今年3月に、パンセクシュアルであることをカミングアウトした歌手のデミ・ロヴァート(28歳)。そんなデミが、5月19日(現地時間)にSNSで「ノンバイナリー」であることを公言し、今後はジェンダーニュートラルな代名詞「they/them」を使用していくと発表


「男性」「女性」といった枠組みに自身のジェンダーをあてはめない、「第三の性」といわれるノンバイナリー。2019年3月に歌手のサム・スミスが、同年6月には『クィア・アイ』のジョナサン・ヴァン・ネスがカミングアウトしたことでも知られている。

彼らに続き、デミは5月19日のInstagramで新しいポッドキャストシリーズ『4D with Demi Lovato』のエピソードの一部として、自身のジェンダーアイデンティティについて告白。

「 私たちは毎日目を覚ますたびに、なりたい自分になれるチャンスを与えられています。私は、人生の大半を皆さんの前で過ごしてきました。みんなは私の良いことも悪いことも、そしてその間のすべてを見てきたと思います。私は、自分自身のためだけでなく、カメラの向こう側にいる皆さんのためにも生きてきたのです」

「今日は、私の人生の多くを皆さんと共有できることをとてもうれしく思います。私は誇りをもって、自分がノンバイナリーであると認識し、今後は『they/them』が浸透するように、自分の代名詞を正式に変更することを伝えたいです」

「これは、多くの癒しと自分を見つめ直したことによる答えです。私はまだ自分について学んでいる最中で、自分が専門家やスポークスマンだとは言えません。ただ皆さんに共有することで、私は別の次元の“弱さ”をオープンにしただけなのです」
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自身のジェンダーアイデンティティを公表したのは、「愛する人と本当の自分を共有できていない人たちのため」だと語ったデミ。

今までも自身の性についてオープンに語ってきたデミだけど、今年の3月の『Glamour』誌のインタビューでは、2020年に俳優のマックス・エーリックと交際4カ月で婚約し、それから2カ月でスピード破局を迎えたことで自身のセクシュアリティに大きな変化があったと明らかに

「年を重ねるにつれ、自分が本当はどれだけクィアなのかを実感するようになりました。この1年、私はある男性と婚約していたけれど、うまくいかなかったときには『これは大きなサインだ』と感じていたんです。誰かと人生を共にすると思っていた状況から、そうではなくなった今、私はありのままの自分で生きることができると安堵しました」

2017年のYouTubeドキュメンタリー番組『Demi Lovato: Simply Complicated』で、男性だけでなく女性との交際経験についても明らかにしているデミ。2018年の『InStyle』誌のインタビューでは、「愛はどんな性別でも見つけられる」とも語っており、様々な経験を通して本当の自分を見つけたデミからは、きっと多くの人が勇気をもらえるはず――。