いてきた。

そんな彼は今回、母国にいる家族に見守られながら金メダルを獲得できたことに一層の喜びを感じていると自身のInstagramに綴った。

「本当にできたなんて、まだ信じられません! 4つのオリンピックに出場し、20年も練習してきたんです! ついにオリンピックで金メダルが! マティ・リーと一緒に出場できたのは、さらに特別な経験でした。家族にも会場で観てもらえたらと思いましたが、夫と息子が私たちが金メダルを獲得するのを(テレビを通して)観ることができたというのは、素晴らしいことです!」

「夢を叶えてくれた全ての人に、心から感謝しています。皆さんのおかげで、このような大役を果たすことができました」

また優勝後には、<Olympic News Service>へコメントを寄せたデイリー選手。

自身がゲイであることに「負い目を感じていた時期があった」ことを告白し、現子どもたちには自分らの勇姿を見て、夢を持って生きてほしいと語った。

「自分がゲイであること、そしてオリンピックのチャンピオンであることを信じられないほど誇りに感じています」
「若い頃は自分がゲイであることを理由に、何者にもなれず、何も達成できないと思っていました。しかし今、オリンピックのチャンピオンになったことで、何でも達成できると証明できたと思います」
「また、LGBTの人々がオリンピックで活躍する姿を見てもらうことで、若い子どもたちに希望を与えると同時に、恐怖や孤独を感じさせないようにできたらと願っています。そして、自分が誰であろうと、どこから来ようと関係なく、オリンピックのチャンピオンになれるということを実感してもらいたいです。私ができたようにね」

4度目のオリンピック出場にして、悲願の金メダルを獲得したトム・デイリー選手。彼の努力の結果は、きっと多くのLGBTQ+コミュニティの人々に希望をもたらしたはず!