今年3月、人気スポーツ月刊誌『スポーツ・イラストレイテッド』の水着特集に、有色人種のトランスジェンダーモデルとしての起用が発表されたレイナ・ブルーム。彼女は水着モデルとして誌面に登場するだけではなく、7月22日(現地時間)に発売する同誌の水着特集の表紙に抜擢!

歌手のミーガン・ジー・スタリオンと、テニスプレイヤーの大坂なおみ選手とともに同誌の表紙に登場したレイナ。7月19日(現地時間)のテレビ番組『PEOPLE(The TV Show!)』では、「幸せのさらに上の幸せ」と語り、喜びと感謝を伝えた。

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「このような瞬間を迎えられる時代に生まれたのは、本当に素晴らしいことです。多くのトランスジェンダーの方々が先駆者になって、インスピレーションを与えてくれました。そして私たちはこの瞬間を、共に分かち合うことができるのです」

「長年尊敬してきた多くのトランス女性たちが、私に夢を追い求めるように刺激してくれました。彼女たちが努力してきたことすべてに理由があると証明できたのです。私は彼女たちに感謝しています」

アフリカとアジアにルーツを持ち、イリノイ州シカゴのサウスサイドで育ったレイナ。彼女の祖母がダンス教室とウォーキングのクラスを担当していたことから、ファッションの世界で活躍する夢を思い描いていたという。

17歳のときにニューヨークに渡ったレイナは、多くの事務所から「NO」と言われたものの、ソーホーのお店でスカウトされキャリアをスタート。これまでにインド版『ヴォーグ』やH&M、リーバイスのキャンペーンに登場し、トミー ヒルフィガーのランウェイではゼンデイヤとも共演したとのこと。

1997年、父親のコーヒーテーブルの上に置いてあった、タイラ・バンクスが表紙の『ビキニ・バイブル』を見たレイナ。そのときに「水着モデルとして表紙を飾りたい」と思い描いた夢を今回実現することに。「表紙に選ばれたと聞いたとき、父親にすぐ伝えました」と語った。

「あの雑誌を見ていたとき、私は自分の未来を見据えていました。人々にインスピレーションを与える、そんな一部に私もなれると知るために必要なツールだったのだと思います」
「私が生まれた世界は私には適合しないので、自分が適合する世界を作らなければならないと思って、表現してきました。私のような人間が存在し、私たちは美しいのだということを知ってもらいたかったのです」

編集長のMJ・デイは「Opening Eyes, Speaking Truths and Changing Minds(目を見開き、真実を語り、心を変える)」をテーマとした今年の水着号と、モデルの意義について次のように語った。

「私たちのカバーモデルに共通していることがあるとすれば、それは“共通点がない”ということです。彼女たちは異なる外見、異なる生い立ち、異なる情熱とインスピレーションを持っています」
「それぞれのモデルが、美は様々な形で存在することを体現しています。レイナ・ブルームは、水着特集の歴史上初のトランスジェンダーのカバーモデルとして、また有色人種のトランスジェンダーとして初めて誌面に登場し、多様で包括的なコミュニティほど強くなるという事実を確かなものにしました」

自分を表現し続けるレイナの、今後の活躍にも注目したいですね!